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『バンク ジョブ』鑑賞

バンク・ジョブ デラックス版 [DVD]

ジェネオン エンタテインメント

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『トランスポーター』シリーズで、わざとらしく自分の肉体美を見せつけながら戦う、運び屋を演じたことで有名になったジェイソン・ステイサム主演のクライムサスペンス。この映画ではジェイソン・ステイサムは圧倒的強さを誇るヒーローではなく、社会の底辺にうごめくチンピラを演じています。

中古車屋を営むテリー(ジェイソン・ステイサム)は借金が払えずに、取立てに来たヤクザまがいの男たちに嫌がらせをされる毎日。そんなある日、テリーの前に昔なじみのモデル、マルティーヌが現れ、設備の入れ替えのため、まったく警報などがならなくなる銀行に忍び込む計画を持ちかけます。昔は悪事に手を染めたことがあったものの、妻と二人の娘のためにカタギの生活を送っていたテリーは、最初は断るのですが、マルティーヌの強引な押しと、借金が払えない現状を鑑みて、犯行を決意します。

マルティーヌはモロッコからイギリスに入国する際、身に覚えのない麻薬密輸の嫌疑をかけられ、その罪を許す代わりに、MI5(イギリスの諜報機関)から、この銀行襲撃計画を指示されたのでした。なぜMI5が銀行を襲わせるのか?それはエセ黒人左翼活動家にして、その実態は麻薬取引の元締めマイケルXなる人物が、英国王室のスキャンダル写真をこの銀行の貸金庫に保管しており、それを奪うためでした。

二人は他に4人の仲間を集め、銀行の2軒となりのつぶれたバッグ屋を借り切ってそこから銀行の貸金庫まで地下道を掘り進めるという方法で計画を進めていきます。ウディ・アレンに『おいしい生活』という似たようなストーリーのコメディーがありましたが、こちらはあくまでシリアスにコトが運んでいきます。

やがてトンネルは「開通」し、一味は首尾よく、現金や宝石、貴金属類などを手にするのですが、一味が奪ったものの中には、マフィアの顔役が警官を買収するのに用いたカネを逐一記録してある手帳や、議員やMI5の長官がSMクラブで乱痴気騒ぎをしている写真なども含まれていました。秘密の品を奪われた連中が、一斉に一味を追いかけ始めます。MI5、マフィア、ロンドン市警、それにロンドン市警の中でもマフィアからおこぼれを頂戴していた悪徳警官までが入り乱れて、壮絶なバトルが展開されます。一人また一人と捕まり、命を落としていく一味の仲間たち。果たしてテリーは逃げ切ることが出来るのでしょうか?というわけで結末については実際の映像をご覧くださいm(_)m。

全体を貫くサスペンス感は悪くありませんでした。特に最後の方で、なんの後ろ盾も持たないテリー一味が、国の機関やら、裏社会の住人やらにだんだん追い詰められていくシーンは「結末はどうなってしまうのだろう?」という興味がいやがうえにもかきたてられました。諜報機関とマフィアの描き方がややステレオタイプ(目的のためには手段を選ばない冷酷さ、ってやつです)だなぁ、と感じましたがね。派手なアクションシーンはありませんでしたが、なかなかドキドキさせてくれる作品だったと思います。
by lemgmnsc-bara | 2010-08-12 22:07 | エンターテインメント

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

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