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『完四郎広目手控 いじん幽霊』を読んだ

標題の本は『完四郎』シリーズの3作目。旗本の次男香冶完四郎が、広目屋(今でいう広告代理店のようなもの)に居候し、様々な謎解きに挑む時代小説。ややおっちょこちょいで激情家という設定の戯作者仮名垣魯文を’ワトソン’役に配しています。

今回は開国前夜の横浜を舞台とし、異文化との軋轢を背景とした様々な謎解きに挑んでいます。単純に見える事件の裏に、未開の国である日本を食い物にしようとする列強国の思惑が絡んでいたり、外国人の仕業と見せかけて日本人が黒幕であったり。思わぬ小ネタが後になって重要な伏線であったとわかったり、とにかく読んでいて飽きません。

次回作が待ち遠しいですね。それから稲垣吾郎と八島智人あたりでドラマにしても面白そうなお話だと思います。

余談ですが、著者の高橋克彦先生には実際にお会いしたことがあります。たざわこ芸術村にある「わらび座」でご自身の「アテルイ」という作品が舞台化されたのですが、その千秋楽にいらっっしゃっていました。上演後、ロビーでタバコをすっていたのをお見かけしたので、サインをお願いすると快く応じてくれました。サインをいただいた芝居のパンフレットは宝物です。
by lemgmnsc-bara | 2007-01-11 20:42 | 読んだ本

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

by 黄昏ラガーマン
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