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センチメンタル仙台

3/23(土)に大学の同窓会出席のため、1年ぶりに仙台に行ってきました。前回は友人と二人で被災地を観てきたのですが、今回は日帰りということもあり、お気楽ツアーを決め込みました。

同窓会は14時からだったのですが、最高権力者様から各種の仙台土産調達を厳命されておりましたので、ショッピングの時間のことを考えて、10時過ぎには仙台着。

まずは厳命されていた土産を買っちゃいました。お陰で一日中パンパンに膨らんだかばんをしょって行動しなきゃならなくなりましたけどね。

買い物の後は昼食。仙台とくればなんたって牛タンです。で一番の老舗「太助」に行くことにしたのですが、若干時間が早かったのでまだ開いていませんでした。店の前にはすでに行列ができてましたけどね。

時間潰しに国分町をぶらぶら。

仙台の待ち合わせのメッカ、フォーラスです。

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大学時代は幾度となくここの前に集合し、コンパに行きました。当時とはすっかりイメージが変わってしまいましたが、いまでも毎晩多くの人が、このビルの前にたむろしているのでしょうね。前まで行くことは多々あっても中にはなかなか入ったことがないという珍しいビルでした。当時から人は多いのに売り上げはさほどでもないということで有名でしたね。

虎屋横丁の看板。

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本当によくこの辺はうろつきました。この看板の近くには学生が行くのに手頃なショットバーがあり、通ったのですが、もうその店も潰れてしまってずいぶんとたちます。一時期国分町は「復興バブル」で景気がよかったそうですが、最近そのバブルもしぼんでしまっているようです。一時の歌舞伎町みたいにキャバクラの類いばかりがやたら増えているという印象があります。

開店時間も近づいてきたので、太助に行き、あらためて行列に並びました。幸いにして、開店即入店できました。待つことしばし。いよいよ出てきましたよ、牛タン定食。1.5人前です。

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現在牛タン焼きの専門店の多くでサーブされる牛タン焼きにキャベツの浅漬け、麦飯にテールスープというスタイルはこの店が発祥です。いつ来て食っても安定の美味さ。大学時代に友人が来ると必ずと言ってよいほど連れて行き、間違いなく賞賛される店でした。ご飯大盛りとか、焼きを追加とかしたかったのですが、後から後からお客さんがあふれ来る状態だったので断念。

まだ同窓会の開始時刻にまでは間がありましたので、大学までぶらぶらと歩いて行くことにしました。

定禅寺通のけやき並木。冬の「光のページェント」が有名ですね。

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大学時代はこの通りをしみじみ見たことはありませんでした。原チャリか車で通過するだけで風情を楽しむなんて余裕はありませんでしたね。一緒に歩くような「彼女」がいなかったってのが最大の原因ですが(苦笑)。

当時とは道の両側の顔もずいぶん変わりました。やたらとコンビニが増えたという印象もあります。街は生き物。20年も経てばそりゃ変化もします。変わらないのは私の頭の中にある想い出だけです。

晩翠通りを左折して青葉通りまで。そして青葉山に続くすこし狭い通りに入って行きます。母校への道です。当時よく花見をしていた西の丸公園は地下鉄の駅を建設中で無骨なフェンスに囲われていました。都市として「機能」が高まるのは悪いことではないのですが、想い出を壊されてしまうのは少し寂しいですね。

大橋の上で一息ついて広瀬川をパチリ。

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やっぱりこの橋も通過するばかりで、こうしてしみじみと川面を眺めたことなんてありませんでした。広瀬川の水が思いの外澄んでいることに少々驚きました。

懐かしの教養部キャンパス。

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きれいになっちゃってました。私の在学当時は凸凹のアスファルトが無造作に敷かれていただけでしたが、いまならその辺にちょいと座ってギターの一つも弾きたいくらいの雰囲気に変貌していましたね。中核派のビラも貼られていませんでしたし、乱雑な原チャリの列も見当たりませんでした。春休みのまっただ中で学生が少なかったってだけの話かもしれませんがね。

生協の食堂も普通にロードサイドに出店していてもおかしくないくらいにおしゃれになっていました。うらやましいような癪に障るような…。ここで4月から始まる仏語の通信講座に向けて参考書の一つも買おうかと思ったのですが、めぼしい本はありませんでした。学部の書籍コーナーで買えばいいや、あっちの方が品揃えが豊富だし、と考えて、隣接する文系4学部のキャンパスへ。ところが流石は春休み。生協の書籍部は休業してました…。

総会が行われる会場に早々と入り、しばらく読書して時間をつぶしました。やがて懐かしい顔が続々と集まってきました。とはいえ、私が顔を見知っている人々はすでに少数派ですけどね。しばらく想い出話に花をさかせたところで総会開始。ま、これはとりあえず進行にそって話を聞いているだけ。

総会がおわると場所を移していよいよ懇親会です。これに参加するために来たようなものです。諸先輩方、顔のわかる後輩達としばし歓談。もちろん恩師にも近況を報告しました。恩師は今別の女子大の学長を務めています。学生時代なら合コンの一つも紹介してもらうところなんですが、すっかりおぢさんになってしまった今では女子大生と合コンしてもおそらく話が合わないでしょう。会社の若手女子とだってなかなか話を合わせるのに苦労するんですから…

一次会がお開きになった後は、スタッフと恩師とおぢさん層10名で二次会。駅に近い方が楽という私の意向を優先してもらい、国分町ではなく名掛丁へ。昨年の訪問時に、けっこういい店があるな、とチェックしておいたのが役に立ちました。

しかしながら、土曜の夜に10人がすんなり入れる店はなかなかありません。4軒目でようやく腰を落ちつけることができました。

同窓会の「効用」のひとつは自分のアカデミックなアイデンティティーを確認できるというところにあります。あんなことも学習したし、こんなことも研究した。今の生活には何が活かされていて、何が無駄になっているのだろう?こう考え直すことはとりもなおさず、現在の自分自身を振り返ることに他なりません。

思えば遠くに来たもんだ。それなりに夢も希望もあったあの頃を懐かしく思うとともに、現実の重さを再認識して仙台を後にしました。
by lemgmnsc-bara | 2013-04-07 06:57 | 食べ物

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