『マリアンヌ』鑑賞

マリアンヌ ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

ブラッド・ピット,マリオン・コティヤール,ジャレッド・ハリス,リジー・キャプラン,マシュー・グード/パラマウント

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第二次大戦下の秘密工作員とフランスのレジスタンス女性との恋を描いた作品。

カナダのケベック生まれでフランス語が少々話せるマックス(ブラッド・ピット)はモロッコでナチス要人の暗殺を命じられます。その要人に近づくためには、社交界に顔を売っておく必要がありました。で、夫婦の相手役として選ばれたのがフランスのレジスタンス闘士マリアンヌ・ボーセジュール。夫婦役を演じた二人は、首尾よく任務を果たします。

この任務が二人にもたらした思わぬ副作用は、真実の恋。様々な人々の反対にあいながら、それゆえ燃え上がった恋は最後には結実し、二人は結婚することとなります。やがて空襲の夜に娘アンが生まれ、三人で幸せな暮らしを営む毎日が続く、はずでした。

しかしながら、ここで幸せに終わってしまっては、単なるブラピの顔見せ映画なってしまいます。マリアンヌは軍の上層部からドイツ軍のダブルスパイであるという疑いをもたれていました。軍の関係者しか知り得ない秘密事項が、マックスの家族の住むすぐ近くの地域から発信されていることが証拠としてマックスに提示されます。最愛の妻が敵国の、それももっとも蔑まれるべきダブルスパイとは…。しかも、軍の偉い方は、マックス自身にマリアンヌの処刑を命じるのです。

マックスは当然のことながら、任務と愛情のはざまを激しく揺れ動くこととなります。疑惑は本当なのか?マックスは様々な方法を用いてその謎の真相に迫って行こうとします。しまいには軍規を犯してまで、自らフランスに渡り、マリアンヌと実際に逢ったことのある人物に確認をとりにいくのです。そこで得た一つの確認方法は「マリアンヌはピアノを上手く弾く」ということでした。

イギリスに戻ったマックスは、マリアンヌを昼間の酒場に連れて行き、ピアノを弾いてみろと迫るのですが…、というところでほぼネタバレですが、あらすじの紹介を終えようと思います。この後の展開はぜひとも実際の作品をご覧下さい。

自らの愛情と、国を守るという大義の間で揺れ動き、なんとか妻を守ろうとするマックスは一途という言葉がピッタリ来る行動をみせますが、その行動をブラピは上手く演じていたように思います。今に至るまで、世界史上の最大の敵役であるナチスドイツという巨悪と戦うよりも自らの愛に生きようとしたのですから、その真剣さは平和な時代に生きる我々にはなかなか想像しにくいことですが、その心の内を推測出来るまでにうまく具象化してくれていました。大義なのか愛なのか?現代に生きる多くの人は愛を選択すると思いますが、選択した後にそのために具体的に何をどうすべきか?この問いに答えを出せる人間はそうそうはいないと思います。

ツタヤでまとめ借りをする際に適当に選んだ一枚でしたが、なかなかの佳作でした。


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by lemgmnsc-bara | 2017-07-16 06:25 | エンターテインメント | Comments(0)

『フューリー』鑑賞

FURY / フューリー [DVD]

ブラッド・ピット,シャイア・ラブーフ,ローガン・ラーマン,マイケル・ペーニャ,ジョン・バーサル/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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ブラピが軍人らしい軍人というシリアスな役に真っ正面から挑んだ作品。題名の『フューリー(fury)』とは憤怒、激怒、戦争や嵐などの荒々しい様という意味があります。カタカナにしてしまうと味も素っ気もありませんが、一言でズバリと作品の本質を衝いたいいタイトルです。

主人公は軍曹のドン。配下の4人と1台の戦車の中で「生活」しながら独軍との戦いを続けています。ある日の戦いでメンバーの一人が死に、そこに補充されたのがノーマン。普段はタイピストとして生活しているノーマンは線の細い優男で、荒々しい戦場には明らかに場違い。一般人が戦場という異常な場に放り込まれた時にどうなるか?というのをリアルに描いていて、観ている側としては容易に感情移入しやすい存在ですね。

一般人ノーマンにとっては戦場は、すべてにおいて荒々しくて嫌悪すべき異常な環境。しかし、ドンもその他のメンバーもその異常な環境に平然と適応しています。ドンなどは任務遂行のためならいかなる時にでも冷酷無比に行動できるという設定になっています。

しかし、ドンは実は人一倍傷つきやすく、本当は部下を(あるいは敵兵も)一人も死なせたくないという想いを強烈に持ち続けていて常にココロの中には疑問と良心の呵責が渦巻いているという状態だというのが、シーンの端々にうかがえます。仲間を死なせないためには敵兵を殺しまくるしかない…。矛盾に満ちた戦争の狂気。しかし、戦場という環境の下ではその狂気に染まっていくしかない。

「一般人」ノーマンは、敵兵の姿を発見したものの、その敵兵が少年だったことから攻撃をためらいます。しかし、その少年兵はバズーカ砲で味方の戦車を爆破。火だるまになって苦しみ、その苦痛から逃れるために自ら銃でアタマを撃ち抜いて死んでいく味方兵。殺さなければ殺される…。敵だと判断したら反射的に殺してしまわなければならないという狂気の状態。過酷という言葉すら生温いですね。

ドンはノーマンの気持ちを「狂気」に導くために無抵抗の捕虜を射殺させるという荒療治に出ます。戦場という環境で生き抜くためには中途半端な人間味はいらない。冷酷な事実ですが、ここで敵を殺して勝利しなければ、味方兵もさることながら、多くの人々が苦しみ悲しむ状況が続くこととなる。人間一人の力ではどうしようもないムーブメントの中で、疑問を感じつつも目前の敵に立ち向かうドンは実は組織の歯車に徹するにはあまりにも人間的に過ぎたのでした。

さて、物語のクライマックスは戦略上の要衝である、十字路を巡っての戦いです。十字路にたどり着く前に、敵の激しい攻撃に遭い、生き残ったのはドンの戦車だけ。一台だけになった戦車には、敵軍から文字通りの一斉砲火を浴びます。次々と死んでゆく仲間たち。戦い続けたドンもついに瀕死の重傷を負い、ノーマンに脱出を指示した後に息絶えます。

一人生き残ったノーマン。彼がなぜ生き残れたかについては大きな疑問が残るのですが、まあこれは実際に観て自分なりに解釈していただくしかありません。助けに来た友軍は一人生き残ったノーマンを「英雄」として誉め称えます。実際に最後の最後まで戦ったのはドンなのに、生き残った人間にだけ名誉が残るというのも狂気の成せる業なのかもしれません。

血と泥にまみれ、負ければ即死、勝ってもココロを蝕まれる戦争。テロによって世を戦乱に導こうとする、イスラム過激派の人々がこの映画をみたらどのような感想を持つのでしょうか?



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by lemgmnsc-bara | 2015-03-29 07:53 | エンターテインメント | Comments(0)

『マネーボール』鑑賞

マネーボール [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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ブラッド・ピット主演。オークランドアスレチックスのGMビリー・ビーンの日常を追ったルポルタージが原作です。この原作についてはだいぶ以前に読んで紹介しています。

2001年のシーズン、A'sはプレーオフに進出しますが、ヤンキーズに破れ、そのオフにはジェイソン・ジオンビー、ジョニー・デーモン、ジェイソン・イズリングハウゼンの主力三選手をFAで失います。ヤンキースのような豊富な資金がある訳ではないA's(使える運営費はヤンキースの三分の一以下)は抜けていった選手の穴をいかにして埋めるかという問題に直面します。

ここで重要な脇役が登場。イエール大で経済学を専攻し、インディアンズの球団経営に携わっていたピーター・ブランド(オタクっぽいおデブちゃんでした)を引き抜く事になります。彼は選手を様々な数値として分析するセイバーメトリクスという手法を身につけていたのでした。

このセイバーメトリクスを用いた球団編成は、経験と勘に頼る古株のスカウトたちの反発を招き、チーフスカウトが止めてしまうなどの軋轢を生んだ上、ビーンが選んだ選手を監督が使わないという反乱をも引き起こします。

チームは負け続け、GMと球団スタッフの間もぎくしゃくしていたある日、ビリーは監督が使い続けている選手をトレードに出し、自分が選んだ選手を使わせるという荒療治に出ます。そこからチームは快進撃。メジャー新記録の20連勝を達成し、一気に地区のチャンピオンにまで登り詰めます。

この辺は原作ではさらりと述べられただけでしたが、映画では最大のクライマックスシーンとなっています。特に20連勝を達成した試合にビリーが選んだ選手がサヨナラホームランを打つシーンなんてのは、ツクリモノと分っているのに鳥肌ものでした。

こうして、カネだけに頼らなくてもチームは強くできるという現代の強豪チームたちへのアンチテーゼを文字通り実戦しているビーンですが、彼の戦法は長いシーズンを戦うには適していても、短期決戦には向かないという欠点があり、未だにポストシーズンの短期決戦を勝ち抜けていません。そして、ビリーはあくまでも自分の選んだ戦法でA'sがワールドシリーズを制するまでは他球団からの誘いを断り続けるという男気を見せます。

ルポルタージュをただ読むのと違って、無理矢理ではありますが、感情を起伏させられざるを得ない作品に仕上がっていました。題材こそルポルタージュですが、立派な「文芸作品」と言ってよい作品だったと思います。
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by lemgmnsc-bara | 2012-06-10 06:49 | エンターテインメント | Comments(2)

『ファイトクラブ』鑑賞

ファイト・クラブ [DVD]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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この映画、ブラピの代表作の一つであること以外まったく予備知識が無かったので、単なる地下ファイトモノで、ブラピはその地下ファイターの一人、ストーリーはその戦いぶりを見せ付けるものだとばかり思っていましたが、さにあらず。

主人公はエドワード・ノートン演じる「ナレーター(彼は様々な変名を使うのですが、最後まで本名は明らかになりません。物語の語り部という意味でナレーターと呼ばれています)」。ブラピ演じる「タイラー・ダーデン」は主演と同格(あるいはそれ以上)の存在感を持っていますが、あくまで脇役です。

ナレーターは事故車の事故原因を調べてリコールするか否かを判定することを職業にする独身男。毎日ストレスにさらされて不眠症にかかった彼は医者から癌患者の相互扶助サークルを紹介され、そこで病人を装うことでようやく安眠を得ます。この「効果」に味をしめたナレーターは様々な病気の患者相互扶助サークルに入会しまくりますが、同じように患者サークルのはしごをしているマーラという女性の出現により、不眠症に逆戻りしてしまいます。

ある日ナレーターは出張帰りの飛行機の中でタイラーという男と知り合いになります。その男に妙に惹かれるものを感じたナレーターは彼と酒を飲み、そしてその後彼の誘いに応じて殴り合いをやらかします。その殴り合いにより従来感じたことのない充実感を感じたナレーターは、度々タイラーと殴りあいます。やがてそれを観ていた男たちが次々と集ってくるようになります。タイラーはあるバーの地下室を借り切り、秘密クラブとして「ファイトクラブ」を立ち上げます。ここで毎日のようにファイトが繰り広げられます。

先ほども書いたようにこのファイトに魅せられた男たちの充実感と虚無感を描いたものだとばかり思っていたのですが、ここから物語りは意外な方向に捻じ曲がって行きます。ファイトクラブの入会者たちはタイラーに社会を紊乱することを命じられ、その命令に忠実に様々な騒ぎを起こすのです。しかもこのクラブは全米各地に広がっていました。一体タイラーは何を企んでいるのでしょうか?そして盟友であるはずのナレーターはなぜこの秘密の紊乱行動にかかわらないのでしょうか?次々に謎が浮かんでくるのですが、この謎解きは実際の映像でm(_)m。

単純なスポ根ケンカ映画ではなく、精神世界の不条理を描いた作品でした。いい意味で事前の予想を見事に裏切ってくれましたね。
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by lemgmnsc-bara | 2010-04-03 18:48 | エンターテインメント | Comments(0)

『Mr.&Mrs.スミス』鑑賞

Mr.&Mrs.スミス プレミアム・エディション [DVD]

ジェネオン エンタテインメント

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ブラッド・ピット、アンジョリーナ・ジョリー主演のアクション映画。

ひょんなきっかけで知り合い、恋に落ちて結婚したジョンとジェーンのスミス夫妻。5年を過ぎた結婚期間は二人に倦怠期をもたらします。二人は人並みに悩んでカウンセリングに通ったりしますが、問題は解決しないまま、お互いにあまり面白くない思いを抱えて日々一緒に暮らしています。

お互いに隠していましたが、実はこの夫婦、二人とも凄腕の殺し屋でした。二人は別々の組織に属しており、表向き夫は建築家、妻はコンピュータープログラマーということになっています。

ある日、それぞれの組織から二人に暗殺指令がくだりますが、これが同じ人物。妻が仕掛けた爆薬の装置を夫が破壊してしまい、妻は夫を狙撃します。その報復に夫は妻の潜んでいた場所にロケットランチャーを打ち込みます。ここではまだお互いの正体に気づいていません。

やがてお互いがお互いの正体を知ることとなります。それぞれの組織には正体を知られた場合には、その人物を48時間以内に抹殺するという掟がありました。妻は夫を殺しに、夫は妻を殺しにスイートホームへと帰ります。文字通り命をかけた夫婦喧嘩が始まります。さてその戦いの行方やいかに?これ以上は本編を観てください、といういつもながらの口上で逃げさせていただきます^^;。

この映画での競演が縁となってこの二人は後に結婚します。撮影当時ブラッド・ピットは別の女性と結婚していましたが、その女性と離婚してアンジョリーナ・ジョリーを娶った訳です。いまやハリウッドを代表するセレブ夫妻ですが、もし仮にこの二人が現実の社会で別れるの切れるのというハナシになったらさぞかしすごい争いになるでしょうね。映画の中のように実弾が飛び交うようなことはないでしょうが、お互いの心を深くえぐって傷つけあう言葉の応酬になるんじゃないでしょうか?どちらが払うにせよ、慰謝料も莫大なものになるでしょうし…。実際に殺しあうよりも、そういう「社会的争い」の方がある意味よほど怖いような気もします。

夫婦仲は円満が何より。多少の倦怠期くらいは我慢すべきものなんでしょう^^。


《追記》
昨日こんな投稿をしたら、今日この二人が破局というニュースが流れました。

ブラピ&アンジー破局か…英大衆紙報じる

映画では銃弾がこれでもかこれでもかと飛び交いましたが、実生活では口舌の刃が飛び交ったんでしょうね。それにしても子供はどうするんでしょうか?
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by lemgmnsc-bara | 2010-01-24 19:19 | エンターテインメント | Comments(2)

『12モンキーズ』鑑賞

12モンキーズ [DVD]

松竹ホームビデオ

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ツタヤで何を借りようか迷っていた時にふと目に飛び込んで来たのが、標題のDVD。ブルース・ウィリスとブラッド・ピットが出演してるってことは、大ハズレはないだろうということで借りて来ました。

内容は「アイ アム レジェンド」と「ダイハード」を足して2で割ったものに若干「ターミネーター」のテイストが加えられているといった感じでしょうか。ある科学者が開発した細菌により絶滅の危機に瀕している人類が、ブルース・ウィリス扮する主人公を過去に送り込んで細菌の蔓延を食い止めようとさせる、というストーリーでした。

ブラッド・ピットは微妙な役回りでした。精神疾患で精神病院に放り込まれ、治った振りをして退院してきたものの、実は正常にはなりきれておらず、父親が細菌を開発するために動物実験を繰り返していることに抗議して、ある行動を起こします。その行動こそが危険な細菌を世に振りまいてしまうことであると暗示しながらハナシは進んで行きます。

ブルース・ウィリス扮する主人公は細菌の蔓延を防ぐことが出来るのか?また主人公の夢に繰り返し現れる風景は一体何を意味するのか?最後の最後まで緊張は高まって行くのですが・・・。

ズバリと結末を言ってしまえないところがもどかしいのですが、「えっ?!ああ、なるほどね」っという感じで終わります。結末に持って行くまでの仕掛けはなかなかのものなのですが、最後がちょっとイマイチな作品でした。まあ、はずれではありませんでしたがね。
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by lemgmnsc-bara | 2009-01-11 17:00 | エンターテインメント | Comments(2)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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