カテゴリ:エンターテインメント( 508 )

マダム・フローレンス! 夢見るふたり [Blu-ray]

メリル・ストリープ,ヒュー・グラント,サイモン・ヘルバーグ,レベッカ・ファーガソン,ニナ・アリアンダ/ギャガ

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押しも押されぬ名女優メリル・ストリープと伊達男ヒュー・グラントの共演作。無類の音痴ながらカーネギーホールでリサイタルまで開いてしまったフローレンス・フォスター・ジェンキンスという実在の女性を描いています。

主人公フローレンスを演じるのはメリル・ストリープ。歌をうまく歌うというのはもちろん難しいのですが、素っ頓狂なメロディーを「自然」に歌うのはもっと難しい。上手い人が「下手な人風」に歌うと、どうしてもワザとらしさが鼻についてしまうのですが、今作に関しては自然な仕上がりだったと思います。(アテレコだったか否かは知りえませんでした…)

さて、フローレンスは聞いた人が耳をふさぐか、あるいは大笑いするかどちらかというひどい音痴なのですが、ソプラノ歌手としてステージに立つという夢を決して諦めませんでした。専属のピアニストを雇い、ボーカルトレーニングにも高名な音楽家を招いて至極真面目に練習します。しかし、その程度では如何ともしがたい、先天的な才能の欠如。いざステージに立つ際にはピアニストは演奏を渋り、指導した音楽家は自らの名声に傷がつくことを嫌って、コンサートホールに行くことを拒否したばかりか、自分の名前を出さないことを条件にまでします。

「カネがもらえるから、仕方がなく、金持ちのババァの酔狂に付き合ってやってんだよ。こんな音痴にかかわずらうのは本当なら願い下げなんだっつーの」というミエミエの描写が笑いを誘います。

さて、ヒュー・グラント演じるフローレンスの夫シンクレアは彼女の真面目さに付き合って、リサイタル実現のために奔走し、実際に彼女をステージに立たせます。その一方で愛人を囲って何かと言い訳を作っては愛人の家に入り浸るというしたたかさも見せます。しかし、本当に「カネ目当て」だけでなくフローレンスをフォローしているのは彼だけだという描写もなされます。

周囲の人間の思惑をよそに、ついにフローレンスはステージに立つのですが、そこに来た客はほとんどがその音痴っぷりを嘲笑うことが目的でした。彼女の歌を録音したテープをとある人物がラジオに持ち込み、それがいろんな意味で評判を呼んだからです。今でいうと、ジャスティン・ビーバーが取り上げた途端にピコ太郎にあっという間に火がついたようなもんでしょうか。

彼女はその悪評をものともせずにあくまでも真面目にカーネギーホールを目指していきますが、果たして…。

まあ、一種のスポ根モノです。最後は結局努力が実を結んでハッピーハッピーなんですから。ギャグとかくすぐりではなく、皆が皆真面目に演じていることで笑えた珍しい作品ではありました。



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by lemgmnsc-bara | 2017-10-14 16:09 | エンターテインメント | Comments(0)

ジャック・リーチャー NEVER GO BACK [Blu-ray]

トム・クルーズ,コビー・スマルダース,ダニカ・ヤロシュ,ロバート・ネッパー,オルディス・ホッジ/パラマウント

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トム・クルーズ主演のアクションもの。同名の人物を主人公にした小説の映画化作品だそうです。2012年に『アウトロー』という作品が公開されており、本作『Never go back』はその続編だとのこと。

主人公リーチャーは軍を除隊後、定職に就かずあちこちを放浪する毎日を送っています。ある日、リーチャーは現在の軍の司令官であるターナー少佐をたずねて司令部を訪れますが、ターナー少佐は部下殺しとスパイの容疑をかけられて投獄されていました。

この事態を不審に思ったリーチャーは、背後関係を探るため軍の法律関係の専門家に会うのですが、そこで、自身の娘サマンサの存在を知らされます。その後、この法律の専門家は撲殺されてしまうのですが、なぜかこの犯行をリーチャーが行ったことにされてしまいます。ターナー少佐と自分自身の冤罪を晴らすために、リーチャーはターナー少佐を刑務所から救い出し、一緒に謎を追うこととなります。

ここで先ほど存在が明らかになったサマンサが大きな役割を持つことになります。法律の専門家を撲殺した殺し屋が、リーチャーの動きを封じ込めようとサマンサの身柄を押さえるために迫ってくるのです。

リーチャーとサマンサのコンビはこの殺し屋たちと戦いながら、自らの名誉を守るため、謎へアプローチして行く、というのが大まかなストーリー展開。結末まで書いてしまうのは、この作品のサスペンス要素を損ねてしますことになるのでストーリー紹介はここまでとしておきます。

要するに、アクションスターとしてのトム・クルーズを見せるための作品なのですが、『ミッション・インポッシブル』に『マイノリティー・レポート』のエッセンスを少し加えただけのもの。大掛かりな仕掛けや、ブルージュハリファを舞台にするような派手さがない、イーサン・ホークが孤立無援の状態で、困難さに立ち向かって最後は大団円を迎える、というだけのストーリーです。

アクションに派手さがない分、仕上げはヒューマンなものを意図しているのだと思いますが、どっちつかずの非常に中途半端な結果に終わってしまったという印象です。辛い味のカレーを期待して食いに行ったら、出てきたものは唐辛子を多量にぶち込んだ、ただ単に辛いだけの旨味のない代物だったというような幻滅を覚えました。トム・クルーズの存在なしには日も夜も暮れぬというファンでもなければ、『ミッション・インポッシブル』を観ておけば十分です。

なお、ネット上の評価を見る限りでは一作目の『アウトロー』の方の評判は良いようですので、そちらは観てみたいと思います。



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by lemgmnsc-bara | 2017-10-08 18:02 | エンターテインメント | Comments(0)

ダーティ・グランパ [Blu-ray]

ロバート・デ・ニーロ,ザック・エフロン,ゾーイ・ドゥイッチ,オーブリー・プラザ,ジェイソン・マンツォーカス/松竹

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押しも押されぬ名優ロバート・デ・ニーロと、若手の有望株ジャック・エフロン共演によるコメディー。

連れ合いを亡くしたばかりのディック(デ・ニーロ)は生真面目な弁護士である孫ジェイソン(エフロン)を、強引にフロリダ旅行へ同行させます。ジェイソンは良家の令嬢との結婚式を間近に控えており、その準備で忙しいことを理由に断ろうとしたのですが、ディックから「最後(になるかもしれない)の頼みだ」との言葉に押し切られたカタチです。

ジェイソンがディックを迎えに行くシーンがまずぶっ飛び。ディックは朝から酒をかっくらっている上、エロビデオを観ながら青少年が耽るような一人遊びの真っ最中。このシーンだけでこの作品の「方向性」がわかってしまうという巧妙な作り。妻という重石が取れて、メチャクチャはしゃぎたいじーさんと、それに振り回される生真面目な孫のドタバタなんだろうな、と思ったらその通り。でも結局はジェイソンもディックに引っ張られて、酒とドラッグを浴びるほど嗜んでしまい、股間に動物のぬいぐるみを装着しただけの姿でマカレナを踊り狂ったりします。この辺のドタバタが一番の笑いどころ。じーさんの性格もぶっ飛んでますが、孫にもその地は濃厚に受け継がれているという事実を暗示していたりもします。

じーさんは自分のぶっ飛んだ性格を受け継いでいるはずの孫が、堅苦しい良家のしきたりや、束縛ばかりしたがる婚約者とは絶対に合うことはなく、その結婚生活が不幸あものになるであろうことを予見していたのでしょう。じーさんには、性格も行動もじーさんそっくりなもう一人の孫(ジェイソンの従兄弟)がいるのですが、そっちを旅に誘わず、一見すると真逆な性格であるジェイソンを連れ出したことがそれを示しています。

結局、結婚式前の友人知人を招いての食事会の席で、ものの見事にこの結婚は破談となります。そしてジェイソンはじーさんとの道行き中に再会した大学時代の同級生と結ばれることとなるのです。

じーさんには孫よりももっとぶっ飛んだエンディングが待っています。どんなエンディングかは本編をごらんください。

理屈抜きで笑える作品でした。もし日本でこの作品をやるとしたら、高倉健氏や三船敏郎氏などの大御所に登場願えればさぞかし笑えるものなったであろうと思います。本人たちはやりたがりそうもない役ではありそうですがね。



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by lemgmnsc-bara | 2017-10-07 10:09 | エンターテインメント | Comments(0)

相棒-劇場版IV-首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断 豪華版 [Blu-ray]

水谷豊,反町隆史,鈴木杏樹,川原和久,山中崇史/Happinet

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テレ朝が誇る人気コンテンツにして、当家の定番視聴番組である『相棒』の劇場版4作目。

冒頭は、無邪気(そうに見えるのですが、実は、といういつものドラマと同じような伏線が張られています)に少女たちがかくれんぼをして遊ぶ姿の描写。

隠れていた少女の一人瑛里佳は誰も探しに来ないので、いつのまにか寝入ってしまいます。目を覚まして、隠れていた場所から外に出た瑛里佳が見たものは、その場(海外のホテルまたは大邸宅)に居合わせた人々全員の死体。そして瑛里佳は誘拐され、誘拐犯からは日本政府に対し身代金の要求がありましたが、政府は支払いを拒否。この決断を下したのは甲斐峯秋(三代目相棒甲斐享の父親でもあります。身内に犯罪者が出たら、警察って辞職しなきゃいけないんじゃなかったっけ?)。そして瑛里佳は日本から見放された人間となってしまいます。

普通に考えると、瑛里佳は殺されて終わり、なのですが、瑛里佳は生きていました。

場面は変わって現代の日本。とあるホテルで毒物による中毒者が大量発生し、実行犯からは犯行声明がネットに動画で出されます。その画面に映っていたのが10年前に誘拐された瑛里佳。瑛里佳は、実行犯は瑛里佳を誘拐したのと同一組織で、テロ行為を回避したくば要求通りの金額を支払え、という内容の紙を持たされていました。

で、我らが警視庁特命係、杉下右京と冠城亘の登場です。特命係を目の敵にしている、いつもの上層部コンビと捜査一課が目一杯の人海戦術であまり頭を使わない力技の捜査で犯人を突き止めようとするのに対し、特命係コンビは「細かいところを気にしてしまうのが僕の悪い癖」と嘯く右京氏の推理を基に犯人たちにアプローチしていきます。

ま、展開はいつものドラマと同じです。ゲスト主役の鹿賀丈史をはじめ、2代目相棒のミッチーや一時は4代目相棒就任が確実視されていた仲間由紀恵、鑑識官米沢役の六角さんなどのサブキャラも、現在の設定で出演可能な人物は全て登場するという豪華版。さらにクライマックスシーンの群衆にはかなりのエキストラを用意したようです。お金は確かにかかっているのですが、先にも書いた通り、ストーリー展開は通常TV版と大して代わり映えしません。右京さんの推理が「えっ?」て人物を真犯人として特定して、最後はその人物を逮捕してメデタシ、メデタシ。

金を出して時間をかけて、映画館に行ってまで観たいか?と問われると、そこまでしたいとは思わない、と答えざるを得ません。ドラマの世界観がしっかりと踏襲されているという安心感はありますが、それだけですね。ドラマのファンは中高年層が多いそうですが、劇場版の観客もしかりで、年齢層は高めだったようです。10月から新シリーズが始まるようですが、そちらは楽しみにしたいと思います。




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by lemgmnsc-bara | 2017-10-01 12:45 | エンターテインメント | Comments(0)

『ムーンライト』鑑賞

ムーンライト スタンダード・エディション [Blu-ray]

トレヴァンテ・ローズ,アシュトン・サンダース,アレックス・ヒバート,マハーシャラ・アリ,ナオミ・ハリス/TCエンタテインメント

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今年のアカデミー賞で、MCのミスにより、落胆から歓喜へと駆け上ったのが標題の作。

最底辺の生活を送る黒人で、しかも同性愛者であるという、「差別してくれ」といわんばかりの属性をもった少年の成長する姿を描いています。

主人公は、黒人少年シャロン。彼は通っている小学校でいじめられており、追いかけてくるいじめっ子から逃げるためにとある廃屋に隠れます。そこに現れたのは、麻薬の売人フアン。彼は売人というお天道様に顔向けできないような職業についていながら、シャロンをやさしく扱い、生きていくための強さを身につけるよう諭します。

しかしながら、現実はそうそう甘くはありません。シャロンの母親は薬物中毒で、シャロンにまで金をせびる始末。いわゆるネグレクトの状態ですし、高校生になってもあいかわらず、不良たちからいじめの標的にされています。

そんなある日、少年がキューバ系の黒人ケヴィンから散々に殴られるという事件が起こります。このケヴィンこそは、少年の無二の親友であり、最初に結ばれた同性愛の相手でもありました。

ここで、ついに堪忍袋の緒を切ったシャロンは、不良のリーダー格の少年を椅子で殴り倒し、逮捕されてしまいます。

数年後、シャロンはいっぱしの売人になっていました。体も鍛え、フアンが言っていた「強さ」を身につけることには成功していますが、でもやっぱり違法なことをやっているという後ろめたさは持ち続けています。そんな少年にケヴィンが連絡をしてきます。ケヴィンもまた、少年院送りになった後にレストラン経営で成功していたのでした。久しぶりに再会した二人は、懐かしさだけではない感情をたかまらせていき…というのがラストシーン。

スペクタクル性という意味においては『ラ ラ ランド』のほうが数段上ですが、人間の存在と尊厳、一歩道を間違えたことで大きく狂ってしまう人生、そして愛、といった深い部分の描写はやはりこちらの作品のほうが優れていると思います。観衆を熱狂させる雰囲気には決してならないでしょうが、帰り道にいろんなことを考えさせるような作品ではあると思います。余韻の長く残る、味わい深い作品でした。


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by lemgmnsc-bara | 2017-09-28 11:28 | エンターテインメント | Comments(0)

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 [Blu-ray]

オスカー・アイザック,キャリー・マリガン,ジョン・グッドマン,ギャレット・ヘドランド,ジャスティン・ティンバーレイク/東宝

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ハリウッド屈指のヒットメーカー、コーエン兄弟によるヒューマンコメディー。カンヌ映画祭でのグランプリをはじめ、数々の賞を受賞した作品で、どこかの映画解説本で「観るべき映画」リストみたいなものに連なっていた作品。この映画解説本のリストは手帳に書き写してあったのですが、ついつい新作にばっかり目がいってしまい、ようやく借りてきました。

このお話は実在のフォークシンガーの自伝が原作だということです。

冒頭、ライブハウスでの演奏を終えて出てきた主人公ルーウィンが、待ち伏せていた正体不明の男にいきなりボコボコにされるシーンが出てきたときは、一体どんなストーリーになるのか不安に駆られましたが、バイオレンスなシーンはここと最後だけ。あとは、挫折を繰り返しながらも懸命に自分の夢を追い求めて奮闘する主人公の姿が、淡々と描かれます。

冒頭にも書いた通り、一応この作品はコメディーにカテゴライズされるようですが、特に笑えるシーンはありません。コミカルなシーンと言えるのは、ルーウィンが転がり込んでいた友人宅の猫がちょっとした隙をついて外に逃げてしまい、それを慌てて追いかけるところくらい。あとは、泣き面に蜂という状況が次々とルーウィンに襲いかかってくるところがユーモラスといえばユーモラス。どちらかというと、笑えるというよりは惨めったらしさに自分の気持ちまでが落ち込みかけるようなシーンばっかりでしたけどね…。

で、様々なハプニング、苦難、困難を乗り越えたルーウィンが、最後には自作の歌を披露したライブハウスで拍手喝采を浴びて出てくると、冒頭のシーンに繋がるという仕掛けが施されています。この演出の意味が今ひとつ不鮮明で、私は少々混乱しました。いずれにせよ、主人公の未来は明るくなりそうだ、という暗示のままネームロールヘと突入します。

ユーモアという感覚に関する彼我の差を一番に感じた一作でしたね。日本だと、もっと泥臭いエピソードをこれでもかこれでもかと盛り込んで、最後は涙涙みたいな「スポ根モノ」じみた仕上がりにしてしまうであろうところを、不条理に仕上げたところがコーエンメソッドなのでしょう。



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by lemgmnsc-bara | 2017-09-28 10:37 | エンターテインメント | Comments(0)

『の・ようなもの』鑑賞

の・ようなもの [DVD]

秋吉久美子,伊藤克信,尾藤イサオ,小林まさひろ,大野貴保/KADOKAWA / 角川書店

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故森田芳光監督作品。小堺一機、関根勤(出演当時はまだラビット関根)の「コサラビ」コンビがおすぎとピーコを髣髴とさせるオカマコンビを演じているのを観たかったというのが第一の目的。関根氏がラジオやコントなどの場でさんざんネタにしていた、でんでん氏の怪演ぶりを観てみたい、というのが二つ目の目的でした。

第一の目的のシーンは早々に出てきて、あっという間に終わっちゃいました。衣装とか髪型で撮影当時の1981年をしのぶことは出来ましたが、このコンビが売れた後の、出てきただけで大爆笑を誘うようなモノマネの切れ味はまだ観られませんでした。まあ、この映画の中での彼らの役柄はあくまでもチョイ役ですから仕方ないんですけどね・・・。

第二の目的、でんでん氏について。最近でこそ、味のあるバイプレーヤーとして刑事役や、犯人役などで存在感を示している同氏ですが、もともとはお笑い出身。それも現在で言えば、ノンスタイル井上などのようにブサイクなのに気障ったらしいセリフを吐いて笑いをとるというスタイルで、そこそこ面白かったという記憶があります。関根氏によると、出演前には、いつも「俺の演技はすごいからちゃんとみとけよ」みたいな大口を叩いているのですが、いざ本番に入るとアガッってしまってセリフがしどろもどろになるところが滑稽だったとのことなのですが、この作品では特におどおどした様子もなく、無難に売れない落語家を演じていましたね。ただ、出てくるたびについつい「どうだ、かっこいいだろう」っていう往年の決めゼリフがどうしても浮かんできちゃいはしましたがね。

さて、ストーリーの紹介を少々。二つ目の落語家志ん魚(伊藤克信)が主人公。二つ目の落語家というのは落語家「のようなもの」ではありますが、まだ一人前の落語家ではない。ソープのおねえさんや女子高生のお姉ちゃんたちとも付き合いはするのですが、どちらもいわゆる「本命」とはちょっと違う。彼氏「のようなもの」。要するに志ん魚は、その社会的人格のすべてが何か「のようなもの」で常にあっちにふらふら、こっちにふらふらしている。でもそのことを恥じるでもなく、悩むでもなく、ただ飄然と日々を過ごしています。

この設定、どこかで同じようなものをみたことがあるというデジャヴを感じました。そうそう、又吉先生の芥川賞受賞作『火花』に非常に良く似た設定です。あちらの主人公が破滅型の芸人なのに対し、こちらは、あることがきっかけで、落語家になりたいという自分を発見し、そこに向かって邁進していくのであろうという、明るさを感じさせるエンディングになっています。

バブル期直前、漫才ブームやアイドルブームがおこりつつある時代の不安定ながら不安ではない若者たちの群像劇。同じようにカネはなくても、今よりはミジメでなかった若者たち・・・。リアルタイムで観たらいったい私はどんな感想を持つに至ったのでしょうか?今となっては、バブル景気という花火が打ちあがる前の、時代の盛り上がりを懐かしく感じるのみです。

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by lemgmnsc-bara | 2017-09-11 17:42 | エンターテインメント | Comments(0)

『LA LA LAND』鑑賞

ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [Blu-ray]

ライアン・ゴズリング,エマ・ストーン,カリー・ヘルナンデス,ジェシカ・ローゼンバーグ,ソノヤ・ミズノ/ポニーキャニオン

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アカデミー賞の場で、史上最大のぬか喜びをさせられたのが標題の作。興行そのものは成功したといってよいのですが、どうも滑稽なイメージがまとわりついてしまったようですね。

さて、ストーリーは典型的なボーイ・ミーツ・ガールの恋愛モノ。女優をめざすミアとジャズピアニストとして、自らの音楽を追及したいというセブが出会い、自らの夢と二人の愛情の間で揺れ動き、そして最後はお互いの道を歩んでいく、という余韻残しの失恋物というのが大雑把なストーリー。

この映画はストーリーを見せるものじゃなくて、ダンスを魅せるのが最大の特長でした。オープニングで、ハイウエイの渋滞にはまった車から一人の女性が路上に出てきて、いきなりダンスを始めると、別の車からも次々と人々が降りてきて、様々な歌とダンスを繰り広げる。このシーンで一気に映画の中の異世界へ引きずり込まれてしまいました。

題名の「LA LA LAND」とはロスアンゼルスと架空の空想の国とのダブルミーニングとなっているそうです。空想の国「LA LA LAND」の中では、二人それぞれの夢も、二人の間の愛情も順調に育っていく姿が描かれます。趣向を凝らした舞台で繰り広げられる二人のダンスシーンは、単純に美しい。「雨に歌えば」などの古いミュージカル映画を思わすような、夢のような一時。

しかし、現実のロスアンゼルスでは、二人を取り巻く環境は非常に厳しい。オーディションに落ちまくるミアと、金のために自らの音楽性とは違うバンドで活動するセブ。そして、お互いがお互いの夢の実現のための努力から逃げていることをなじり、関係が壊れていく…。まさに現実には良くある話です。ゆえに、空想の国の中のダンスシーンがより甘美なものに感じられるというわけです。このあたりのさじ加減が実に巧み。

ただし、先にも書いたとおり、ストーリーがあまりにもオーソドックス過ぎ。使い尽くされた類型的物語であったがゆえに作品賞のオスカーは逃してしまったのではないでしょうか?材料は大したことなくても調味料の使い方が上手い、というのはいい料理人の条件ではありますが、ややテクニカルな部分に走りすぎた感はあります。

単純に画面上で繰り広げられるシーンの美しさだけを鑑賞している分には十分に満足できる内容でした。映画館の大きなスクリーンで観たかった作品です。

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by lemgmnsc-bara | 2017-09-11 17:26 | エンターテインメント | Comments(0)

矢島美容室 THE MOVIE ~夢をつかまネバダ~メモリアル・エディション [DVD]

ストロベリー,マーガレット,ナオミ,黒木メイサ,山本裕典/ポニーキャニオン

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TVCM華やかななりしころは、CMで使われたフレーズが好評で、そこを中心に無理矢理曲にしてしまい、それなりにヒットしたなんて例が結構ありました。有名なところでは『勇気のしるし』(リゲイン〜24時間戦えますか?ってフレーズが有名ですね)、『いまのキミはピカピカに光って』(カメラのCM。今はおばちゃん役が板についた感のある宮崎美子が巨乳アイドルとしてTシャツを脱ぐシーンが有名ですね)が挙げられます。

標題の作は、とんねるずの番組内での架空のユニットに、無理矢理キャラをかぶせて作ってしまった映画。まあ、作りは推して知るべし。チープな映画です。元々がコントを演じるためのユニットですから、映画の中に様々なくすぐりが入っていました。今見ると、おかしさよりは「懐かしさ」を感じてしまうギャグばっかりでしたけどね。そもそも「矢島美容室」というユニット名そのものが、30年近く前の『とんねるずのみなさんのおかげです』内のコントに際して作った「矢島工務店」のもじり。ウィキペディアとかなしでこのハナシが通じてしまうのは、40代以上でしょうね。

内容とかストーリーとかを味わうとか追いかけるとかそういうレベルの作品じゃありません。いかに笑わせてくれるかが焦点だったのですが、まあ、げらげら笑うまでには行きませんでしたね。下手に「映画」なんてしゃっちょこばらずに、往年のコントのノリをそのまま再現してくれたほうが面白かったんじゃないかな、というのが率直な感想。まあ、とんねるずの全盛期を知っているだけに無残だな、という気持ちのほうが強かったですね。

一方で、ちょっと救いだったのが、ミュージカル風のシーン。曲はすべて出演者でもあるDJOZMAが作ったそうなのですが、そこそこのクオリティーに仕上がっていたように思います。まあ、曲そのものはモロパクリのフレーズばっかりでしたけどね。

その他は、さまざまな人々がカメオ出演していたのが、お笑いポイント。期待せずに観た作品でしたが、期待を裏切らないチープさでした。

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by lemgmnsc-bara | 2017-09-11 17:02 | エンターテインメント | Comments(0)

31回目のカンコンキンシアターは初の、公演初日鑑賞。小雨模様の空の下、新大久保のグローブ座を目指します。恒例の公演ポスター写真。

今回は出演者の姿も無く、かなりシンプル。まあ、いつもポスターと実際の内容にはほとんど関係がないので絵柄は別に気にしてません。
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初日だけあって、さすがに物販コーナーにはモノがあふれかえっていたので、数年ぶりのTシャツと、毎回買い求めている「軍人魂」を購入。

というわけでいよいよ舞台本番です。オープニングから、少々異変が。森一弥のアクションと天野ひろゆきの言葉選びが楽しい「森です」コーナーがなくなっちゃったんです。結構好きなコーナーだっただけに残念。かわりに森一弥はみずからの「うわさの彼女」をネタにして、舞台を通り過ぎてはいましたが、物足りなさは否めませんでした。

そしてこの物足りなさは、残念なことに、最後の最後まで続いてしまいます。初日ということもあり、演者のエンジンが温まりきっていなかったせいもあるでしょうが、そもそものネタも、アドリブも中途半端。そのわりに下ねたはストレートすぎ。一つのチームとしての一体感の醸成が足りていないな、という印象でした。

その中で関根座長の毒舌評論家コントはさすがでした。安藤裕子をズバリと真正面から貶す「裏関根」をみごとに出現させていました。このコーナー個人的にも一番笑ったし、観衆の笑い声も一番でかかったように思います。

対して、一番最後の大ネタ、故林家三平とその一家を題材としたコントは今ひとつの出来だったように感じました。昨年までの長嶋茂雄氏のコントの設定をそのまま林家一門にもってきただけ。各人の過去の姿と現状とのギャップについての風刺はなかなか面白かったのですが、そもそもの題材がメジャーすぎて、いつものマニアックさに欠けていたような気がしますね。

夜の公演だったので、グローブ座の「門限」を守るために、最後の方ははしょっちゃったのがミエミエでしたし、恒例のお白州もないまま。それでも気がつけば3時間まるまるネタを演じていたのですから、大したものではあるんですが…。次回はマチネ公演の回を予約するとともに、初日は避けたいと思います。今回も最初は楽日をねらって申し込んだのですが、人気が高くて取れませんでしたから…。ツウはちゃんとチームの熟成がきちんと進んだころあいを心得ていますね。

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by lemgmnsc-bara | 2017-08-17 09:20 | エンターテインメント | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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