2010年 09月 30日
『1084(to-san ya-yo)トーサンヤーヨ』を読んだ
ビートたけし氏による、漫才本。題名からして村上春樹氏の『1Q84』のパロディーになっていますし、装丁もしかり。ビートたけし氏一流の悪ふざけがちりばめられています。
内容は昔懐かしい(?)ツービートの漫才。時事ネタやブラックジョークをおりこみながら、たけしがきよしを罵倒しまくる、往年のパターンが繰り広げられていました。
しかし、漫才はやっぱり生で観て、客の反応も含めて音声で聞くべきものですな。活字で読むと今一つパッとしません。演者のしゃべくりのスピード感や間、客の笑い声やどよめきなどがすべてそろってこそ「面白い」と感じるのだ、ということに改めて気付かされました。ネタそのものはよくできていたと思いますがね…。
ツービートは私の青春時代を彩ったコンビでした。特にたけし。しゃべり方から考え方まで今の私に一番影響を与えた人物だと思いますね。最近は司会者や映画監督の方に時間を取られてしまっているようですが、まだまだ芸人として楽しませていただきたい方です。ちょっとしたツッコミのキレや鋭さはまだ衰えてはいないと思いますしね。『ニュースキャスター』で昔のネタを使いまわすようなコーナーを持っていますが、まだ過去の遺産を食いつぶすには早いでしょう。全盛期とまではいかないまでも常に新しいネタを提供して欲しいものです。過去のネタは過去のネタで面白くはあるのですが、村田先生ネタなんかやられた日にゃ、笑いより先に懐かしさを感じちゃいますからねぇ^^;。
もう10年以上前に「もう漫才をやるだけの瞬発力(=アドリブ力)には自信がもてない」という主旨の発言をテレビでしていたのを覚えていますが、まだまだあきらめて欲しくありません。とびっきりの毒ガスをまき散らして欲しいものですね。
by lemgmnsc-bara
| 2010-09-30 23:10
| 読んだ本