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『シザーハンズ』鑑賞

シザーハンズ〈特別編〉
/ 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ISBN : B000A0K5F0
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最近映画館に行くと必ず目にするのがジョニー・デップ主演の最新作『スウィーニー・トッド』の予告編。猟奇的な内容らしいこの映画の予告編からの連想で、『シザーハンズ』という映画もスプラッタホラーなんじゃないかと勝手に想像してました。

ところがどっこい、さにあらず。底辺に流れるテイストこそホラーチックではありましたが、最後はちょっぴり切ない映画でした。

純粋無垢で、特異な才能を持つ「異人」が巻き起こす騒動と周りの人間の反応の変化。こういうハナシはどこかで聞いた覚えがあるぞ・・・。そうだ、『裸の大将放浪記』だ。

外見も能力も、あるコミュニティーの「常人」とは異なる「異人」がある日忽然と現れ、そのコミュニティーの人々と様々な形で交流を持ち、やがてはコミュニティーの人々から異端視され、結局そのコミュニティーの外へと去ってゆく。コミュニティーの人々は、「異人」を自分たちとは異なる存在であると認識することで自分たちの「常人」ぶりを再認識する。文化人類学で言うところのトリックスターの構造そのものですな。

表題の通り、鋏の手(シザーハンズ)をもつ人造人間の青年、エドワードが氷を削り、そのかけらが、雪のように舞う中ヒロイン役のウィノナ・ライダーが舞い踊るシーンはなかなか美しかったし、彼らがお互いに心ひかれ合っていく様子はほのぼのとしてました。

繰り返しになっちゃいますが、エンディングはちょっと切なかったなぁ。ハッピーエンドではない映画を観たのは久しぶりでしたが、その切なさの中にカタルシスを感じることの出来る映画だったような気がします。
by lemgmnsc-bara | 2008-01-05 23:33 | エンターテインメント

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

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