2014年 02月 16日
『「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か』を読んだ
先頃「ゴーストライター」新垣隆氏の告白により、自作とされていた曲が全て別人の手によるものだったということが暴露されてしまった佐村河内守氏。著者野口氏は、新垣氏の告白の遥か前から佐村河内氏の「真実」について疑問を呈していました。kindleのベストセラーコーナーではぶっちぎりの一位。私も早速衝動DL。
結論から言えば、著者野口氏の推察は正しかったことになります。コトが重大化した後に出された佐村河内氏の告白によれば「耳は聞こえるようになった」とのこと。全聾という「設定」そのものすらウソだったということですね。
なぜ、こんなウソがまかり通ってしまったのか?もちろん佐村河内氏が、「役割」を完璧に演じ切ったことが大きかったのだとおもいますが、全て佐村河内氏一人のシナリオでしょうかね?私は表に出て来ない「演出家」がいるのではないか、と思います。
被爆二世、全聾など数々の「物語」を背負った佐村河内氏の商品価値に目をつけ、巧みな演出で名実共に利益を得た人物は、今頃どこかでほくそ笑んでいるのではないでしょうか?騒動のどさくさで佐村河内氏の作品とされているCDは売れているらしいですね。レコード会社の回収に応じない小売店もあるとか。まさに炎上商法。硬軟とりまぜ、マスコミにも大きく取り上げられていますから、その「経済効果」たるや、相当なものでしょう。誰か計算してくれないかな(笑)。
一番悪いのは佐村河内氏本人であるのは間違いのない事実ですが、一度はこぞって褒めそやしたマスコミの皆さんも大いに反省すべきだし、それこそ報道した会社の責任者は謝罪すべき出来事だろうと思います。
by lemgmnsc-bara
| 2014-02-16 18:22
| 読んだ本