2010年 07月 01日
『26世紀青年』鑑賞
アメリカの超C級オバカ映画。日本によく似たタイトルの映画がありますが、ストーリーは一切関係ありません。
軍人のジョーは何をとってもごく平均的なさえない男。売春婦のリタとともに「平凡である」という理由で冷凍冬眠の被験者に選ばれてしまいます。ところがちょっとした手違いから、冬眠計画そのものが忘れ去られてしまい、二人が目を覚ましたのは2505年。その間人類の平均知能は下がり続け、地球はバカによって支配される星になっていた、というのが大雑把なストーリー。平凡なジョーがバカ相手に悪戦苦闘する様で笑わせようという魂胆です。
結論から言うと、大して笑えませんでした。バカの描き方があまりにもステレオタイプ。今玄現在のアメリカにだっていくらでも居そうな連中が地球を支配しているという設定なんですが、作った人たちの想像力の貧困さには少々あきれちゃいました。もっと荒唐無稽な展開を期待してたんですがね…。わざわざ設定を26世紀にしなくても十分なC級さでした。この時代に至っても世界の中心はアメリカだし…。変なところで「アメリカが一番!!」って意識が強調されるんですよね。
ま、この映画、こじつけで深読みすれば、人間は禁断の木の実を口にせず、楽園で何も考えずに暮らしていた方が幸せだったのだ、ということを逆説的に語っているのだと言えます。利口な奴が世界を動かそうと、バカな奴が世界を動かそうと、世界は破滅にしか向かわないのだとしたら、文明など発達させてもまったく無意味です。
ストーリーはオバカでしたが、少々深読みをさせられてしまう作品ではありました。
by lemgmnsc-bara
| 2010-07-01 21:59
| エンターテインメント