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ハルのゆく道

村上 晃一/天理教道友社

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今や日本代表、サンウルブズ両チームに欠かせない存在となったのが、この本の主人公立川理道選手。ラグビーライターの第一人者村上晃一氏による、立川選手の半生記が標題の書。

私が立川選手の存在を初めて知ったのは、彼が天理大学に在学している時でした。関西の大学ラグビー界では古豪として知られてはいたものの、「栄光の日々は遠い過去」という状態だった天理大学のラグビー部が突如として再浮上し、同志社や京産大などの強豪を次々と倒すまでの存在となり、正月の大学選手権にまで進出するという状況になったため、天理大学のラグビー部を意識せざるを得なくなったためです。

当時の天理はハベア、バイフという二人の外国人留学生を両CTBに置くという布陣を敷いていました。FWの二列目、三列目でプレーさせることが常識だったパワフルな外国人を二人ともCTBに起用するという斬新さもさることながら、その二人をランナーとして活かし切っていたのがSOをポジションとする立川選手でした。自分自身も骨太のガッチリとした体格ながら、闇雲に突っ込むのではなく、まずはCTBを活かすためのフラットかつ素早いパスを送る。これによってトップスピードに近いタイミングでパスを受け取った両外国人のパワーが炸裂する。で、CTBに意識を向けると、内側のスペースを外国人に負けず劣らずの力強さで立川選手が突いてくる。自分も含めてチームにとって最良となるプレーは何なのかの判断が常に的確であるという印象を持ちました。

もちろん彼と両外国人だけで勝ち抜けるほど関西大学ラグビー界は甘くはありませんが、それにしても立川選手のプレーが輝いて見えたというのも事実。大学在学中からジャパンに呼ばれたのも当然のことと誰しもが納得しました。で、彼の起用は2015年のあの感激に見事につながってくるのです。

立川理道という人物はどんなルーツからどんな環境を経て、今のような存在となったのか?村上氏の筆は余すことなくその過程を描き切っています。そして、立川選手の「ゆりかご」となった天理ラグビーの歴史についても、詳細に解説してくれているというお値打ち品でもあります(笑)。天理教は二代目の最高指導者の時代から、その精神を教義に取り入れ、教義の実現方法としてのラグビーに深い理解があるということがよくわかる内容となっています。ラグビースクール、中学、高校、そして大学まで指導の軸が一本ピシリと通っていながら、決して選手たちを厳しく束縛することなく強化していく。楽しい上に結果がついてくる指導法だというわけです。余談ながら、私の母校である高校が最後に花園に出た際に戦って負けたしてが天理高校であってことを思い出しました。

2015年の感激から早2年。サンウルブズでも日本代表でも、トップリーグのクボタスピアーズでも立川選手は厳しい状況下での戦いを強いられています。しかし、その試練は2019年に大輪の花を咲かせるための肥料であると信じましょう。



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by lemgmnsc-bara | 2017-10-15 11:10 | 読んだ本 | Comments(0)

昨年、一昨年は諸般の事情により、生観戦する機会に恵まれなかったのですが、今年は開幕から行ってきました。サントリーサンゴリアスvsキヤノンイーグルス。昨シーズン無敗という無類の強さを見せたチャンピオンサンゴリアスと、田村優、エドワード・カークというサンウルブズでも活躍する二人の有力プレーヤーが加入したイーグルスの注目の一戦です。

当日は、一日中雨が降ったり止んだりの不安定な天候。試合開始時点では雨はすっかり止んだのですが、湿気がべっとりと肌に貼りつくような空気は選手にとってはやりにくいコンディションです。当然観戦状況も快適とは言えませんでした。こういう試合はハンドリングミスが多発します。パスミスやノックオンなどが多々見られ、スクラムが増えて、FWはますますシンドくなるという試合展開になりがち。アタッキングラグビーを標榜するサンゴリアスは球のつなぎが命。開幕戦ということもあって、緊張でボールが手につかないなんて場面があるかもしれません。というわけでイーグルスにも十分勝機はあるという見込みの下でキックオフを待ちます。



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試合前のサンゴリアス。いち早く集まり、さっと自分のポジションへと散ります。

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対照的にイーグルスはじっくりと円陣を組んで士気を高めていきました。

というわけで2年ぶりの生観戦はサンゴリアスキックオフで開始。両チームともにあまり固さもなく、ミスもほとんど生じない、事前予想とは異なる立ち上がり。サンゴリアスは王者の風格というところでしょうか。でもイーグルスもチームとしての対策をしっかりと立ててそれを遂行するトレーニングを十分に積んできたようです。簡単なミスでスタジアムの人が一斉にため息をつくようなシーンはほとんどありませんでした。

スクラムも互角。

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サンゴリアスは石原、中村、須藤と第一列のスタメンは全て明治OB。なかなか珍しい光景でした。

ラインアウトもほぼ互角。
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どちらのチームもマイボールは確実にキープ。スチールもスローミスもなし。

先制こそサンゴリアスが果たしましたが、その後前半の後半までは締まった展開の試合が続きます。イーグルスはサンゴリアスの高速アタックをよく止めていましたが、いかんせん守りに手一杯で攻めにまでは手が回っていないという印象でした。

守る方にばかり走らされていると、スタミナ切れしてしまい、いざ攻撃となった時には目一杯の走りってなかなかできないものです。逆にいうと、イーグルスをスタミナ切れさせたサンゴリアスの攻撃力は大したものだっていうことになるんですけどね。ディフェンスらしいディフェンスの局面がないくらいせめていたという印象があります。

後半、イーグルスは1本だけトライを奪いますが、反撃もそこまで。サンゴリアス完勝と言って良い試合でした。サンゴリアスには今シーズンワラビーズで100以上のキャップを得た、マット・ギタウ選手が加入し、早速この試合もスタメン出場していましたが、彼だけが突出して目立つようなシーンはありませんでした。チームへのフィットがまだまだ足りないのか、それともギタウ選手が目立たないくらいサンゴリアスの各選手が躍動していたのか?シーズンの深まりに連れ、その答えは明らかになっていくでしょう。











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by lemgmnsc-bara | 2017-08-20 12:41 | ラグビー関連 | Comments(0)

平尾誠二・ラグビー界の太陽 大金星のラグビー人生を振り返る (朝日新聞デジタルSELECT)

朝日新聞/朝日新聞社

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昨年53歳という若さで急逝し、昨日お別れの会が催され、2000人もの弔問客を集めた平尾誠二氏に関する朝日新聞の記事を集めた一冊。大学選手権三連覇を果たした同志社大学時代のものから、昨年6月に行われたジャパンvsスコットランドのテストマッチ直前のものまでが収められています。

平尾氏といえば伏見工業での高校ラグビー全国制覇、同志社では大学選手権三連覇、社会人の神戸製鋼では七連覇とすべてのステージで栄冠を得、ジャパンの中心選手としても長年活躍した「ミスターラグビー」の名にふさわしい名選手でした。

この一冊にも優勝直後のインタビューや、主将としての日常など明るい面が数多く取り上げられています。まあ、亡くなった方の悪い面をとりあげるのは特に日本でははばかられる傾向にありますし、悪いことよりは良いことの方が圧倒的に多い方でもありますので、構成上しかたのない部分もありますが、エディー氏というかつてない業績を残した監督が去った後という時期だけに、苦闘続きだった日本代表監督時代についてももっと触れて欲しかった気がします。彼の一番の悔いはおそらく、志半ばにして退いた日本代表監督であっただろうと思われますし、彼がやろうとしていながら果たせなかった強化策(例えばジュニア世代から継続したエリート育成プログラムなど)については今のジャパンに活かすことが可能であるとも思うからです。

無念の思いとともに、俗に「棺桶のなかまで持っていく」などと言われる秘話やしがらみ、障壁などを赤裸々に語った内容のものを掲載してほしかったなぁ、という気がします。彼は日本ラグビー界のさまざまな場面をすべて知りうる立場にあった人であり、かついろいろな方々に意見を言える立場でもあったはずです。だれの、どんな思惑が日本ラグビーの前進を阻んだか、それこそ亡くなった今だからこそ言えるオハナシが多々あるように思うのですがね…。

新聞報道の限界の一つの局面をみてしまったような気がしました。新聞はその時その時の客観的な事実を伝えることが最優先されるがゆえに一つ一つの事柄を深く掘り下げるて伝えるのは苦手です。新聞に掲載された記事を集めると、どうしても当たり障りのない事象の羅列になってしまうんですよね。平尾氏は称えられてしかるべき人物ではありますが、彼をもってしても改革出来なかったジャパンの今にも連なる暗部について語ることの意味は決して低くなかったように思いました。

いずれにせよ、私くらいの年代のラグビーファンにとってはまさしくキラ星のような存在でした。その輝きが亡くなってしまった今の喪失感は例えようもありません。改めてご冥福をお祈りしたいと思います。



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by lemgmnsc-bara | 2017-02-11 08:31 | 読んだ本 | Comments(0)

日本ラグビー心に残る名勝負―歴史に残る日本ラグビー激闘史

ベースボールマガジン社/ベースボールマガジン社

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1970年〜2015年の日本ラグビーの「名勝負」と言われた試合を紹介したのが標題の書。

日本ラグビー史上における最大の名勝負は、なんといっても2015年第8回ワールドカップ予選プールでの南アフリカ戦でしょう。連続出場こそ途切れてはいないものの、勝利が1回だけという「最弱チーム」ジャパンと、対戦成績で負け越しているのはオールブラックスだけ、過去二回の優勝を誇り、この大会でも優勝候補の一角と目されていたスプリングボクス。番狂わせの最も起こりにくいと言われているラグビーと言う競技において、この下馬評の差は圧倒的で、戦前は「いかに食い下がれるか」が焦点となっていたほどでしたが、結果はエディー氏が帰国後の会見の第一声で発した言葉に集約されていると思います。「新しい歴史、作りました」。

2015年はラグビーフィーバーに沸き、マスコミへの選手、チーム、ラグビーそのものの露出が桁違いに増えました。スポーツジャーナリズムはもとより、一般のメディアでも五郎丸選手のメンタルトレーニング方法やらエディー氏の組織管理方法とかが盛んに取り上げられました。これだけ、ラグビーが日本社会の耳目を集めたのは恐らく初めてでしょう。勢いに乗って乗込んだスーパーラグビーという場ではジャパンに準ずる存在のサンウルブズは苦戦続き、また、ジャパンもスコットランド、ウエールズといったチームには善戦どまりだったため、2015年当時の熱狂的なブームはやや沈静化していますが、まだまだ追い風が吹いているのは事実。2017-18シーズンに期待しましょう。

さて、私自身が思う名勝負は二つあります。奇しくもこの本には両方とも取り上げられていませんでした。

一つは1987年12月6日の関東大学ラグビー対抗戦の早稲田vs明治。世に言う「雪の早明戦」というやつです。堀越、藤掛、今泉といったスーパー一年生を擁してこのシーズン現時点では大学チームとして最後の日本選手権制覇チームとなった早稲田に対し、やはりスーパールーキーと言われたWTB吉田を切り札に、伝統の重戦車FWがその破壊力を存分に見せつけていた明治が真っ正面からぶつかりあった一戦。前日に降った雪を溶かすような熱戦でした。特に終盤、ペナルティーで同点のチャンスを得た明治があくまでも勝利を得るためにゴールキックを狙わずに攻めに攻めた場面で早稲田がみせた執念のディフェンス。この攻防は見応えがありましたね。早稲田のFBの選手は脳しんとうで交代しましたし、私と同じポジションであった屯所選手のジャージがびりびりに引き裂かれていたシーンも印象的でした。

もう一つは1990年1月2日の大学選手権準決勝の早稲田vs大体大。この試合、大体大は徹底的にFW戦にこだわってきました。なかでも特にスクラム。何度も何度も組み直し。ついには認定トライまで取ったと記憶しています。当時の大体大は実は明治キラーと呼ばれていました。同じようにFWにこだわるチームながら、大体大は体育大らしく、当時としては最先端の筋肉強化トレーニングを用いて、より効果的に鍛えていました。確か、筋トレに専念する練習日を週の内に何日か必ず設けていたという記事を読んだ記憶があります。で、大体大のFWは明治の重戦車軍団に対しヘラクレス軍団と呼ばれていました。真っ正面から押しまくる重戦車に対し、力では負けない上に、筋肉に柔軟性を持たせた大体大FWの方が一枚上手だという論調でした。実際に1987-88シーズンの大学選手権でも、この大会でも明治には勝っていたはずです。この試合も終盤までは大体大がリードしていました。先にも述べた通り、スクラムを中心に自分たちの強みを最大限に活かしきった試合でしたが、最後の最後で早稲田が2トライを挙げてうっちゃります。どこか晴れ晴れとした大体大フィフティーンに対し、スクラムで散々にやられた早稲田の3番プロップの選手は号泣してました。同じポジションだけにキモチは非常によくわかります。試合に勝ってもスクラムで負けていたらプロップとしては負けなんです。

さて、この文章を書いている時点で、高校ラグビーは東福岡が優勝。大学は帝京と東海で決勝戦を控え、トップリーグの優勝争いからも目がはなせない状態です。2019年の日本でのワールドカップ開催に向け、この本に収録された試合をしのぐような名勝負がもう一冊本に出来るくらいの充実したシーズンを続けて欲しいものです。



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by lemgmnsc-bara | 2017-01-09 07:57 | 読んだ本 | Comments(0)

ついに本格的にシニアチームにデビューしました。先月出場した試合は上は60代から下は30代までが混じったチームで、いわゆる戦という位置づけでしたが、今回は50代以上が出場する真正のシニアチーム。元々のチームの後輩君から紹介されたほぼ知り合いのいないチームのはずでした。しかし、グラウンドで着替えていたら、いきなり昔の直属上司が登場。絶句してしまいました。

ちなみにこの方は今までこのブログに登場させて罵倒したクソ上司ではなく、非常にいい方です。同じ部署だった時代に、高校時代にラグビー経験があるとは聞いていましたが、まさかこのチームで一緒になるとは…。試合前から思わぬサプライズ。しかもポジションはLO、まさに私の尻を押す位置です。今までは尻を叩かれたことはあっても尻を押されたことはありません(笑)。ますますもって奇遇。世の中広いようで狭い。

そんな感慨はさておき、試合前の練習で、左足の踵にかなりの痛みを感じました。ここ数ヶ月、どうもトレーニングの後に痛むな、とは感じていたので、鍼灸院で治療してはもらっていたのですが、完全には痛みが取れなかった箇所です。この日の痛みは本格的でしたが、ここまで来ておいて試合前に怪我しました、じゃ帰るに帰れません。試合が始まりゃいやでも動くし、痛みもヘッタクレもねーわ!!と思い直して無理矢理出ることにしました。幸いなことに、メンバーは数多くいましたので、後半のみの出場。時間は20分。つい4年前までは80分やってたんですから、楽勝、と思ったんですが、私も4年分歳をとっているわけで、いや、本日に至るまで体中が痛い状況です。昨夜は寝返りを打つのも一苦労でした。

さて、試合は前半1トライ1ゴールを奪ったわがチームがリードして後半突入。おじさんばっかりで走れないだろうと高をくくっていましたが、私のほうがもっと走れませんでした…。ただし、一度はこぼれ球を拾って、一度はサインプレーでボールをもらって、ぶちかましを敢行しました。いや~、久しぶりの快感。思い切りぶち当たった相手が倒れるのを見るのはいいもんです。ラグビーに目覚めた原点を思い出しました。そうそう、この感激こそが私にとってはラグビーの醍醐味の一つなんだよなぁ。帰宅して風呂の中でぶちかましのシーンを思い出してしみじみと感慨に浸ってしまいました。

私が現役を引退したのは、首のヘルニアで整形外科医からドクターストップをもらったことが直接の原因です。で、この日もスクラムはノーコンテスト、つまり押し合いなし、ということで後半は開始したんですが、ちょっとルールが変わり、最初にガツンと首に負担がかかるようなあたりがなくなったので、首は痛くありませんでした。そのため二本目のスクラムからは、レフェリーに申請して押し合い有りに変えてもらいました。体中の骨がきしむような押し合いも4年ぶり。でも相手を圧倒することができました。やっぱり俺の持ち味はスクラムだよなぁ、とここでもまたしみじみ思いました。残念ながら試合は逆転負けしましたが、体の感触を思い出しただけでもガチンコ勝負にした価値があるというものです。試合中はかなり燃えてましたし、試合直後はすがすがしさに満ちてましたね、実際。

で、家に帰って風呂に入って出て、しばらくしてからジワジワと加齢を感じる時間がやって参りました。すなわち体中の痛みです左足踵、首はもとより、あばらにわき腹、両肩、左ひざあたりが特に痛かった。痛むであろうことを見越して現役時代にかかりつけだった整体院を予約してありましたので、早速行きましたが、いや、もまれる場所、もまれる場所痛いこと痛いこと。一夜明けて昨日は、一昨日行ったのとは別に鍼を打ってもらう整骨院に行ったんですが、そこの先生からは「今日はひどいですね」といわれる始末。いつもより多く鍼を打ってもらい、長い時間電気刺激を与えてもらいましたが、今日になってもびっこを引き引き歩いています。心配していた首の痛みはあまり感じませんがね。

少しの反省点と、大いなる喜びを与えてくれた20分間でした。この時間をもっと充実させるためにトレーニングに励まなければ!決意した昨日の夜でしたが、今日もまだ踵が痛くてトレーニングできそうにありません。

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by lemgmnsc-bara | 2016-11-23 06:08 | ラグビー関連 | Comments(0)

48回目の定期戦

昨日、久しぶりにラグビーの試合に出ました。

夏頃に本格的にシニアのグレードでデビューしようと決意してからさまざま紆余曲折があったため、シニアデビュー初戦が48回目を迎える大試合となってしまいました。

筋トレはガチガチにやっていなかったし、週2回をノルマとしているジム通いもさぼりがちだったりしましたが、それなりに準備はしました。現役引退を決めた時に、すべて後輩に譲り渡したスパイクやらヘッドキャップなどの道具類もすべて新調しました。

どんなレベルであれ、試合というのは緊張するものです。ましてや、相手はなかなか勝てない強豪チームですから。引退から4年。久しぶりにジャージと短パンを身に着け、いざグランドへ。

今回は相手のチーム15人のうち5人が赤パンツ(還暦以上)ということで、少し気分は楽でした。スクラムもラインアウトもノーコンテスト、つまり力競べはしないってことです。首のケガで引退した私にとってはありがたい試合形態ではありました。時間も前後半15分ずつの30分。現役時代の半分以下です。

前半相手ボールのキックオフからいきなりこちらの攻めが巧く回ります。何度かポイントを作った後にSHがサイドアタック。相手に捕まったところで、すぐ後ろにたまたま付いていた私にパスが回ってきました。で、もらった時の走りの勢いだけで、少し前進。ダウンボールしようと思った瞬間にゴールラインが見えた!!ってことでボールを持った右腕を思いっきり伸ばしたら、オンライン!先制トライを記録しちゃいました。しっかりと前にボールを運んでくれた仲間と、とっさの判断でボールをくれたSHに感謝感謝。少しおまけをしてくれたであろうレフェリーにも感謝。4年ぶりの試合で本当に最初のプレーでトライを記録出来るとは…。まあ的のレベルがレベルではあったのですが、トレーニングを継続して来ておいてよかった、としみじみ感じた瞬間ではありました。

この後、我がチームは私の大学の先輩でもあるキャプテンもトライ。一本トライをとられたものの10-7で前半を折り返します(当方のコンバージョンは二本とも失敗。相手は1本成功)。

後半、は開始早々から相手がエンジン全開できました。突破力のあるプレーヤーが強引に持ち込んで来るボールを保持し続けられる、イヤなパターン。でもこちらもシニアというにはまだ若いメンバーが多々いたこともあって、なかなかゴールにまでは行かせません。及ばずながら私も何度かディフェンスに参加しました。ばしっと止めたタックルはありませんでしたが、密集ではそれなりにバトル出来たのではないかという自己評価。まあ、トレーニングを続けていたわりには走れねーな、ってのも同時に感じましたけどね。

しつこくディフェンスした効果は後半の後半になって出てきました。残り後5分となったくらいから3連続トライ。1本ビッグゲインが出てしまうと、誰も追わない(追えない)というのもシニアチームの特色。3本が3本ともちょいとディフェンスをかわしたら後は一直線という同じパターンでした。最終スコアは31-7。快勝でした。私はこのシニアチームに勝ったのは恐らく初めてです。

現役チームにはちょっぴり未練を感じはするものの、シニアチームでの勝利もなかなか良いものです。今後に向けて、張り合いの持てるものが一つ見つかりました。ラグビーに感謝です。



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by lemgmnsc-bara | 2016-10-23 17:57 | ラグビー関連 | Comments(0)

エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記―ジャパン進化へのハードワーク

大友 信彦/東邦出版

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ラグビーライターの雄、大友信彦氏によるルポルタージュ。2011年のワールドカップでの日本代表(以下ジャパン)の惨敗後にエディー・ジョーンズ氏がヘッドコーチに就任してから2015年のワールドカップ直前に至るまでの日々を克明に描いています。

ワールドカップの前に出版されるこのテの本はジャパンへの期待に満ちています。以前の大会でも、目一杯期待感を盛り上げてくれましたが、毎回結果には愕然とさせられていました。書き手本人がどう思っているかはともかく、本戦直前にいろいろな意味で水を差すような文章は書きづらいでしょうし、その後の活動にも制約がでてくる恐れだってあります。いわば無言のプレッシャーによる「言論統制」が行われてしまっているという状況なのです。その分、大会が終わってからはかなり厳しい論調の文が続くのですがね…。

ところが、2015年のワールドカップはこのテの本の期待感通り、いやそれ以上の結果をもたらしました。言わずと知れた南アフリカ戦での勝利です。あれ以降、ジャパンは発足以来最高の注目を浴び続けています。五郎丸選手を筆頭にメディアへの露出が激増しましたし、トップリーグの観客数も激増しました。

まさに「勝利はすべてを癒す」。練習のキツさに選手が不満を漏らしたこともあったようですが、エディー氏の指導が見事な結果を導き出した今となっては、そんなことすらも「エディージャパン」という物語の味わいを引き締めるスパイスの役割を果たすエピソードの一つとなっていますね。

ルポの内容そのものには特に目新しい部分はありませんでした。エディー氏の指導は単純明快。体格とパワーに勝る相手に勝つには、スピードを突き詰めることそのスピードを80分間継続させるフィットネスの向上しかない。故にそのフィットネスを身につけるために過酷な練習を課す。単純ながらなかなかできないことです。エディー氏は「日本人の特長は瞬間的なスピードと、与えられた課題を粘り強く最後までやり遂げる忍耐力にある。しかし今までの日本の指導者はこのことを信じていなかったのではないか?」という疑問を呈し、自らはその特長を最大限に活かした指導を行いました。ここがエディー氏を世界でも屈指の指導者足らしめている点です。自分が発した言葉に対しての責任感と執着が凄い。そして世間の期待以上の結果をもたらす。う〜ん。つくづく手放してしまったのが惜しい。

エディー氏を失ったサンウルブズは苦戦が続いています。ジャパンに限りなく近いチームではあるものの、エディー氏の指導の下で4年間しっかりと培った一体感を持つチームと急造のチームとの違いは限りなく大きいですね。マーク・ハメット(サンウルブズHC)、ジェイミー・ジョセフ(ジャパンHC)はどのような「改造戦記」をえがかせてくれるのか?期待と不安が半々です。




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by lemgmnsc-bara | 2016-05-24 05:33 | 読んだ本

トップリーグ観戦シリーズ第二弾はリコーブラックラムズ(以下ラムズ)vsNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下アークス、それにしても長い名前だ)の一戦です。

両者ともに順位から言えば中位程度。様々に強化策を打ち、選手も集めてますが、プレーオフにまでは進めない、という状況です。相撲で言えば幕内上位同士の対戦ってところでしょうか。ちなみにラムズにはブロードハースト、アークスにはエディーの切り札アマナキ・レレイ・マフィイが在籍しています。

雨中の試合だったこともあり、細かいミスが頻発していました。その辺をしっかり得点に結びつけたのがアークス、逆に痛い場面でばかりミスしてしまったのがラムズという構図でした。特にラムズは四本のキックのうち3本を外したピータースダニエルの不調が痛かったですね。点数的にもチームの勢い的にも大きな差となってしまいました。

でもそれ以上に大きかったのはチームとしての完成度。いわゆる約束事、決まり事が守り切れていないし、ミスが出た時のカバーも不十分でした。一番象徴的だったのが後半の半ばあたりのプレー。いくつかフェーズを重ねてジワジワ前進し、いいタイミングでボールが出た、と思った瞬間に「受け手」がノックオン。SHがパスした選手は密集のすぐ脇にかなりのスピードで走り込んで来ていましたが、この選手自身が自分の役割をダミーだと思い込みがパスが自分に来ることはない、と読んでいたフシがあります。同じダミーになるのでも本気で自分がパスを貰うつもりで走っていなければ意味をなしません。試合の状況はそれこそ千変万化。固定観念だけで戦ってちゃダメでしょ、やっぱり。その他にも密集近辺でボールがポロポロこぼれてしまうシーンが多々ありましたし、ラインアウトも不安定でした。

アークスは、相手のミスに乗じてうまくターンオーバーしていましたし、密集近辺の攻防で常に優位に立っていましたね。ただ、やはりプレーオフに進出するにはうまさだけではなく力強さも必要です。上位チームの接点はラムズよりも一枚も二枚も上手です。この試合のように上手くいくことはまれであると心しておいた方が良いでしょうね。

アークスは後半の最初マフィイがトライしましたし、随所に力強い突進をみせて観衆を沸かせていました。早大出身の小倉選手を始め新入団選手3人がそれぞれハツラツとプレーしていました。顔見せ興行は上々の仕上がりってところでしょうかね。

ラムズは後半の後半にサモア代表としてジャパンと戦ったナナイウィリアムズ選手を投入しました。2、3レベルの違いをみせつける素晴らしいランプレーがありましたが、やや消化不良。もっと彼にボールを集めて勝負させたほうがよかったように思います。

W杯を観た後だとやや歯がゆい感じのゲームでした。



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by lemgmnsc-bara | 2015-11-17 18:26 | ラグビー関連 | Comments(0)

W杯の躍進で観客が大幅に増えたことが様々なニュースで伝えられたトップリーグの開幕戦は、昨年優勝のワイルドナイツvsサンゴリアスという好カード。

ここ数年の対戦では「最強の矛」サンゴリアスの攻撃を「最強の盾」ワイルドナイツの守備がいかにしのいで逆襲するか、という構図が続いています。

しかしこの試合は最初からワイルドナイツペース。W杯に出場せず腕撫していたであろうベリック・バーンズ選手のプレーが冴えに冴えてました。ワイルドナイツの先制トライはバーンズ選手がディフェンスラインの裏に転がしたゴロパントを日本代表WTB山田選手がインゴールで押さえたもの。難しい角度からのコンバージョンをしっかり決めたのもバーンズ選手。この日外したのは1本だけというスーパーブーツぶり。

対するサンゴリアスはジャパンの戦法の根幹をなすシェイプアタックで攻めこんでいこうと試みるのですが、ことごとく「最強の盾」に阻まれてましたね。なかなかゲインラインを切ることができない上、リズム良く攻め込んでいる場面ではノックオンなどのミスが目立ちました。ワイルドナイツのプレッシャーがキツく、常にギリギリのプレーを選択せざるを得ないが故に生じたミスだと思います。パスをまわしても、キックを蹴ってもことごとくワイルドナイツに有利な展開となってしまう、イライラパターンでしたね。

ワイルドナイツは逆襲で得たチャンスを確実に得点に結びつけたという印象。バーンズ選手のキックはプレースのみならずパスに用いても正確でした。前半の後半に奪ったJPピーターセン(南ア代表。あのブライトンの歓喜の最後のトライの際にヘスケス選手にタックルに行ったスキンヘッドの選手です)のトライは絵に描いたようなドンピシャのキックパスによって生まれました。攻めに攻めていてトライが取れず、逆に相手には鮮やかなプレーで取られてしまう…、典型的な「気持ちが折れる」パターンです。

前半をおえて26-0とワイルドナイツ大量リード。

後半、サンゴリアスはサモア代表としてジャパン戦にも出場したトゥシ・ピシ選手がトライを奪いますが結果として得点はこれだけ。展開に展開を重ねるのですが、どうしても決定的な場面を作ることが出来ませんでした。ジャパン代表の弱点がサンゴリアスにもそのまま当てはまります。絶対的なペネトレーターが存在しないこと。何度ボールをリサイクルしても、チーム全体として前進出来ていないのでは疲労が蓄積していくばかり。この日のペネトレーター役は恐らく松島選手だったのだろうと思いますが、残念ながら有効なゲインはなし。もう一枚強力な突破役が必要でしょう。

最終スコアは38-5。ワイルドナイツの完勝と言ってよい一戦でした。シーズンはまだ始まったばかりですし、W杯に多数の選手を供出したサンゴリアスには疲れもあったと思いますので今後の巻き返しに期待したいですね。



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by lemgmnsc-bara | 2015-11-14 05:51 | ラグビー関連 | Comments(0)

しばらくワールドカップロス状態で投稿が滞っていましたが、決勝戦について記してみたいと思います。

1ヶ月以上に渡って激闘が続いた第8回ワールドカップの決勝は世界ランキング1位のニュージーランドvs同2位のオーストラリアという「順当な」対戦。この両雄は今までにいろんな場所で戦っていますが、ワールドカップの決勝で相見えるのは初めてだったそうです。

ニュージーランドはとにかく隙がないという印象。予選は余力を残して勝ち上がり、準々決勝で因縁のフランスとの対戦も、今までの因縁など一切感じさせない圧倒的な差を見せつけて大勝。準決勝ではこのチームに唯一不足していた経験である「接戦」を演じた上で南アフリカを撃破。楽な相手との連戦の結果生じる気のゆるみだけが敵だと常々思っていたのですが、準決勝を経て、それこそアリの這い出る隙間もないほどの精神状態が構築されたと思います。

対するオーストラリアも負けていません。開催国イングランド、準ホームのウエールズが待ち構えていた死のプールを1位通過すると、スコットランド、アルゼンチンを危なげなく下し、3度目の賜杯獲得まであと1勝という場にまで駆け上がりました。

2003年の準決勝ではNZ優位の下馬評を覆した豪州が勝利しましたが、思えばこの時の豪州のHCはエディー・ジョーンズ氏でした。勝負事は何が起こるかわかりません。特に今大会は「ブライトンの歓喜」もありましたし、開催国イングランドが、史上初の開催国予選落ちを経験するなどの番狂わせが生じています。まあ、どっちに転んでももつれた展開になるだろうという予想の下に観戦開始。

試合はタフな守り合い。相手にゲインライン突破を許さない両チームのディフェンスは高度に構築されたシステムと、それを忠実に遂行する規律性の高さの証です。ただ、ややNZの方に接点でのアドヴァンテージがありました。前半に幾度かみられたターンオーバー、PGにつながった反則がそれを示しています。チャンスに確実に得点したNZがリードを保ったまま前半終了。

後半はホンのわずかな隙が明暗を分けました。NZが起用したオフロードパスの名手、ソニー・ビルウィリアムス選手のパスを受けた世界屈指のペネトレーター、マアア・ノヌー選手の力強い突進でトライ。しかしそこで気持ちを切らさないのが豪州の底力。NZがシンビンで一人少ない隙をついて1トライ1ゴールを返し、その後、相手の裏に蹴ったキックを上手く保持してトライに結びつけ一時は4点差にまで迫ります。

ここで慌てないのが接戦を制した精神力。トライを奪われた直後のチャンスでDGを狙って成功させ、さらにPGを1本追加してあっという間に10点差。

後がない豪州は捨て身の総攻撃に出ますが、最後の最後でパスミスが出、それを拾われて駄目押しのトライを奪われてしまいました。点差こそ最後は開いたものの、世界最高峰の名にふさわしい素晴らしいゲームだったと思います。

NZは史上初のニ大会連覇に加え、最多となる3回目優勝を飾りました。上述した通り、今大会のNZの敵は自分たち自身。慢心さえなければ優勝だと思っていた通りに優勝となりました。順当すぎる結果ではありましたが、ライバル国達も指をくわえてみていた訳ではなく、しっかりと激戦を演出してくれていました。

様々な意味で興味深い大会となりましたね。早くも次回が楽しみです。可能な限り生観戦の機会を多くしたいと思います。



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by lemgmnsc-bara | 2015-11-08 18:30 | ラグビー関連 | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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