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’15〜’16シーズン観戦記9(ワイルドナイツvsサンゴリアス TV観戦)

W杯の躍進で観客が大幅に増えたことが様々なニュースで伝えられたトップリーグの開幕戦は、昨年優勝のワイルドナイツvsサンゴリアスという好カード。

ここ数年の対戦では「最強の矛」サンゴリアスの攻撃を「最強の盾」ワイルドナイツの守備がいかにしのいで逆襲するか、という構図が続いています。

しかしこの試合は最初からワイルドナイツペース。W杯に出場せず腕撫していたであろうベリック・バーンズ選手のプレーが冴えに冴えてました。ワイルドナイツの先制トライはバーンズ選手がディフェンスラインの裏に転がしたゴロパントを日本代表WTB山田選手がインゴールで押さえたもの。難しい角度からのコンバージョンをしっかり決めたのもバーンズ選手。この日外したのは1本だけというスーパーブーツぶり。

対するサンゴリアスはジャパンの戦法の根幹をなすシェイプアタックで攻めこんでいこうと試みるのですが、ことごとく「最強の盾」に阻まれてましたね。なかなかゲインラインを切ることができない上、リズム良く攻め込んでいる場面ではノックオンなどのミスが目立ちました。ワイルドナイツのプレッシャーがキツく、常にギリギリのプレーを選択せざるを得ないが故に生じたミスだと思います。パスをまわしても、キックを蹴ってもことごとくワイルドナイツに有利な展開となってしまう、イライラパターンでしたね。

ワイルドナイツは逆襲で得たチャンスを確実に得点に結びつけたという印象。バーンズ選手のキックはプレースのみならずパスに用いても正確でした。前半の後半に奪ったJPピーターセン(南ア代表。あのブライトンの歓喜の最後のトライの際にヘスケス選手にタックルに行ったスキンヘッドの選手です)のトライは絵に描いたようなドンピシャのキックパスによって生まれました。攻めに攻めていてトライが取れず、逆に相手には鮮やかなプレーで取られてしまう…、典型的な「気持ちが折れる」パターンです。

前半をおえて26-0とワイルドナイツ大量リード。

後半、サンゴリアスはサモア代表としてジャパン戦にも出場したトゥシ・ピシ選手がトライを奪いますが結果として得点はこれだけ。展開に展開を重ねるのですが、どうしても決定的な場面を作ることが出来ませんでした。ジャパン代表の弱点がサンゴリアスにもそのまま当てはまります。絶対的なペネトレーターが存在しないこと。何度ボールをリサイクルしても、チーム全体として前進出来ていないのでは疲労が蓄積していくばかり。この日のペネトレーター役は恐らく松島選手だったのだろうと思いますが、残念ながら有効なゲインはなし。もう一枚強力な突破役が必要でしょう。

最終スコアは38-5。ワイルドナイツの完勝と言ってよい一戦でした。シーズンはまだ始まったばかりですし、W杯に多数の選手を供出したサンゴリアスには疲れもあったと思いますので今後の巻き返しに期待したいですね。



by lemgmnsc-bara | 2015-11-14 05:51 | ラグビー関連

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