2010年 02月 04日
『サボテン・ブラザース』鑑賞
この映画、私が大学生の時代からレンタルビデオ屋でよく見かけてましたが、今まで観る機会に恵まれませんでした。ここのところ、毎週日曜日に大量のDVDを借り、毎日1枚づつ観て、翌週の日曜に返しに行ってまた大量に借りてくるというサイクルを続けており、さすがに観たい映画もだんだん減ってきました。で、先日ネットで「コメディ映画ランキング」をのぞいてみたら結構上位に来ていたので観てみることにしました。
悪党のエルポワ一家に蹂躙されている小さな村から、村を守るための用心棒を雇ってくるよう言い付かって町に出てきたカルメンはその町で上映されていた「スリー・アミーゴズ」(踊る大走査線にパクられてましたね、この名称)という映画を観て、画面に出ていた3人の男たちを実物のヒーローだと思い込み、電報を打って呼び出そうとします。
一方この3人組はハリウッドで映画会社の重役と激突し、会社をクビになって路頭をさまよう羽目に陥っていました。そこへ届いたのが件の電報。3人は高額のギャラに釣られて「営業」に繰り出します。行きがけの駄賃とばかりに映画会社の倉庫から彼らの衣装一式を盗んで…。
で、この3人はメキシコの果ての町までやってきます。そこで、彼らは得意の「営業ネタ」を披露し、町のごろつきどもをすっかりだましてしまいます。3人の、現実にまったく気づかないおマヌケぶりと、「営業ネタ」に度肝を抜かれてしまう、荒くれ男たちのポカンとした表情が観もの。ここでカルメンと落ち合った3人はいよいよ村へと乗り込みます。
村に乗り込んだ3人は、勘違いそのままにちょうど襲ってきたエルポワの手下たちを撃退(ただ単に呆気にとられた手下たちが首領のエルポワに指示を仰ぐために一時退却しただけ)します。スリー・アミーゴスたちの見事な「腕前」に感動した村人たちはその夜、村を上げての大騒ぎでスリー・アミーゴズをもてなします。
ところが翌日、エルポワ本人が乗り込んできて、スリー・アミーゴズがニセモノであることがばれてしまった上、カルメンまでさらわれてしまいます。村人の冷たい視線を浴びながら去ろうとする3人組。ここでメンバーの一人ネッドが「このままハリウッドに帰っても家もなければ仕事もない」と言い出して、エルポワに戦いを挑むことを主張します。武器も武力も持たない彼らが50人もの荒くれ男たちを相手に一体どうやって戦うのでしょうか?というわけでここでいつものお約束。これ以上は実物を観てくださいm(_)m。
この後観せる彼らのハチャメチャぶりと、それなりに筋の通ったトリックを用いての戦闘シーンが観もの。こういう結末のつけ方はどこかで観た記憶があるぞ…、そうだ『マジック・アワー』だ。カンニングしたウィキペディアによれば、三谷幸喜氏は「今まで観た映画の中で一番感銘を受けたのは『サボテン・ブラザース』だ」という主旨の発言をしているそうです。彼は『サボテン・ブラザーズ』へのオマージュとして別に一本ドラマの脚本を書いているそうですが、『マジック・アワー』も『サボテン・ブラザース』のプロットをほぼそのまま踏襲してますな。三谷流に見事にアレンジはしてますけどね。
三谷氏が絶賛するほどの作品かい?とは感じましたが、主演の3人の芸達者ぶりはなかなかのものでした。肩の凝らないB級映画だったと思います。
by lemgmnsc-bara
| 2010-02-04 20:35
| エンターテインメント