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大学選手権準決勝TV観戦

決勝は帝京大VS天理大/大学選手権

実家に帰省して親族の新年会の合間合間に観ていた準決勝二試合。今年は早慶明という伝統校がそろって正月を越せないという波乱のシーズンで、例年になく寂しい国立の観客席が目立ってましたね。

しかし、フィールド上は熱戦が展開されました。

第一試合は関西リーグの覇者天理大vs早稲田を破って復活ののろしを上げた関東学院大です。ここのところ関西勢は正月を国立で迎えられないシーズンが続いていました。老舗の同志社が不振だったせいもありますが、いい選手が皆関東のチームに引っ張られてしまって全般的に地盤沈下していた、というのは否めない事実です。そんな中でここ数年急激にのし上がって来たのが古豪天理大。なかなか関東のファンの目に触れる機会がないため、天理大の試合を観るのはこれが初めてでした。

両CTBが外国人ということにどうしても目を奪われがちですが、SOの立川のゲームメイクは光ってました。突破力のあるCTBにパスすると見せて、自ら内を衝くプレーでラインブレイクする場面が数多くみられました。ただのパッサーではなく、走力・突破力ともに兼ね備えたSOというのは今のジャパンに最も必要な人材です。彼が今後どのような成長を見せていくかが楽しみですね。

のみならず、全員のフィットネス、ディフェンス力共にかなりレベルの高いチームであると見受けました。不安要素があるとすれば、セットプレーでしょうかね。スクラムは劣勢でしたし、ラインアウトも安定していませんでした。あとは密集戦でのFWのバトルがやや力弱いこと。BKに人材が揃っていてもFWがボールを確保できなければ意味がありませんからね。

最終スコアは42-17で天理大の快勝。

第二試合は対抗戦でのリターンマッチとなる帝京vs筑波。

この試合は帝京のFWがきっちりボールをコントロールして、筑波大にほとんど攻撃らしい攻撃をさせませんでした。昨年の花園を沸かせたWTB竹中(桐蔭学園出身。高校日本代表)にボールがわたる場面がほとんど見られませんでした。彼がどのくらい成長しているか、というのがこの試合の興味の焦点の一つだったのですが、思いっきりその期待は裏切られました。

帝京大のディフェンス力は大したもんです。密集サイドはまず抜かれないし、FWの集散で勝ってターンオーバーするシーンが多々観られました。

反面、FWで取り切る以外に攻撃手段が無いので、観ている方としてはやや退屈ではあります。日本の大学のトップチームですし、相手が手強いとはいえ、実力的にはやや差があったのですから、もっと様々な攻撃方法にチャレンジして欲しかったところです。力勝負を挑んでも外国のチームと互角に戦うことが出来ないというのは、日本にラグビーという競技が伝わって来て以来、変わらぬ真理です。だからこそ、日本ラグビーの一つの核である大学ラグビーのチャンピオンチームには確実さよりも冒険を求めたいのです。今の帝京大のラグビーは大学レベルではほぼ確実に覇権を握れる力はあるものの、社会人相手には通用しないラグビーです。試合は29-3で帝京大が筑波大を返り討ち。

決勝は帝京vs天理というカードになりました。セットプレーを軸にFWにこだわるであろう帝京と展開勝負に持ち込みたい天理。対照的なチームカラーですが、日本のラグビー全体のことを考えた場合は天理に勝って欲しいという気がします。残念ながら帝京優位は動かないところですけどね。
by lemgmnsc-bara | 2012-01-02 21:12 | ラグビー関連

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