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『たのしいネーミング百科』を読んだ

たのしいネーミング百科
天野 祐吉 / / 学陽書房
ISBN : 4313720812
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奥付をみるとこの本が出版されたのが2000年。すぐに買い求めたはずなので、実に9年余も「積ん読」山に埋もれていたことになります。江戸時代から昭和40年代までのさまざまな商品の名前を蒐集し、そのネーミングの妙について、コラムニストの天野祐吉、博報堂生活総合研究所所長関沢英彦(分衆という言葉の名付け親)、仏文学者多田道太郎、国語学者山口仲美の4氏が座談会形式で語り合います。

様々なジャンルの商品にそれぞれいろいろなネーミングがされてますが、珍名奇名の類いの宝庫はやはり薬でしょうな。
「膃肭臍タケリ丸」(明治38年)、ものすごいネーミング。いかにも効きそうです^^。
「獺の胆」(大正14年)何に効くんだかわかりませんが、元気はでそうですな。もの凄く生臭そうでもありますが・・・。
「衛生酢」(昭和元年)調味料というよりは消毒薬みたいです。
「脳鼻液」(大正11年)神経衰弱の薬とのことですが、鼻水と一緒に脳ミソが鼻から出てきてしまうようなシーンをイメージしてしまいます。
「セモリ(性守り)」(大正11年)膣内殺菌薬だそうです。なんだかうすら汚いじい様が門番でもしているような絵が浮かびました。
「意外」(大正5年)淋病の薬。意外に効くから「意外」。アイロニカルなネーミングですな。
「真珠珍龍膏」(昭和11年)場末の薬局で売ってる精力剤みたいですが、トラホーム用の薬です。

後は例えば龍角散は明治時代からある、とか、大学ノートというのは固有の商品名であったものが後に一般名詞化した、とかいうエピソードがあってなかなかトリビアルでした。

一般ピープルにとって縁の深いネーミングといえば自分の子供ということになりますね。当家はまだ子供に恵まれていないので命名する機会に恵まれていません。膃肭臍タケリ丸でも飲んで頑張るとしますかね^^。
by lemgmnsc-bara | 2008-10-23 09:30 | 読んだ本

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

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