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『怪談実話 黒い百物語』を読んだ

怪談実話 黒い百物語 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

福澤 徹三 / メディアファクトリー

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恐怖モノの作家として定評のある福澤徹三氏の、怪談収集家としての一面を前面に押し出した一冊。題名の通り、実際に人から聞いて収集したオハナシが100話収録されています。

腰巻には百物語にまつわる伝説にちなんで「決して一晩では読みきらないでください」とあったし、解説者も「読んでいるうちにあまりに怖くて読み進められなくなった」と恐怖を煽っています。しかし、私自身は「それほどのモンかい?」って感じでした。一応「作法」に則って読みきるのには二日を費やしましたけどね、念のため。

私は鈍感なので、俗に言う「背筋が寒くなる」とか「何かを感じる」っていう経験がないせいだと思います。もちろん小さなころは単純に闇が怖かったりもしたんですが、実際に幽霊や物の怪の類を見たことがあるわけではなし。そういう怖さというものはあくまでも人の想像力が生み出すものだと考えているというのもあります。金縛り、という状態は何度か経験しましたが、その時ですら、「これは脳の一部のみが覚醒していて、カラダの動作につながる部分が覚醒していないがゆえに起きる現象だ」と妙に冷静に客観的に自分の状態を観察していたように思います。最後に金縛りらしきものにあったのももう四半世紀以上前で、最近はとんとご無沙汰です。感受性が鈍磨していってるんでしょうかね(苦笑)。

閑話休題。世の中には科学的には説明がつかない事象というのは多々存在していますね。先ほど幽霊や物の怪の類はあくまで人間の想像力が生み出したもの、と書きましたが、これは個人的な思い込みで、本当はそうしたものが実在するのかもしれません。もしそういうモノが存在するのなら一度くらいは遭遇してみたいって気もします。遭遇したら即黄泉の国に引っ張り込まれちゃうような存在だったら一巻の終わりでしょうけどね。もし、死者の霊が姿を現すってなことがあるのなら、父や大叔母、叔母など世話になった人に逢って一言改めて御礼がしたい。それと、私は実の祖父というものに逢ったことがありません。父方の祖父は早世しましたし、母方の祖父は戦死しました。ですから、祖父にも逢ってみたい気がします。まあ、この手のお話に出てくる幽霊の皆さんってのは無念の思いやら恨みやらを現世に残したまま死んだという設定が多いようですから、私が逢いたい人々にはそんな思いを残していて欲しくはないんですけどね。

まあ、古い旅館に泊まる時とか、今後また引っ越す際の物件選びのときなんかは、せいぜいこの手のお話を思い返して用心したいと思います
by lemgmnsc-bara | 2012-06-27 21:59 | 読んだ本

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

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