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『プロ野球 最強のベストナイン』を読んだ

プロ野球 最強のベストナイン (PHP新書)

小野 俊哉 / PHP研究所

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古今東西のプロ野球選手を様々な切り口で「分析」し、その上でDHを含めてベストナインを選ぼうというのがこの本の主旨。

著者の小野氏がどのようにデータを解析し、ベストナインを選んでいるかを逐一解説していったら、それこそ3冊くらいは本が書けちゃいますので、著者の選ぶベストナインはベストナインとして、自分なりのベストナインを選んでみることにしました。

私がプロ野球を見始めたのが小学校3年生位の頃。我が愛するジャイアンツが史上初の最下位に沈んだ年からです。ですのでこの年以降に活躍した選手から選ぶことにします。またプチナショナリスト故、外国人選手は対象外とします。元々が巨人ファン故、若干偏るかもしれませんが、あくまで私的なベストナインということでご勘弁願います。

一番センター 福本豊(阪急)
世界の盗塁王。安打数だけではなく出塁率も高かったし、ここぞ、という場面では小柄なカラダに似合わない長打力も併せ持っていました。関東ではオールスターとか日本シリーズでしか見ることが出来ませんでしたが、活躍していたという記憶しかありません。

二番セカンド 高木守道(中日)
監督としての実績は今ひとつ、野球解説者としてはまったく冴えない同氏ですが、現役時代は走攻守三拍子そろった名選手でした。一度TVで中継を観ている時に、外野手がちょっと打球の処理をもたついている間に、一気にベースを一周してランニングホームランにしてしまったというシーンを覚えています。あんな鮮やかなプレーを見せた方がなんで監督になるとパッとしないのか…?

三番ファースト 王貞治(巨人)
言わずと知れた世界のホームラン王。私は四番を打つ同氏のイメージが強いのですが、1回に必ず打席が回ってくる三番打者こそ最強であるべきだ、という説を採用して三番に起用しておきます。

四番サード 落合博満(ロッテ〜中日〜巨人〜日本ハム)
実は私は「長嶋選手」をリアルタイムで観たことがありません。私が野球を観始めた頃には長嶋氏はすでに面白いおじさんにしか過ぎませんでした。三冠王を三回も獲っている落合選手を外す訳にはいきません。彼が四番に座ることで、相手としては最も怖い三番の王選手と勝負せざるを得なくなるという効用もあります。

五番DH 門田博光(南海〜オリックス〜ダイエー)
40歳を過ぎてから二冠王を獲得した遅咲きの大輪。全打席ホームランを狙っていたという豪快な打撃と、その豪快さを支えた地道な練習。見習いたいことの多い選手です。

六番レフト 張本勲(東映〜日拓〜日本ハム〜巨人〜ロッテ)
アジアの張本。最近では「喝!」のおじさんとして出しゃばり過ぎを指摘されたりもしていますが、日本野球最多安打記録は色あせていません。三番張本、四番王という往年のコンビも考えたのですが、左打者が続き過ぎるのもなんなので六番ということにしておきます。

七番ライト イチロー(オリックス〜マリナーズ)
世界のイチローが七番ってのはちょっと低い評価かもしれませんが、ここにイチローを置くことがこの打線のポイント。七番からもう一度攻撃の組立が出来るということです。出塁率も高く、勝負強さも持ち合わせたイチローが七番っていう打線は怖いと思いませんか?

八番キャッチャー 古田敦也(ヤクルト)
長嶋氏同様、野村克也氏の現役時代はほとんど観ていません。従って私の中でのベスト捕手は古田氏ということになります。シュアな打撃もさることながら投手のリードの巧みさと強肩も多いに魅力です。

九番ショート 松井稼頭央(西武〜メッツ〜ナショナルズ〜楽天)
MLBに行ってから怪我もあってパッとしませんでしたが、そのまま日本でプレーしていたら、福本氏の記録に迫ることが出来たのではないかという俊足。そして強肩、巧打。九番を打たせるのがもったいない選手です。全盛期の頃であればという注釈つきではありますが…

投手陣
先発
斉藤雅樹(巨人)
ミスター完投。90年代を代表する名投手。分業化が完全に浸透した現在の状況では11連続完投勝利なんていう記録は夢のまた夢かもしれません。

ダルビッシュ有(日本ハム〜アスレチックス)
ここ数年のベストピッチャー。球が速いだけでも相当強力な武器なのに、変化球も多彩。相手の打者が戦う前から白旗を掲げてしまうのがわかる充実ぶり。問題があるとすれば私生活だけかな(笑)

大野豊 (広島)
先発、抑えとフル回転し、広島の一時代を支えた名投手。通算成績はさほどのものではありませんが、確実に押さえるスキルは大したものだったと思います。

野茂英雄(近鉄〜ドジャース他)
MLBの球団をいくつ巡ったか忘れてしまいました(笑)。日本の契約制度に風穴を開けたパイオニア的存在。のみならず、野球の実力ももちろん一流。四球が多いというのがネックではありますが、トルネード投法から繰り出される剛球とフォークは迫力十分でした。

山田久志(阪急〜オリックス)
アンダースローの本格派。変則投法ながら速球でグイグイ押しまくった若い時の姿が印象的でした。シンカーを覚え、そしてそのシンカーを活かすためにスライダーをマスターし、年々熟成していった投手ですね。

中継ぎ
鹿取義隆(巨人〜西武)
王監督に連投につぐ連投を依頼され「鹿取られる」などという新語まで作られたタフネス。常に安定していて観ていて安心できる投手でしたね。

岩瀬仁紀(中日)
今や中日の不動の守護神ですが、元は中継ぎとしてスタート。華奢な体つきに似合わず、ぴしゃりと押さえてピンチを切り抜けてしまう姿に何度歯噛みさせられたことか…。

抑え
江夏豊(阪神〜南海〜広島〜日本ハム〜西武)
現在の押さえ専門投手の元祖。阪神時代の活躍はよく知りませんが、広島時代以降の「優勝請負人」としての印象は強く持っています。

佐々木主浩(横浜〜マリナーズ〜横浜)
大魔神の異名を持つ絶対的ストッパー。佐々木が出て来たらもうオシマイという雰囲気をつくり出すことの出来た希有な存在。全盛期強打の巨人打線が手も足も出ないっていう姿を何度も見せつけられました。

というわけで、私なりのベストナインでした。こういう風に遊ぶ前に読むと、なかなか参考になる本だったと思います。
by lemgmnsc-bara | 2012-02-11 23:10 | 読んだ本

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