2012年 01月 07日
高校選手権決勝TV観戦
強いFWと、高校生にしてすでにセブンスの日本代表候補に名を連ねるフルバックの藤田を擁し、圧倒的な攻撃力を誇る東福岡に対し、仰星のディフェンスがどこまで粘り、そして隙をついて反撃できるかが興味の焦点でした。
しかしながら、最初に粘り強さをみせたのは東福岡のディフェンス網でした。ボールを持った仰星の選手に、まさに襲いかかるようなディフェンスは、攻めている仰星をどんどん後退させました。そして、そのプレッシャーに耐えかねて先に隙を作ってしまった仰星は、不用意なパスをインターセプトされて先制のトライを許します。
いきなり前言を覆すようで、なんなんですが、仰星のパスは選択としては決して間違っていなかったと思います。ただ、東福岡のディフェンスが予想以上に早く、しかもキツく来てたんで焦ってしまったんでしょう。結果としてメクラパスになってしまいました。
東福岡が懐深く構えているところに、ギリギリの精神状態の仰星のプレーヤーが突っ込んでいく。そして、ほんのわずかなミスを衝かれて逆襲を許して、そのままトライを奪われる。一番気力の萎えるパターンでしたが、仰星は決して心を折られませんでした。
点差こそジワジワと広がって行きはしましたが、ブレイクダウンでも決して臆することなくファイトして時にはボールを奪い返すシーンさえありました。さすがに東の横綱国学院栃木、粘りの御所実業を連破して来ただけのことはあります。防戦一方という訳ではなく、堂々と攻め勝って3トライを奪いました。決して健闘したのではなく、互角の攻防のなかでほんの少し東福岡の力が勝り、若干の運の悪さもあって点数的に開いてしまったというだけのオハナシだと思います。
特筆すべきは、後半ロスタイムに入ってからの攻防ですね。東福岡が攻めていたボールを仰星が奪い返して、トライを取ったシーンは鳥肌モノでした。すでに勝敗は決まってしまっていましたが、最後の最後まで攻め続けた仰星の選手諸君は大いに称えられてしかるべきだと思います。
東福岡は王者の風格十分。攻められても攻められても慌てず騒がず、各々が局面局面でやらなければいけないことを正しく判断し、行動していました。大人のチームですね。例えば相手WTBのトイメンにPRがディフェンスに立つ、いわゆるミスマッチと呼ばれる状況がほとんどありませんでした。相当鍛えられてますね。連覇すべくしてしているんだ、というのを感じさせてくれるチームでしたね。
ベスト8以降の試合はすべて手に汗握るような好勝負でした。群馬県出身者としては、群馬県代表の明和県央が東福岡に0-116と大敗したのと、ベスト4に関東のチームが一つも残らなかったのが残念な限り。来シーズンは是非東日本のチームの優勝を望みたいものです。
by lemgmnsc-bara
| 2012-01-07 19:47
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