2014年 09月 14日
『謝罪の王様』鑑賞
久しぶりに観た、クドカン映画。阿部サダヲが変幻自在の謝罪屋を熱演しています。
「謝罪屋」なんて商売実際にはありっこないのですが、もし実在するとすれば、阿部サダヲはまさに適任。人の良さそうな顔で目一杯謝られたら許さざるを得ないよなぁ、ってな雰囲気を持ち合わせていますね。もっとも土下座してアタマをさげている口元からはぺろっと舌が出ていそうな気もしますが…。
謝罪屋黒島の下に持ち込まれた案件の一つ一つをショートストーリー的に描いて行くというストーリー展開。ただし、この案件同士は微妙に重なり合っていて、最後の大団円へとつながって行きます。まあ、この案件ってのがみなややこしい。反社会的勢力に属する方々との交通事故の示談交渉、セクハラ、芸能人の子息の暴行事件、そして最後には国際問題…。どれ一つとして一言謝ればすんなり解決、という案件はありません。一般的には謝罪の「切り札」とされる土下座なんてのはもう大安売り。この映画の中では挨拶代わりと言っても良いほどです。そして、最後の国産問題の解決には土下座を越える謝罪ってのが登場して来ます。これが実に馬鹿馬鹿しい。しかし、この馬鹿馬鹿しさが解決につながるという伏線の張り方は大したもんです。この辺がクドカン氏のクドカン氏たる所以なんでしょうね。
冒頭からいきなりギャグ連発。その勢いのまま、一気に最後まで笑わせてくれます。邦画だけに、笑いのツボは日本人にはマッチしてますし、久しぶりにゲラゲラ笑っちゃう作品でした。オススメです。
by lemgmnsc-bara
| 2014-09-14 16:53
| エンターテインメント