『クローズド・サーキット』鑑賞

クローズド・サーキット [レンタル落ち]

エリック・バナ,レベッカ・ホール,ジム・ブロードベント,キアラン・ハインズ,ジュリア・スタイルズ/null

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2014年公開のイギリス映画。2006年にロンドンで起きた同時多発テロと、その後欧州各地で頻発した自爆テロで、イスラム系の人々への強まった風当たりを背景とした作品のようです。ただし、この作品はイスラム系の人々を叩くのがテーマではありません。

冒頭はとある賑やかなマーケットの各所に設置された監視カメラからの映像とそれを監視する人々の会話から始まります。そのうちに、一つのカメラに進入禁止のはずの通路に入ってきたトラックの映像が映り、いきなり大爆発。多数の死傷者を出したテロの発生です。

警察はエルドアンというトルコ人を首謀者として逮捕。彼の家族も軟禁状態に置かれます。彼らの弁護を担当することになったのはサイモンという弁護士。しかしサイモンは自殺してしまい、お鉢が回ってきたのが本作の主人公の一人マーティン。この裁判は国家機密がらみということで、非公開となり、非公開時に彼らを弁護する特別弁護人になったのがシモンズ=ハウ。私はイギリスの司法制度について全くの無知でしたので、なぜ弁護人と、特別弁護人などというものが存在するのか全くわかりませんでしたので、ちょっと調べてみました。細かいことは無視して、ごく荒っぽく言ってしまうと、特別弁護人は国家機密を扱うことができるという特権を持っており、一般の弁護人と特別弁護人とは情報共有を禁止する法律のため、普段の接触が禁じられているそうです。しかしマーティンとシモンズ=ハウは元恋人同士。二人の間には公私にわたる複雑な感情が存在し、それがドラマの様相を一層複雑化させます。見え透いた御都合主義の設定ですね。実際には多分二人の事情を勘案し「特別な感情」が生じることを防ぐためにどちらかが外されるはずです。

シモンズ=ハウは常にやばそうな男たちに監視されてもいます。裁判に関わる国家機密とは、大げさに言ってしまえば、国家存亡に関わる事実が含まれるからでした。その事実を知ったシモンズ=ハウとマーティンは、そのやばそうな男たちから追われることになります。派手なドンパチはなし。なぜならやばい男たちはMI5のエージェントたちなので、人目につくことを避けるからです。二人の安否と事件の行方はいかに?結論からいうとあんまりスッキリとはしない結末となります。

題名の『クローズド・サーキット』とはスポーツやコンサートなどの催し物を実際に行われているのとは別の場所で観客に観せることを指すのだそうです。実際に何かが起こってはいない場所で、起こった出来事を眺めているのは弁護人二人でしょうか?それとも物語の外にいる我々でしょうか?「神」の視点で観ている我々には、何か大きな権力を持った存在が近づいてきたらなるべく接触しないようにすべし、との教訓はくれたと思います。



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by lemgmnsc-bara | 2018-07-22 08:27 | エンターテインメント | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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