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『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』鑑賞

遅ればせながら観にいってきました、標題の作。

おどろおどろしかった前作のオープニング同様、スペインの漁船が水死体を引き上げるところから映画が開始されます。そこで、いきなり話にひきこまれるあるシーンが流されるのですが、このシーンのつかみ方が中途半端。なんというか、この中途半端な感じは最後まで続きました。

シーンは変わって、イギリスの牢獄。ある囚人が死刑宣告を受けるための法廷に引っ張り出されるところでした。彼の名はジャック・スパロウ。しかし法廷で仮面の下から現れた顔はジャック・スパロウではなく、彼の片腕、ギブスでした。当のスパロウはちゃっかりと裁判長に扮し、ギブスに無期懲役の判決を下し、そのままギブスとともに馬車に乗って逃亡します。

で、スパロウは「自分」が永遠の命をもたらすという「生命の泉」を探すための航海に出かけるため乗組員を探しているという噂を聞き込みます。何かきな臭さを感じたスパロウですが、馬車はイギリス国王の宮廷に走りこみます。衛兵に銃を突きつけられたスパロウは英国王の目の前に引き出されますが、その目の前に現れたのはかつての盟友バルボッサ。彼は英国王の命を受けて、永遠の命をうけて生命の泉を探すための船団の船長となっていたのでした。親友だと思っていた人物の思わぬ裏切りにショックを受けながらも、英国王の下を逃げ出したスパロウは「自分」が乗組員を募集しているという酒場「海賊の娘」に潜入します。

そこには、かつて男女の関係にあったアンジェリカ(ペネロペ・クルス)が居り、そして確かに「生命の泉」を探すための船員を募集していました。彼女の父黒髭が永遠の命を求めて「生命の泉」を探しにいくためでした。スパロウは船員の一人としてもぐりこみ、なぜ黒髭が永遠の命を求めているのかを探り出します。

この過程で「生命の泉」の水を飲むだけでなく、聖杯と人魚の涙が必要で、人魚の涙を混ぜた水を飲んだ人間は、人魚の涙を混ぜない水を飲んだ人間の寿命を奪うことが出来るのだという「ルール」が説明されます。

聖杯を奪ったのは120年前のスペインの海賊。ここでスペインが絡み、黒髭、英国王、スペイン軍が三つ巴で「生命の泉」のありかを探すという展開となります。

話のもって行き方はなかなか面白いのですが、最初に書いたとおりすべてが中途半端。アクションシーンが派手な訳でもないし、スパロウとアンジェリカの仲もあまりドロドロとはしていません。前三作のような道化役がいるわけでもないし、コミカルなシーンもあまりありませんでしたね。まあ、その分心理描写に重きを置いていると言えなくもありませんが、所詮はお子ちゃま向け映画なんですから、シンプルなストーリーに派手なアクションシーンで楽しませてもらわないとね。

最後の大盛り上がり戦闘シーンも、特に日本人にとってはなんだか訳のわからない信仰論でスペイン軍がシッチャカメッチャカにするだけして、後は勝手にしろ、みたいな感じで去って行ってしまうし…。

人気者が演じるキャラクターを使って、ストーリーを展開したんですが、人気におんぶに抱っこしすぎてストーリーがおざなりになってました。ちょっと残念な出来上がりでしたね。

まだこのシリーズは引っ張るみたいですから、次回作は「復活」に期待しましょう。
by lemgmnsc-bara | 2011-07-18 17:29 | エンターテインメント

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