『犬神家の一族』鑑賞

犬神家の一族 [DVD]

石坂浩二,高峰三枝子,三条美紀,草笛光子,島田楊子/角川映画

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日本における「メディアミックス戦略」の先駆けとなる「角川商法」を確立した記念碑的作品。映画も、書籍もともにヒットしましたねぇ。「佐清マスク」やら湖からつきでた二本の脚なんかもいろんなところでパロディーの元ネタになりました。おそらく日本で一番人口に膾炙しているであろう石坂浩二氏が演じる金田一耕助が初登場した作品でもあります。それだけいろんな意味でインパクトの強い作品だったということですね。

物語は栃木県の那須市に本拠をか会える財閥、犬神家の当主佐兵衛が亡くなるところから始まります。莫大な遺産を受け継ぐことになるのは誰なのか?権利を持つものは掃いて捨てるほど居ますが、佐兵衛の遺言状は孫の一人である佐清が復員するまでは開封してはならないとの遺言が佐兵衛からあったことが、顧問弁護士から枕元に集まった人々に告げられます。

で、物語の進行に伴い、犬神家の忌まわしい歴史と、特別に複雑な人間関係が徐々に明らかになっていきます。佐兵衛は生涯妻をめとらず、別々の愛人に産ませ、それぞれ婿を取った松子、竹子、梅子という3人の娘がいます。その3人の娘が産んだ息子がそれぞれ佐清、佐武、佐智というわけです。さて、不気味なマスクを被った佐清が復員してきて、いよいよ開封された遺言状の中身は事態をややこしくするためだけに書かれたもの。先の3名の孫のうち、犬神家が養育してきた野々宮珠世(珠世の祖父野々宮大弐は佐兵衛の大恩人という設定)と結婚した場合のみ、その全ての遺産を受け継ぐことができる。さらに珠世が死ぬか、3名の孫と結婚しない場合は、3名の孫が1/5づつ遺産を受け取り、残りの2/5は佐兵衛のもう一人の愛人青沼菊乃の息子青沼静馬に継承権がある…。

元々の家庭環境が複雑で各人の利益や思惑が相反するところにこんな条件が示されたら…?また、野々宮珠世は美貌の持ち主でもあり、三名の孫は欲の皮だけでなく、下半身の一部分も突っ張らかした状態で、それこそ誰が誰を殺してもおかしくない状態です。で、観衆の期待通りに次々と殺人、それも先に述べた湖から両脚が突き出たものも含めた、非常に猟奇的な方法の殺人が起こります。その度に遺産相続権を持つ人物が減っていくという寸法です。ま、最終的には金田一が全ての謎を解いちゃうんですけどね。

この作品はかなり高い興行成績を上げたため、これに味を占めた東宝が、角川とは組まずに次々と横溝作品を映画化していき、金田一耕助を日本の名探偵の一人にまで押し上げました。70年代後半のミステリー映画ブームの牽引役となった一作。結構見ごたえありました。



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by lemgmnsc-bara | 2018-08-19 16:38 | エンターテインメント | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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