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『娘供養―必殺闇同心』を読んだ

娘供養―必殺闇同心
黒崎 裕一郎 / / 祥伝社
ISBN : 4396332823
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シリーズ6作目。今回の敵は新興宗教の教団です。

あらかじめ、調べておいた情報を元に、娘が置かれている状況をすべてぴたりと言い当てて、信用させ、体についた悪霊を追い払うためには修行が必要だとして、教団の寺院に閉じ込め、修行と称して、幕府の要人の欲望を満たす道具として使う・・・現代でもありそうなカルト教団の手口ですな。この教団の毒牙にかかって命を落とした娘が3人。その3人はそれぞれ闇同心の直次郎、万蔵、小夜と多少なりとも関わりがありました。こちらは必殺シリーズによくありがちなパターン。

この教団は娘のかどわかしの他、火災よけの札を売りつけに行き、買わない家は放火して回るという手口や、悪徳医師と組んで、瀕死の病人が教祖の祈祷により治癒したという偽の噂を作り上げて信者を増やし、お布施を吸い上げては幕府の要職に賄賂を贈り、自分の息のかかった商人を集めて、岡場所を拡張させるなど、やりたい放題。

結局最後は全員が闇同心の手で地獄に送られるという結果になります。

6冊も読み続けるとさすがにちょっとマンネリ。以前紹介したシリーズ5作目『四匹の殺し屋』みたいに他の殺し屋組織と戦うとか、仲間の誰かが倒れて、そのあとに新しいキャラクターが登場するとかしないと、ゲップが出ちゃいます。

6作目以降新刊が出ていないのはその辺が理由じゃないですかね?
by lemgmnsc-bara | 2007-05-22 23:13 | 読んだ本

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

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