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夏休み新潟紀行その2

全回夏休み新潟紀行その1を書いてから早くも1ヶ月。旅行そのものからは2ヶ月近く経ってしまいました。つくづくと面倒くさがりな自分にあきれてしまいますが、それだけ内容が濃く、写真を撮りまくったから、というのも事実。ってなわけで、怠け心と戦いながら、新潟旅行の二日目いってみたいと思います。

連休前の金曜日泊だったので、泊まった宿の客は我々夫婦一組だけ。お陰で温泉は独占できるわ、夜多少TVの音を大きくしてもうるさがられないわでゆったりとした時間を過ごす事が出来ました。朝食も当然のことながら上げ膳据え膳。サラダに入っていたハムが素敵に美味だったので朝食のテーブルについてくれた仲居さんに聞いてみたら「女川(おんながわ)ハムという地元のハム工場のものなんです。道の駅なんかにも売ってますよ」とのことだったんで、途中で買ってみようと決定。因みに我々が泊まった宿のすぐ脇を流れていたのが荒川で女川はその支流にあたるらしいです。おそらくは氾濫しやすい荒川に対して水の流れが穏やかだったことで女川と名付けられたんでしょう。

さて、当日はまず村上市内に向かいます。最高権力者様セレクトの訪問先がいくつか村上市内にあるからです。

市内に向かう道すがら、女川ハムの工場と直売所を思いっきり見つけてしまいました。で、早速寄り道。まだ朝早かったんで営業していないかと思ったら、ちゃんと営業していました。そこできちんとしたハムとソーセージ、徳用のハムの切り落としなどを買い求めました。(写真を撮ったつもりでいたのですが、撮れていませんでした…)買ったものはすべてクール宅急便で自宅送りにしました一応クーラーボックスは持っていったのですが、何しろ先が長い旅ですから…。

市内についてまず最初に向かったのは富士美園というお茶屋さんでした。

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このお茶屋さんは、自家栽培した茶葉を売っているんです。因みに村上市は日本の茶栽培の北限の地だそうです。試飲させてもらったお茶はスッキリとして清々しい味がしました。早速自家用と贈答用にいくつか買い求めました。

次はこの日のメインイベント、味匠喜っ川への訪問です。村上市といえば何といっても鮭の加工品が有名。数多ある専門店の中でも老舗中の老舗がこの喜っ川です。

歴史を感じる店構え。

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店の前に車を停めて、店に入る前からなんとなく異臭がしていたのですが、店内にはいったらその臭いが一層強く感じられました。そう、その臭いこそが鮭を干す時に漂う香りなんです。こればっかりは現地に行って味わってもらわないと何とも言えません。タンパク質が分解する時の独特の香りです。顔をしかめざるを得ないくらいに強烈な臭いです。でも慣れとは恐ろしいもので、30分ほども店内にいたらなんでもなくなりました(笑)。

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店内は物販スペースと製造スペースに分かれていました。製造スペースは見学も写真撮影も自由です。さっそくパチパチ一杯撮っちゃいましたよ。

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干してある鮭の口先からは身の脂肪がたらたらと滴り落ちてました。帰京してから塩引きの鮭を味わってみましたが、なるほどずいぶんと脂の抜けた淡白な味わいでした。でもこれはこれで白いメシにはよく合います。

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買い物を済ませて店を出る前には、臭いが気にならないどころか、香ばしく感じて早くも白い飯と一緒に鮭を食いたいという欲求が湧いてきました。東日本に米作が普及するのが遅れた理由の一つとして、米なんぞ作らなくても、狩猟・採集で十分に食えたからだ、という説がありますが、この喜っ川の偉容を見ていると、さもありなん、という気がしてきました。鮭は偉大なり、です。

内容の濃い二日目のトピックスはまだまだあるのですが、早くも疲労してしまいましたので、稿を改めたいと思います。
# by lemgmnsc-bara | 2013-10-26 20:47 | ドライブ

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣

長谷部 誠 / 幻冬舎

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2010年の南アフリカワールドカップにおいて、サッカー日本代表のキャプテンとしてチームを日韓共催ワールドカップ以来のベスト16に導いた長谷部誠選手の日常を描いた一冊。サッカー人気の盛り上がりとともに、この本売れましたよね。印税をすべて東日本大震災の復興支援に寄付した、ということでも話題となりました。Kindleに登場したのですかさずチェック。

内容的にはど真ん中のビジネスハゥトゥーモノでした。結果よりもプロセスを大事にする。失敗にくじけず、次回までに反省点を克服しておく。アスリートとしての体調管理のために基本的には酒を飲まない。ただし仲間とのコミュニケーションをとるための場では意図的にハメをはずすこともある。トラブルが起こったらまず落ち着いて状況を確認し、冷静に対処する。チームの意思を統一するために、言うべきことは言うべきときにきちんと言う。20代なのに、たいしたもんです。私にはどれ一つとして実行できそうにありません。普段は海外のチームでプレーし、日本代表としては世界のトップチームを相手にする、という環境の下では、こうしたスキルは必須なのでしょうね。環境に適応するだけでなく、自ら環境を変えるために働きかけ、そのチャレンジが自分を鍛えていく。理想的な循環がまわっていますね。うらやましい。そうした環境を自ら求める強さは残念ながら持ち合わせていないので、うらやましがることしかできないのが歯がゆいですが(苦笑)。

私はサッカーには詳しくありませんが、長谷部選手の豊富な運動量と献身的なプレーはボーっと見ているだけでも目に入ってしまいます。一言で言えば運動量が多く、骨惜しみをしない、ってことになるんでしょうが、ボールのあるところには常にいるし、ボールがないところではあるとき以上に動いているんだろうな、と感じさせてくれるプレーヤーであることは間違いありません。そういうプレーをする選手だからこそ、周りの人間もリーダーとして認めているのでしょう。

来年はサッカーワールドカップイヤーです。ここのところ同格の相手と試合して連敗するなどあまり調子が良くありませんが、彼がキャプテンとして存在する限り、本番には何かやってくれそうな気がしますね。
# by lemgmnsc-bara | 2013-10-25 18:21 | 読んだ本

福岡ソフトバンクホークス ドラフト1位のその後

別冊宝島編集部 / 宝島社

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宝島社による、「ドラフト一位その後」シリーズのホークス版。ドラフト制度が施行されて以降のホークスの一位指名選手のその後を追いかけたルポルタージュ集です。

私が野球に興味を持ち始めた頃の南海ホークスは弱小球団でした。当時強かった阪急ブレーブスの背中は遥か遠くにあり、大抵は最下位争いをしていたという記憶があります。住んでいた場所が関東地方の片田舎だったこともあり全くなじみのない球団でした。したがってドラフト一位といっても印象に残っている選手はほとんどいません。

この球団にそれなりに興味を惹かれるようになったのは経営母体が南海からダイエーに代わり福岡に行ってから。あの手この手でドラフト制を骨抜きにしていた某新聞社系の球団を差し置いて、目玉選手をかっさらっていく手法は、ある意味痛快でしたね。ましてやアンチ巨人の方々をや。その年の目玉と言われた選手達を次々さらっていくホークスに快哉を叫んだひとは数知れない事でしょう。

しかし、前評判と実績とがかならずしも一致しないのがこの世界。大気と言われながら花開かずに球界を去った人間も多々います。入団する時は大騒ぎされた選手でも実績を残せなければ寂しく消えていく。ホークスに限った事ではありませんが、残酷なオハナシです。あ、この選手、巨人も目を付けていたけど、結局モノにならなかったのか…。ちょっと偏った見方ですが、それなりに感慨深いものがありますね。

ホークスのドラフト指名の鉄則は九州出身選手重視。「同じ実力なら九州に縁のある人間を獲る」という方針が貫かれています。それゆえ、九州地方では絶大な人気を博すようになったし、実際に数多くの選手が素晴らしい活躍を見せてもいます。九州を本拠地にする唯一の球団として、この方針は間違っていないでしょう。観客動員数が巨人阪神の人気球団に次ぐ三位であることを考え合わせても、成功しているドラフト戦略だと思います。
# by lemgmnsc-bara | 2013-10-24 21:09 | 読んだ本

前田の美学 広島東洋カープ 前田智徳 (宝島SUGOI文庫)

迫勝則 / 宝島社

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今シーズン限りで現役を引退した「ラストサムライ」、広島カープの前田智徳選手に関するルポルタージュ。

私は巨人ファンでしたが、個人としての前田選手は尊敬に値すると思っていました。彼の一番印象深いプレーは、他ならぬ巨人戦。地面すれすれに飛んできたセンターライナーを捕ろうとしてしてバウンドがあわずに後逸してしまい、リードをフイにしてしまいました。そしてその後、打席に立った前田選手は、勝ち越しのホームランを放ち、男泣きしながらベースを一周したのでした。敵ながらあっぱれ。自らの失策は自ら取り返す、という強い意志と気迫には感動すら覚えました。

その他にもこの方は常に玄人好みの言動をされる方でしたね。寡黙で自らに厳しく、決して妥協しない。黙々と努力を重ね、果たすべき仕事はきっちりとは果たす。いかにも玄人好み。もっと言えば、高度成長期に一番格好よいとされた男の姿を体現していると言ってよいですね。自らの境遇に重ね合わせて胸を熱くしていたオジサンたちが数多いたであろうことは容易に想像がつきます。

この方のプロ野球人生はまた怪我との戦いでもありました。左脚のアキレス腱断裂に始まり、傷めた左脚をかばう癖がついてしまったために右脚までも傷めるという悪循環。挙げ句の果てに今シーズンの序盤にはデッドボールを受けて左腕を骨折と、最後の最後まで怪我がついてまわりました。「怪我さえなければ…」という思いは本人が一番強く持っていた事でしょう。

あのイチロー選手があこがれたという天性のセンスと、自らの理想をとことん突き詰める求道者としての姿。正に彼は努力することの天才でした。指導者としてグラウンドに戻って来るのもそう遠いことではないでしょう。今後は一人でも多くの「努力の天才」を世に送り出す存在になることを期待します。
# by lemgmnsc-bara | 2013-10-23 21:31 | 読んだ本

わるいやつら (集英社新書)

宇都宮 健児 / 集英社

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前回の都知事選に出馬し、革新系候補ながら、第二位の票数を得た宇都宮健児氏の弁護士半生をつづった一冊。

氏は弁護士を開業後、いわゆるサラ金に苦しめられていた多重債務者を弁護することを主に活躍します。私は今までの人生で借金らしい借金を背負ったことがないので、その苦しみは理解の外にあるのですが、本書によれば、当時の業者は文字通りの高利貸しだったようですね。宇都宮氏を中心とした弁護士が立ち上がり、多重債務者を救うとともに、当時認められていた金利を下げる運動を展開し、その結果として今の金利に落ち着いたそうです。当時は1年借金したら金額が倍以上になってしまうような金利が平気でまかり通っていたそうです。もうはるか昔のオハナシですが、サラ金からの借金を苦に一家心中などという事件が多発していたことを記憶しています。

しかし、表の金利は改善されたものの、いわゆる闇金はまだ跳梁跋扈しており、しかも以前よりも金利が高い上、取立てが厳しくなっているそうです。劇画やドラマで「金がなかったら、臓器の一つも売り飛ばさんかい!!」と脅されるシーンが描かれますが、事実もそれに近いんだそうです。

氏はこうした惨劇の原因として、低所得者に対するセイフティーネットの欠如を上げています。この辺の改善を目指して都知事選に立候補したのですね。弱者の救済を唱えたその運動は得票数から見る限り、一定の評価は得たようです。

見るからに穏やかな氏の外見を反映してか、全体的に語り口は柔らかでしたが、都営住宅の不足については石原都政をずばりと批判しています。生活弱者は入る住宅がない→銀行からの融資も生活保障も得られない上、職にもつけない→サラ金や闇金といった高い金利のところからカネを借りざるを得ない→返す当てがないから多重債務者に陥る、という悪循環の説明はわかりやすかったですね。

しかし「生活弱者」をすべて一緒くたにして考えてよいのか、というところには疑問符がつきます。自身や親族の体の障害のおかげで職務に就けない状態にある弱者と、自らの怠惰が原因で弱者に堕してしまった人間とは一緒の存在としては考えられないと思います。皆が皆弱い存在だとして援助していたら、それこそ財政は立ち行きません。この判断をどこで下すのか?そういう意味で宇都宮氏の都政を一度見てみたかったという気はしますね。

まだまだ世の中「わるいやつら」は数多おります。宇都宮氏には今後も弱者救済のために奮闘していただきたいと思います。
# by lemgmnsc-bara | 2013-10-23 19:50 | 読んだ本

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

by 黄昏ラガーマン
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