2014年 09月 09日
『MAMA』鑑賞
最高権力者様が衝動レンタルして来たホラー映画。
まずはストーリーの紹介から。
不況の煽りを受け、自身が共同経営に参画していた会社が倒産してしまったジェフリーは、共同経営者二人と自らの妻を殺害し、3歳のヴィクトリア1歳のリリーという二人の幼い娘とともにあてのない逃避行へと出発します。
途中雪の山道で運転を誤ったジェフリーの車は谷底へ転落。幸い3人は軽症で済みましたが、人里離れた深い森から脱出する術はありません。谷底をさまよう3人の目に飛び込んで来たのは1軒の廃屋。緊急避難的にそこに逃げ込む一行。
ジェフリーは前途を悲観して拳銃で無理心中を図ろうとするのですが…。
舞台は一気に5年後へ。ジェフリーの弟で、ミュージシャンのパートナー、アナベルと同棲している画家のルーカスは失踪した兄と姪の行方を捜索し続けていました。
微かな手がかりを元に、捜索人たちは転落した車と廃屋を発見。そしてそこには「野性化」した姉妹が生き続けていました。
この二人の現代の「狼少女」たちは、高名な研究者ドレイフェス博士の研究対象として保護されていました。博士のアプローチにより、5年もの間彼女たちがどうやって生きて来たのかの謎が段々と解き明かされて行くのですが…、というところでストーリーの紹介はここまで。ご興味のある方は実際の映像をご覧下さい。
ネタバレはさせるつもりはありませんが、書いているうちにストーリーがバレてしまったら申し訳ありません、と先に謝っておいて感想に行きたいと思います。
なんというか、いろんな要素を盛り込み過ぎてすべてが中途半端に終わってしまったという感が否めませんね。唯一成功していたのは観る人を怖がらせる(というよりはむしろビックリさせると言った方が感覚的には近いかもしれません)さまざまな仕掛け。これはホラー映画には欠かせない要素ではあるのですが、でもメインテーマではないですね。「異形のモノ」の得体の知れなさを描くのか、「異形のモノ」の愛情の深さを描くのか、異常な育ち方をした少女たちの姿をおどろおどろしく描くのか、現実の人間の愛の深さを描くのか…、すべての要素が入っていながらすべて完結しないまま。とにかく消化不良感だけが半端ない。制作者の意図したことが観る人のイライラを募らせることだとしたら、それに関しては見事に成功していましたがね(笑)。
by lemgmnsc-bara
| 2014-09-09 07:52
| エンターテインメント