『雲霧仁左衛門』鑑賞

あの頃映画 「雲霧仁左衛門」 [DVD]

仲代達矢,岩下志麻,丹波哲郎,松坂慶子,松本幸四郎(初代松本白鸚)/SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)

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池波正太郎の同名の盗人小説の映画化作品。氏の代表作『鬼平犯科帳』は全く逆に、「殺めず、犯さず、貧しきものからは奪わず」の盗人三原則を貫いた大盗賊雲霧仁左衛門の視点から、火盗改との抗争を描きます。

なお、この物語の時代設定は鬼平ことは江川平蔵が火盗改として活躍する80年ほど前ですので、鬼平と仁左衛門の「直接対決」」はありません。火盗改の長官は安部式部という人物で、演じたのは六代目市川染五郎(現二代目松本白鸚)。メイクの効果もありましたが、ギラついた眼差しに迫力がありました。なお、この作品には初代の松本白鸚(当時八代目松本幸四郎)も仁左衛門の兄役で出演しており親子共演が実現しています。

主人公の仁左衛門役は仲代達矢なのですが、周りのキャストがあまりにも濃すぎて、かなり影の薄い存在になっちゃってます。まあ、雲のように現れ、霧のように消えるという伝説まで持つ盗賊ですから、普段から市井の人に混じっても決して目立たないという設定をうまく演じていたのだと思うことにします(笑)。

さてストーリーは配下の七化けのお千代を松屋という豪商の主人の後添えとして送り込み、籠絡した主人から金の隠し場所を聞き出して、盗むという策を仕掛けるところから始まります。お千代を演じたのは岩下志麻で、枯れかけた老人を惑わせるほどの妖艶さを見事に表現していましたが、バストトップなどのオケべな部位を写すときはモロに吹き替えの女優が演じているということがわかるカット割りで少々興ざめ。

慎重に慎重にコトを進めていく仁左衛門一味ですが、腕はいいが性格がゲスな錠前職人山猫三次を仲間にしたことから計画が火盗改にバレてしまいます。三次を演じた川谷拓三氏は「人間のクズ」を演じさせると天下一品。後年のホームドラマなどでの「いい人」しか観たことのない私にとっては新鮮な驚きでした。彼は当時主役を食うというシャレから「ピラニア軍団」という名称で話題をさらった悪役の集団の一員でしたが、なるほど彼の登場シーンでは他の主役級の俳優隊が見事に「食われて」しまっています。

さて、三次から情報を得た火盗改たちは幾重にも厳重な包囲網をしいて仁左衛門一味を待ち構えています。火盗改と仁左衛門一味の戦いの結末やいかに?こちらについては是非とも本編をご覧いただくことをお勧めします。

ストーリーとは別に、出演者の多くがすでに鬼籍に入られているということにショックを覚えました。まあ、制作から40年も経ってるんですから当たり前のオハナシではあるのですがね。

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by lemgmnsc-bara | 2018-09-05 13:25 | エンターテインメント | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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