人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『カンパニー・メン』観賞

カンパニー・メン [DVD]

Happinet(SB)(D)

スコア:




トミー・リー・ジョーンズ出演ということで借りてきた一作。内容についての予備知識はまったくなし。内容はリアル社会派人情ドラマってところでしょうか。

総合企業のGTX社で若くして部長の座に就いたボビー(ベン・アフレック)が主人公。ボビーはGTX社の基幹部門であり、創業以来屋台骨を支えていた造船部門の責任者だったのですが、社長の方針により部門統合が行われることになり、そのあおりを食ってリストラされてしまいます。

社長を見返してやろうと、競合会社をはじめ、数々の会社の面接に臨みますが、一流企業の管理職だったというプライドが邪魔して、就職がなかなか決まりません。度重なる挫折にすっかり腐っていくボビー。精神的なダメージもさることながら、経済状況もどんどん悪化し、管理職時分の生活を維持できなくなり、車や家などを次々と手放さざるを得なくなっていきます。

ますます追い詰められるボビー。この辺の描写は、変にリアルだったし、休職中という私にとってはまさに「明日はわが身」。リアルな恐怖を感じる描写でしたね。

そんな中、経営者サリンジャーは新たなるリストラに乗り出し、やはり造船部門を支えてきたフィルや創業時の朋友でもあり、現在でも副社長の座にあるジーン(トミー・リージョーズ)すらも解雇してしまいます。

30年も会社に貢献してきて、あっという間に捨てられてしまったフィルは自殺という道を選んでしまいます。この辺もリアル。特に愛社精神を一つの心のよりどころにしている日本人にとっては身につまされる描写ではないでしょうか?アメリカ映画でこれほどウエットに愛社精神を描いた作品は観たことがありません。

この映画は最後、ジーンが新しい会社を立ち上げ、造船業に一から再チャレンジする姿とその新会社で働き場を見つけたボビーが希望に満ち満ちた顔で働く姿を描くハッピーエンドで終わります。この作品の場合はまさにハッピーエンドに救われたという思いでした。カネがカネを生むようなマネーゲームに血道をあげるのではなく、自分の手で価値ある「形あるもの」を作り出すことこそが、本来の労働の姿であり、喜びでもある、と言う単純なメッセージは力強く伝わってきました。
by lemgmnsc-bara | 2012-03-24 20:22 | エンターテインメント

映画、演劇、お笑い、あまり肩の凝らない小説等々…、基本的にエンターテインメント系に特化したブログにします。

by 黄昏ラガーマン
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31