2009年 07月 16日
今日の出来事
現在の私の職場である工場は、個々人が場内を移動していることが多いので、固定電話ではなく、PHSを持たされています。このPHSは一つ一つに独立した外線番号が付与されています。そのPHSの着信音が突然鳴りました。
めったに外線の着信音など鳴ることはないので、おっかなびっくり出てみると「×××(某大手通信会社の名前)のSと申します。大変お得な投資のお話がありまして…」との言。ただでさえ使い方の良くわからない電話に出てしまいあがっていた私はそれでも「×××さんが投資のお話なんかするようになったんですか?」と聞き返したのですが、相手は上手くはぐらかして、こちらの名前を聞いてきました。あがってしまったままだった私はうかうかと名前を教えてしまった上、二日後に会う約束までしてしまいました。
たまたまその二日後は体調がすぐれなかったので、会社を休んでしまいSという人物と会うことはなかったのですが、Sが残していった名刺をみたら×××社とよく似てはいるものの全く別の会社の名前が書いてありました。これは怪しいということで、少々警戒していたところ休んだ翌日に早速Sからまた電話がかかってきました。当然のことながら訳のわからん会社の人間に会う気は失くしていたので、「投資話なんかには一切興味がない。会うだけ無駄だから別の人に当たったらどうだ?」と答えると、相手はしつこく食い下がってきました。いつまで経っても話をやめようとしないし、仕舞いには「これだけ話をさせておいて会ってくれないなんてひどいじゃないですか!!」と逆ギレして詰ってまできました。
こちらとしては相手にノセられてしまったためとはいえ、一度は会う約束をしてしまったという弱みがありますし、電話番号を知られているので話を途中でぶっちぎりでもしようものならどんな嫌がらせを受けるかわかったものではないということで、腹を括って会うことにしました。もちろん会うだけ会って投資話になど一切興味がないことを話して追い返すためです。
で、今日件のSが工場までやってきました。一人かと思ったら、上司らしき男と一緒でした。
私は眉間にしわを寄せて目を据わらせて少々怒り気味の顔で応対しました。これはいい先制パンチになったようで相手が二人ともあきらかにひるんでいるのが見て取れました。
中押しは相手が名刺を出そうとした時。Sの名刺はすでにもらっているので「要らない」。それではと差し出してきた上司の名刺も受け取りを拒否。当然のことながらこちらの名刺なんて渡すそぶりさえ見せませんでした。
ダメ押しは開口一番の言葉。「最初×××社のものだと名乗ったでしょう。どうせこちらの聞き違いだって言うんでしょうが、こっちがもう一度『×××社さんが投資のお話なんかなさるようになったんですか』と聞き返したときに明確な答えを返してこなかったですね。これは明らかにこちらをだまそうとする意図があったとしか思えない!!」この言葉で相手は一切の戦意を失ったようでした。結局資料も何も見せることなく、さびしげな愛想笑いを残して5分ほどで二人は帰っていきました。こちらは営業で13年、購買で5年と、いわば交渉事で飯を食ってきた身です。いざ対面して対決すれば詐欺まがいのセールスの一人や二人相手にしたってビクともするもんじゃありません^^。この二人組は恐らく世間慣れしていない工場の技術者あたりを想像してきたのでしょうが、世間ズレで凝り固まった私のような人間が出てきて、さぞかしあてが外れたことでしょう。自陣5m前の相手ボールスクラムをプッシュしてボールを取り返し、そのまま95m押し切ってスクラムトライを達成したかのような「完全制圧」感を覚えました。
こういう詐欺まがいのオハナシに対抗する手段はただ一つ。毅然とした態度で相手を寄せ付けないことです。つくづくとそのことを実感した今日の出来事でした。
by lemgmnsc-bara
| 2009-07-16 20:18
| 雑談