人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『エンド・オブ・ホワイトハウス 』鑑賞

エンド・オブ・ホワイトハウス [DVD]

TCエンタテインメント

スコア:




近所のGEOで衝動借りしてきた一作。

オハナシは、米大統領の執務館として有名なホワイトハウスが、テロリストに乗っ取られ、一人のSPの活躍で奪還仕返すというもの。オハナシは単純ですが、突っ込みどころが満載。

冒頭、交通事故により大統領の妻が亡くなってしまうのですが、これがなんの伏線にもなっていない。強いていえば、大統領の親友でもあるSPが心の傷を負ってホワイトハウスから財務省の警備の職務に異動になっているというのが伏線といえば伏線かな?でもあまり必然性がなかったと思います。

ホワイトハウスには大統領の一人息子も一緒にいるのですが、この息子がテロリストの手に落ちず、あっさりと脱出してしまうのも少々拍子抜け。まあ、ホワイトハウスには「公式」のからくり以外に改築や改装の際にさまざまな「異空間」が出来ていたのだ、というムダな蘊蓄だけは貰うことは出来ましたがね。

主人公の代わりにSPとなった人物が寝返っていたというのも、「ありがち」な意外性。何故裏切ったのか、という動機がはっきりしないので中途半端感は否めません。

大統領の不在時に指揮権を持つ下院議長役のモーガン・フリーマンも中途半端な役でした。アクションヒーローモノにむりやり時代劇の大物俳優が出て来てムダな「大物感」を振りまいているといえば感覚的にわかっていただけるでしょうか?違和感の固まりでしたね。

最大の突っ込みどころは、警備体制の脆弱さ。例の9.11の同時多発テロの場合は、アメリカ国内のそれも民間機が乗っ取られたということで警備網に引っかからなかったという「言い訳」が成り立つのですが、この映画のテロは国籍の確認できない大型の戦闘爆撃機が、ホワイトハウスの相当近くまで来てからようやく空軍の戦闘機が「横に並ぶ」という間抜けぶり。しかも、敵機の横っ腹からのんびり出て来た機関銃にあっさりと撃墜されるというお気楽さ。「責任者出て来い!!」と叫びたくなるようなお間抜けぶり。で、その戦闘爆撃機は狙い通りにホワイトハウスに不時着。時を同じくして、大挙して押し寄せていたある国の観光客が一斉にテロリストに早変わりしてホワイトハウスに襲いかかる。

これはまあ、リアリティーの範囲内ではありますが、ホワイトハウスの迎撃態勢がいかにも貧弱。敵が重火器で武装しているのに、拳銃だけじゃ対抗できるわけねーだろ。あっというまに屍累々状態。こんなんで本当にいいのかよ、ホワイトハウス?いやしくも世界一の超大国で「世界の警察」を自認している国の最高レベルのVIPを守る体制がこんだけ脆弱じゃ、財政問題の前に「武力」の問題として「世界の警察」辞任しろって言いたくなるぜ、まったく。

一つだけ、アメリカの意識の変化を表していて面白いな、と思ったのは、テロリストがロシアでもアルカイダでもなく北朝鮮だったということ。今後この傾向は続いていくんでしょうかね。変な髪型をした第一書記が激怒するかもしれませんが(笑)。

で、最大の突っ込みどころが…。北朝鮮を最大の仮想敵国としている韓国が首相のSPに北朝鮮の筋金入りのテロリストを起用していたこと。いくらなんでも、韓国もそこまでバカじゃねーだろ。むしろ韓国のほうが侮辱を受けているような設定でした。

まあ、ハリウッド映画ですから、結末は最大多数が「快適」だと感じるものになっています。にしても不自然さと、アラばかりが目立つ作品でした。いちいち突っ込みながら観ているのが結構楽しくもあったので評点は星三つにしましたが、正直なところ、採点不能です(笑)。
by lemgmnsc-bara | 2014-08-10 07:14 | エンターテインメント

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

by 黄昏ラガーマン
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31