2008年 10月 01日
『イマジン』を読んだ
イマジン
清水 義範 / / 集英社
ISBN : 4087463427
スコア選択: ※※※
タイムスリップを題材にした清水義範氏のSF小説。
父親と仲違いしている若者が、父親が仕事で苦闘している時代にタイムスリップし、「友人」として友情を育むとともに、射殺されたジョン・レノンを救おうと奮戦する物語です。
黎明期のコンピューターの話題あり、ロシア(当時はソ連)のスパイとの虚々実々の駆け引きあり、盛りだくさんのストーリーでしたが、根本に流れる大きなテーマは父と子との相互理解です。ベンチャービジネスで成功し、エリート然として自分と同じ道に息子を進ませようとする父親と、それに反発して自らの道を歩もうとする息子。どこにでもあるハナシですが、相互に理解し合うのは非常に難しいですな。最近では意見の食い違いが嵩じて子が親を、あるいは親が子を殺すなどという事件が多発していますね。
タイムスリップという設定は突飛ですが、相互に理解し合うためには、父親は自分の苦闘の歴史をさらけ出し、等身大の姿を見せるというのが一つの有効な手だてだ、という著者の主張には共感できるものがありました。
自分がもし自分と同年代くらいの父親の元にタイムスリップしたら、もっと父親の立場を深く理解して的確なアドヴァイスが出来たかも知れません。私の父もうつ持ちでしたから、うつに対処する方法なども共有できたかも知れません。そんなことも頭に浮かびました。
分厚い本でしたが、スイスイと面白く読めました。清水氏は相変わらず高いエンターテインメント性を表してくれています。
清水 義範 / / 集英社
ISBN : 4087463427
スコア選択: ※※※
タイムスリップを題材にした清水義範氏のSF小説。
父親と仲違いしている若者が、父親が仕事で苦闘している時代にタイムスリップし、「友人」として友情を育むとともに、射殺されたジョン・レノンを救おうと奮戦する物語です。
黎明期のコンピューターの話題あり、ロシア(当時はソ連)のスパイとの虚々実々の駆け引きあり、盛りだくさんのストーリーでしたが、根本に流れる大きなテーマは父と子との相互理解です。ベンチャービジネスで成功し、エリート然として自分と同じ道に息子を進ませようとする父親と、それに反発して自らの道を歩もうとする息子。どこにでもあるハナシですが、相互に理解し合うのは非常に難しいですな。最近では意見の食い違いが嵩じて子が親を、あるいは親が子を殺すなどという事件が多発していますね。
タイムスリップという設定は突飛ですが、相互に理解し合うためには、父親は自分の苦闘の歴史をさらけ出し、等身大の姿を見せるというのが一つの有効な手だてだ、という著者の主張には共感できるものがありました。
自分がもし自分と同年代くらいの父親の元にタイムスリップしたら、もっと父親の立場を深く理解して的確なアドヴァイスが出来たかも知れません。私の父もうつ持ちでしたから、うつに対処する方法なども共有できたかも知れません。そんなことも頭に浮かびました。
分厚い本でしたが、スイスイと面白く読めました。清水氏は相変わらず高いエンターテインメント性を表してくれています。
by lemgmnsc-bara
| 2008-10-01 23:10
| 読んだ本