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早稲田「アタックル」で勝利

早大が関東大学ラグビー2連覇 明大との伝統の一戦制す

久しぶりに全勝のまま最終節を迎えた明治と、前節で慶應に敗れた手負いの早稲田が対戦した今年の早明戦。復活した重戦車軍団明治がパワーを見せるのか、早稲田が慶應戦の敗戦から修正してくるのか、近年稀に見る興味深い対戦となったので、国立競技場への客の入りも上々。残念ながら、私はTV観戦でしたが、青春時代を彩った両学の激突が盛り上がるのは訳もなくうれしいことです。

14:00早稲田のKOで試合開始。開始からしばらくは明治が猛攻をかけます。FW近辺にこだわり、ピック&ゴーを繰り返し、10分間くらい早稲田をゴール前に釘付け。明治伝統の重戦車復活か?と思わせる立ち上がりでしたが、ここは早稲田が凌ぎきります。モールを組みたい明治に低く突き刺さって力をうまく分散させてました。散々ゴールラインを脅かされましたが、最後の最後にはラックをターンオーバーしてボールをゲットし、距離の長いキックで一気に10mライン付近まで陣地を戻します。明治はここで一本取れなかったことが最後まで響きました。逆に早稲田は「いける」という感触を得たのではないでしょうか。

しぶとく粘っていればいつか必ずチャンスはめぐってきます。日本代表の監督ジョン・カーワン氏が常々言っているようにゲームの中にはかならず上げ潮の時間帯と下げ潮の時間帯があります。下げ潮の時間帯をいかに凌ぎ、上げ潮の時間帯に効率的に点を取るか?今日の早稲田はこの上げ潮と下げ潮をしっかり見切って的確に対応していました。「試合巧者」という言葉がぴったり来るような試合運びでしたね。

重いFWは前に出ているときは威力を発揮しますが、後ろに走らされるのは大の苦手です。したがってキックの蹴り合いになると、ディフェンスにまわる人数がどんどん減っていきます。早稲田はうまく蹴り合いに持ち込み、走力のあるBKを走らせる作戦が図に当りましたね。キック処理からのカウンター攻撃からBKが走り、つなぎ2トライを取ります。

攻めに攻めているのにゴールを陥れられない明治とあっさり2トライを取ってしまった早稲田。くっきりと明暗が分かれた前半は17-3と早稲田リードで終了。

スクラムも早稲田の早い突っかけが目立ちました。フロント3人の息がぴったり合って明治に一歩も引けをとらないスクラムを組んでいましたね。慶應戦ではうまく組めていなかった垣永選手もしっかり修正してきてました。相当練習したんでしょうね。

明治のラインアウトは全然安定していませんでした。ラインアウトのボールをしっかり確保してモールに持ち込みたいという意図を持っていたと思いますが、ボールが確保できないんじゃモールもヘッタクレもありません。敗因の一つと言ってよいと思います。特に後半最初3回連続してボールを確保できなかったのは痛かったですな。

後半も明治は徹底的にFWにこだわり、密集サイドでピック&ゴーを繰り返しますが、早稲田の突き刺さりは最後まで衰えませんでした。攻める明治の重量FW、凌ぐ早稲田の軽量(最近は必ずしもこの言葉は当てはまりませんが)FW。過去の幾多の名勝負を髣髴とさせるガチンコのぶつかり合いでしたが、明治には今一歩迫力が足りなかったような気がしますね。全盛時の明治FWの突進は解っていても止められない威力がありましたが、今日は早稲田にことごとく止められていました。

で、ほんのちょっとした隙をついた早稲田の逆襲はあっさりトライを生み出してしまいます。しかも早稲田の最後のトライはFWが明治のお株を奪うようにモールを押し込んでサイドアタックで決めたもの。明治は完全に攻め疲れでした。

31-3と大差がついた後半30分過ぎ、トライを3つ以上とればトライ数の差で優勝の目がある明治は必死に攻めまくります。両軍とも疲労の極にある中での意地と意地のぶつかり合い。明治もFWだけでなくBKも絡めた攻撃を見せ、2トライ返しますが反撃が遅すぎましたね。NHK解説の元木氏が前半から「もう少しBK使って攻めてもよかったですね」と言っていましたが、私も同意見です。でもまあ、そこでFWにこだわるところが明治の明治たる所以なんですけどね。

結局31-15で早稲田の勝利。対抗戦の優勝も早稲田となりました。

今年は早慶明の力が拮抗してますし、東海大も昨年の力をキープしています。関西では久しぶりに天理大が優勝しましたし、大学選手権が非常に楽しみです。
by lemgmnsc-bara | 2010-12-05 17:39 | ラグビー関連

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by 黄昏ラガーマン
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