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All About 身辺雑事

『拝み屋怪談 禁忌を書く』を読んだ

拝み屋怪談 禁忌を書く (角川ホラー文庫)

郷内 心瞳/KADOKAWA/角川書店

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宮城県で、拝み屋として日々怪しいモノや怪しい人々と関わり続けている郷内心瞳氏によるエピソード集。

私の中で「拝み屋」と言えば、まずは『孔雀王』の主人公、孔雀がイメージされるのですが、実際の拝み屋さんたちには孔雀のような超絶的な法力があるわけではありません。ただ、普通の人よりは怪しさに関する感度が高く、かつそうした怪しいモノたちを追い払うテクニックをいくつか身につけている存在として定義されています。

私は宮城県に数年間住んでいたことがあるのですが、彼の地に拝み屋が実在していたとは知りませんでした。まあ、実際の効果効能はともかく、民間信仰という文化の一部として、こういう存在がいたとしてもおかしくはありません。これは日本全国どこに行っても同じことだと思います。大学の社会心理学の授業で、シャーマニズムを研究していた教授から、こうした拝み屋の現存する具体例として沖縄県のユタについてのオハナシを聴いたことはあります。教授曰く、「沖縄では例えば子供が病気に罹った場合に、医者に行くことと並行して、ユタにその病いの原因を探ってもらうことが一般的だ」とのこと。一つの事象の原因を、科学的な手法と、非科学的な手法の両方からアプローチする。日本の「原風景」である農村が消滅しない限りは、こうした一見矛盾した心象が消え去ることはないだろうと思われます。自然に限りなく近い環境下では、予測のつかない出来事に対しての理屈は「神」を始めとする超常的な存在でないとつけられないでしょうから…。

さて、先にも述べた通り、この本はエピソード集ですので、郷内氏が実際に関わった人物や事象が生々しく描かれています。中でも一番印象的だったのが、一人の女性のオハナシ。彼女はずっと「引きこもり」でしたが、ある時「神が自分の中に入って来た」と自覚するようになり、しかもその神がどんどん暴走していくのです。そこで郷内氏が下した解決法とは?

このオハナシ、私は自分自身のことを振り返って大いに反省させられました。モノゴトは結局自分がどう考え、どう行動するかで決まるのです。自分以外のモノのせいにしているうちは絶対に事態は好転に向かいません。こうした事に気づかせてもらうだけでも拝んでもらう価値はあるのかもしれません。少なくとも私はこの一冊から実際に拝んでもらうのと同等の救いを貰えたと考えています。




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# by lemgmnsc-bara | 2016-12-10 18:54 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

『陰陽師 蒼猴ノ巻』を読んだ

陰陽師 蒼猴ノ巻 (文春文庫)

夢枕 獏/文藝春秋

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安倍晴明と源博雅のコンビの活躍を描く『陰陽師シリーズ』の最新文庫化作。いつも通りに二人の活躍を描くものの中に、ここのところとみに「いい人」感が増している蘆屋道満の活躍を描くものも一編含まれています。

オハナシの展開はいつも通り。博雅と清明が式神の蜜虫をサーバントに、ゆるゆると酒を飲みながら、とある怪異について語り合う、あるいはその酒盛りの場に誰かが飛び込んで来るというところからストーリーが始まります。題材的にはおどろおどろしい物怪だったり、生身の人間のドロドロとした怨恨が由来の怪しげな出来事だったりするのですが、このシリーズの特色として、常に物語はゆるゆると流れていきます。ある種の無常観というか諦念というか、そんなものがこのシリーズの底辺に流れているような気がしますね。

問題の解決を依頼して来た人物が必ずしも救われない、というのも特色の一つです。最終的には問題を起こした側に報いが訪れる、という結末となります。

表題にもなっている『蒼猴』は琵琶湖を舞台とした物怪と神の恋物語。泣沢女神と弁才天の逢瀬を、弁才天に横恋慕している青猿が邪魔するというオハナシです。その方法は琵琶湖にいる巨大なガマガエルに霧を吐かせて泣沢女神のもとへ通う、湖上の水路を見えなくしてしまうという、いかにもおどろおどろしいもの。泣沢女神はその名の示す通り女神だし、弁才天も女神のはずですからレズビアンのカップルの片一方に横恋慕しているオスの青猿がガマカエルに霧を吐かせているという訳です。考えるだに生臭い霧が漂ってくるような気がします。筆致はあくまでも淡々としているのですが、イカの塩辛の樽の中にアタマから飛び込んでしまったかのような、生臭さを感じさせる霧ですね。

まだまだ続きそうなこのシリーズ。映像化された作品では清明を稲垣吾郎氏と野村萬斎氏が演じましたが、誰か新しい人物に演じてもらって映像の方でも新シリーズを作っていただきたいものですね。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-12-10 06:48 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

『超高速!参勤交代』鑑賞

超高速! 参勤交代 [DVD]

佐々木蔵之介,深田恭子,伊原剛志,寺脇康文,上地雄輔/松竹

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日本の時代劇としては久々のヒットとなったのが標題の作。

話の舞台は徳川吉宗治世下の江戸時代。主人公は石高1万五千石という小藩、湯長谷藩の藩主、内藤政醇(佐々木蔵之介)。映画の中のキャラクターがどこまで実像に近いのかは定かではありませんが、一応実在した人物のようです。ちょっとググって調べてみたら31歳という若さで早世したとも書かれていました。

さて、湯長谷藩には金山がありました。そこでその金山を乗っ取って私腹を肥やそうとする老中、松平信祝(陣内孝則)が藩の取り潰しを狙い、その罪状作りのために60里という道のりを五日間のうちに移動して江戸城に登城せよという無茶苦茶な命令を下します。

取り潰し回避のために湯長谷藩家老の相馬(西村雅彦)は街道筋ではなく、山また山の間道を通ることを選択。そこでその話を屋根裏に潜んで聴いていた戸隠流の忍者雲隠段蔵(伊原剛志)が登場し、山道の「ガイド」を買って出ます。

さあ、あとは襲いかかって来る様々な困難をクリアして、いかに刻限までに江戸城に登城するかの描写が続きます。

途中、宿場町の飯盛り女お咲と政醇とのラブロマンスがあったり、大名行列らしく取り繕おうとして道中で雇った中間たちの逃亡があったりなどのエピソードを挟みながら、一行は江戸を目指します。このあたりはコメディタッチなのですが、江戸城近くなり、信祝配下の忍者集団との戦闘シーンはかなり迫力がありました。途中、いかにも「ワイヤー使ってます」みたいなミエミエの跳躍シーンが挟まってしまったのが少々残念ではありましたがね…、まあ、これは重箱の隅つつき。気合いの入った殺陣の連続でした。

主演の佐々木蔵之介を始め、深田恭子、寺脇康文、上地雄輔、六角精児にジャニーズ一派の知念侑李まで、人気者が多数出演していたというのもヒットの一因でしょうが、それ以上にストーリーが濃かったように思います。特にどちらかといえばなよっとしていて、今までは優男役の多かった佐々木蔵之介の殺陣のシーンの迫力には、彼の新しい一面を観た気がしました。それだけ演出も凝っていたということなのでしょう。思わぬ拾い物でした。





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# by lemgmnsc-bara | 2016-12-03 05:54 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『ヘイル・シーザー』鑑賞

ヘイル,シーザー! ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

ジョシュ・ブローリン,ジョージ・クルーニー,アルデン・エーレンライク,レイフ・ファインズ,ジョナ・ヒル/NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

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ハリウッド屈指のヒットメーカー、コーエン兄弟の監督作品。ハリウッドを舞台に1950年代の映画業界の内幕を描いたコメディーです。

映画会社のプロデューサーという立場で、様々なモメ事に対処するエディ(ジョシュ・ブローリン)が主人公。エディが立ち向かうトラブルの一つ一つが当時のハリウッドの状況をパロディとして描き出している、という手法です。

一番の「からかいポイント」は、当時吹き荒れた「赤狩り」なんでしょうね。TVに押され、栄光の日々に暗雲が立ちこめ始めていた時代。エディの所属する映画会社は起死回生の策として大物俳優のベアードをフューチャーした大作映画『ヘイル・シーザー』の制作に取りかかっています。その撮影の最中にベアードが突然行方不明に…。彼は映画界から締め出された共産主義者たちに誘拐されたのでした。シーザー役の扮装のまま共産主義者たちから資本主義の矛盾点を次々と指摘され、洗脳されていくベアードの姿が哀れでおかしい。ゲラゲラ笑ではなく、インテリジェンスをくすぐるクスクス笑い誘う展開です。

またこの「クスクス笑い」には「神」の描き方に対する、各宗派の対立を描く際にも誘われます。ユダヤ教にカソリックにプロテスタントに東方正教会。当時のアメリカにおけるメジャーな4つの宗派が、それぞれの教義にしたがって「イエスは神の子だ」「いや神に子などいない」「そもそも神の姿など描けるものではない」という議論をくりひろげ、いつまで経っても結論が出ない。この争いは現在のアメリカにまで色濃く影響していますね。むしろ、今はここにイスラム教までが加わって、事態はより一層複雑化しているように思えます。日本ではちょっと想像出来ない争いですね。

その他、俳優同士の惚れたはれたに群がる芸能マスコミに、素のキャラクターでは訛りが酷くて洗練されたジェントルマンとはとても言えない人物が、人気者であるというだけで主役を務めるという、ハリウッドならではの力学が巧く描写されています。こちらはクスクスというよりはゲラゲラ笑を誘います。

コーエン兄弟の作品というのは観る者にそれなりの教養を求めますね。たぶん、私の知識の及ばない部分に、アメリカ人ならばもっと笑えるシーンがあったのだと思います。ただ笑っているわけにはいかないな、と感じさせてくれる作品でした。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-12-02 05:27 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『デッドプール』鑑賞

【Amazon.co.jp限定】デッドプール 2枚組ブルーレイ&DVD (俺ちゃんステッカー&俺ちゃんカード&日本限定アート グリーティングカード付き)(初回生産限定) [Blu-ray]

ライアン・レイノルズ,モリーナ・バッカリン,エド・スクライン,T・J・ミラー,ジーナ・カラーノ/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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マーベルコミックが原作の『X-Men』シリーズのスピンオフ作品。いわゆる「優等生」で、人類の平和のために戦うヒーローではなく、あくまでも自分の復讐を果たすために戦い、行動も言動もエロ・グロ・ナンセンスに満ちたアンチヒーローが主人公です。

主人公ウェイドは傭兵上がり。私立探偵というか、ボディーガードというか、一応依頼者の安全のために働くものの、明らかに「カタギ」ではない人物、という設定です。やがて、恋人ヴァネッサと巡り会ったウェイドはし幸せな日々を過ごすのですが、ある日、全身をガンに冒されていることが判明します。

そしてそのガンを克服するために投与されたクスリによりミュータントとしての能力をも得るのですが、副作用で非常に醜い外見となってしまいます。また、クスリの効果を上げるためには投与された人物に非常なる苦痛を与える必要があるため、投与に関わった技術者であるフランシスは、ありとあらゆると言って良い方法でウェイドを痛めつけます。

で、このことで怒り心頭に発したウェイドがフランシスに復讐するために、群がりでてくる敵を打ち倒し続ける、というだけのストーリーです。

普通に考えると、勧善懲悪的なストーリーなのですが、主人公ウェイドは常に汚い言葉をまき散らし、戦闘方法もグロテスクなアンチヒーロー的な性格を付与されているので清々しい展開とはなりません。

悪罵、わいせつ語、ブラックジョークが飛び交い、血や肉片が飛び散るスプラッターな展開は「良識ある人々」の眉をひそめさせるには十分な効果があります。で、R指定というわけです。

ジョークの中に、笑えるものが結構混じっていたのは評価して良いポイントだと思います。冒頭部分のネームロール的な言葉の端々や、ヴァネッサに醜くなってしまった素顔をさらす直前のギャグ等々。特に後者は単純ながらなかなか強力な仕掛けだったと思います。

ヒーローモノとしてはともかく、『X-Men』シリーズのパロディー作品としてはなかなか面白い作品だったとは思います。ネタ不足のハリウッドとしては無理矢理シリーズ化されそうな気もしますが、仮に作られるなら、よりパワーアップした内容になって欲しいものです。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-26 11:53 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『永遠のディーバ:君たちに明日はない4』を読んだ

永遠のディーバ: 君たちに明日はない4 (新潮文庫)

垣根 涼介/新潮社

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出ると買い作家の一人、垣根涼介氏の人気作『君たちに明日はない』シリーズの第四弾。リストラ請負人村上真介が四つの事案に臨んでいます。

今巻はこのシリーズの中では最高傑作なのではないかと思います(第五弾の『迷子の王子』はまだ読んでませんし、今後のシリーズ展開ではもっといい作品が出て来る可能性も多々ありますが…)。

第一話の『勝ち逃げの女王』は元々単行本で出版された際のタイトル。事案は航空会社のCAの逆リストラ。つまり今までとは逆に、やめたいと言っている人間を引き止めようとするストーリーです。相手は年収の高い旦那を持ち、自宅も買い、二人の子供がそろそろ受験の時期を迎えるベテランのCA。子供のことだけを考えてもいい状況である上、仮に辞めても食うに困ることはなさそうだという「好条件」付き、しかも本人はこれ以上会社に残っても、地位も賃金も上がることはないことが見えている…。さて、真介はこの難敵にどう立ち向かうのか?答えは題名に出ています。会社に入って自分がやりたいと思ったことをやり遂げたら、あとはさっさと次の目標に向かう。確かに勝ち逃げです。本物の「実力」があるからこそ「勝って」逃げられるのだということもしっかり書いてありましたけどね。

真介の上司である社長の過去が明らかになる二作目もなかなかの出来映え。社長がかつて自らリストラした、大手証券会社の管理職と酒を酌み交わす中で語られた、二人の人生と社長との交錯点。男は黙って家族のために働き、無駄な心配をかけない。「真面目」に生きることの素晴らしさとシンドさが見事に語られています。地味ではあってもキモチにブレがあったら出来ない生き方です。

そして、文庫化の際に標題作に「昇格」した三作目。このシリーズの中でも最高傑作と言ってよい作品です。

まあ、今の私の状態に色んな意味で示唆を与える作品であったから、という色眼鏡が合ったことも事実ではあるのですが、それでも、誰しもが心の中に持っているであろう「本当に勝負したかったこと」への未練と一つの解決策を見事に描いていた作品だと思いますね。

人間誰しも一度くらいは華々しい場所でスポットライトを浴びるような仕事に就きたいと思ったことがあるはずです。俳優、芸人、プロスポーツ選手…。いつしか壁に突き当たり、その壁を突き破ることが出来ずに夢破れて「平凡な生き方」に落ち着くというのが大半の人々の人生でもあります。では、そこで壁を突き破れる人物と、壁に屈してしまう人物との差はなんなのでしょうか?この問いに関する答えが見事に記されています。詳しくは本文を読んで下さい、としか言いようがありませんが、私自身の「覚悟」には大きな力を与えてくれたように思います。

四作目。生きているのは「今」なのに、常に未来のことばかりを考えている…。これも誰しもが心当たりのあるオハナシでしょう。未来に備えて貯金し、保険をかけ、「名門」とされる教育機関に入るべく努力する。そうやって未来に、それもどちらかと言えば未来の「不安」に対処するための備えに力を使い続けて来た結果、最期の瞬間まで「今」が充実しない。実に深刻なパラドクスですね。

「今」を充実させることが、結果として未来にそなえることにもなる、という生き方を自分はしているのだろうか?とハタと考え込んでしまいました。

さて、このシリーズは冒頭にも書いた通り五巻まで刊行されています。今後の展開も楽しみですし、ぜひとも長く続けて欲しいシリーズです。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-26 11:19 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

シニアチーム本格デビュー

ついに本格的にシニアチームにデビューしました。先月出場した試合は上は60代から下は30代までが混じったチームで、いわゆる戦という位置づけでしたが、今回は50代以上が出場する真正のシニアチーム。元々のチームの後輩君から紹介されたほぼ知り合いのいないチームのはずでした。しかし、グラウンドで着替えていたら、いきなり昔の直属上司が登場。絶句してしまいました。

ちなみにこの方は今までこのブログに登場させて罵倒したクソ上司ではなく、非常にいい方です。同じ部署だった時代に、高校時代にラグビー経験があるとは聞いていましたが、まさかこのチームで一緒になるとは…。試合前から思わぬサプライズ。しかもポジションはLO、まさに私の尻を押す位置です。今までは尻を叩かれたことはあっても尻を押されたことはありません(笑)。ますますもって奇遇。世の中広いようで狭い。

そんな感慨はさておき、試合前の練習で、左足の踵にかなりの痛みを感じました。ここ数ヶ月、どうもトレーニングの後に痛むな、とは感じていたので、鍼灸院で治療してはもらっていたのですが、完全には痛みが取れなかった箇所です。この日の痛みは本格的でしたが、ここまで来ておいて試合前に怪我しました、じゃ帰るに帰れません。試合が始まりゃいやでも動くし、痛みもヘッタクレもねーわ!!と思い直して無理矢理出ることにしました。幸いなことに、メンバーは数多くいましたので、後半のみの出場。時間は20分。つい4年前までは80分やってたんですから、楽勝、と思ったんですが、私も4年分歳をとっているわけで、いや、本日に至るまで体中が痛い状況です。昨夜は寝返りを打つのも一苦労でした。

さて、試合は前半1トライ1ゴールを奪ったわがチームがリードして後半突入。おじさんばっかりで走れないだろうと高をくくっていましたが、私のほうがもっと走れませんでした…。ただし、一度はこぼれ球を拾って、一度はサインプレーでボールをもらって、ぶちかましを敢行しました。いや~、久しぶりの快感。思い切りぶち当たった相手が倒れるのを見るのはいいもんです。ラグビーに目覚めた原点を思い出しました。そうそう、この感激こそが私にとってはラグビーの醍醐味の一つなんだよなぁ。帰宅して風呂の中でぶちかましのシーンを思い出してしみじみと感慨に浸ってしまいました。

私が現役を引退したのは、首のヘルニアで整形外科医からドクターストップをもらったことが直接の原因です。で、この日もスクラムはノーコンテスト、つまり押し合いなし、ということで後半は開始したんですが、ちょっとルールが変わり、最初にガツンと首に負担がかかるようなあたりがなくなったので、首は痛くありませんでした。そのため二本目のスクラムからは、レフェリーに申請して押し合い有りに変えてもらいました。体中の骨がきしむような押し合いも4年ぶり。でも相手を圧倒することができました。やっぱり俺の持ち味はスクラムだよなぁ、とここでもまたしみじみ思いました。残念ながら試合は逆転負けしましたが、体の感触を思い出しただけでもガチンコ勝負にした価値があるというものです。試合中はかなり燃えてましたし、試合直後はすがすがしさに満ちてましたね、実際。

で、家に帰って風呂に入って出て、しばらくしてからジワジワと加齢を感じる時間がやって参りました。すなわち体中の痛みです左足踵、首はもとより、あばらにわき腹、両肩、左ひざあたりが特に痛かった。痛むであろうことを見越して現役時代にかかりつけだった整体院を予約してありましたので、早速行きましたが、いや、もまれる場所、もまれる場所痛いこと痛いこと。一夜明けて昨日は、一昨日行ったのとは別に鍼を打ってもらう整骨院に行ったんですが、そこの先生からは「今日はひどいですね」といわれる始末。いつもより多く鍼を打ってもらい、長い時間電気刺激を与えてもらいましたが、今日になってもびっこを引き引き歩いています。心配していた首の痛みはあまり感じませんがね。

少しの反省点と、大いなる喜びを与えてくれた20分間でした。この時間をもっと充実させるためにトレーニングに励まなければ!決意した昨日の夜でしたが、今日もまだ踵が痛くてトレーニングできそうにありません。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-23 06:08 | ラグビー関連 | Trackback | Comments(0)

『峠越え』を読んだ

峠越え (講談社文庫)

伊東 潤/講談社

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戦国時代に数々の名将あれど、最後に天下を取ったのは徳川家康ですね。いったい家康という人物のどこが優れていたのでしょうか?伊東氏は作品中で、家康の師である太原雪斎の口から「お前は平凡なやつだ」という言葉を語らせて、その性質が凡庸であると定義しています。そしてその凡庸さの証拠として、軍略の天才武田信玄に散々に打ち破られる姿と、「上司」である織田信長にいいように使われる姿を描きます。家康が優れているところといえば、辛抱強いところと、切り所(いわゆる勝負所)をはずさない勘働きの鋭さだけ。もっともこの勝負所を乗り切るに至ったのは多分に幸運に恵まれたが故、という説明もなされています。あとは強いてあげれば個性豊かで、時には君主家康をも叱り飛ばすような部下がいたことくらいでしょうか。

とにもかくにも、姉川の戦いで殿軍を勤めたことを筆頭とする、さまざまな切り所を切り抜け、家康は武将として成長し、自身が率いる徳川軍団もどんどん巨大化していきます。そんな家康に脅威を感じていたのは、他ならぬ織田信長。信長は家康の嫡男信康と正室築地殿に謀反の疑いありとして、処刑することを要求し、家康の助命嘆願をはねつけて処刑させてしまいます。長年同盟を組み、一緒に死地をくぐってきた同志に対してのあまりにもむごい仕打ち。家康はじっと耐えます。そして信長は最後の手段として、家康の暗殺を企て、わずかな手勢しか率いらせずに堺までおびき出します。しかし、ここで家康は「天才」織田信長が思いもよらぬ方法で意趣返しをやってのけてしまうのです。戦国時代最大の謎である「本能寺の変」の一つの可能性が、史実に矛盾することなく、見事に解き明かされています。この展開には「う〜ん、そうきたか」と思わずうならされちゃいました。この着想は少なくとも私には今までなかったものです。

さて、信長の謀略をしのいだ家康ですが、この後には史実でも有名な伊賀越えが待っています。信長による大規模な虐殺を骨髄に感じている伊賀の地侍たちが、信長の盟友である家康を黙って通過させるわけはありません。しかも伊賀は名だたる忍者の里。攻撃してくる男たちはすべてが手練れの忍者ばかりという設定です。ここで実際に峠を越えようとする家康一行の姿と数々の切り所という峠を越えてきた家康の姿をダブルミーニングで表したタイトルが利いてくるというわけです。なかなか凝った作りですね。掛詞そのものはシンプルではありましたが、意味は非常に深いものでした。

余談ながら、この物語には秀吉はまったくと言ってよいほど登場しません。秀吉が家康の前に立ちふさがるのはもう少し先の話ですし、信長という峠が道なき道を切り開いていくような道行きでようやく越えたものであるとするなら、秀吉という峠は、家康が越えようとしたときにはすでに崩れ去って平坦な道になっていたようなものですから、ドラマ性には欠けるのでしょう。読み応えのある一冊でした。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-19 19:53 | 読んだ本 | Trackback | Comments(2)

『ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった』を読んだ

ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった (集英社文庫)

太田和彦/集英社

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居酒屋探訪家としても名高いグラフィックデザイナー、太田和彦氏による地方都市周遊本。ま、ざっくりと言ってしまえば紙版の『じゅん散歩』または『アド街ック天国』といった趣の本です。氏の肩書きの通り、あくまでも記述の中心は居酒屋なのですが、観光客があまり足を運ばなそうな地域を丹念に歩き、その場所その場所で感じた人情、気候風土などを独特の視点で記しています。美辞麗句が連なっているわけではありませんが、たとえば料理のにおいまでが漂ってくるような「味のある」記述は、一度その土地を訪ねてみたくなるような魅力に満ちています。

その土地に古くから根付いている店に入り、地元の人が日ごろ食べているものを、地元の人とともに味わう…、確かにこれこそが本当は旅の醍醐味のはずなんですよね。そしてそういう店は表通りの派手な地域でけばけばしく営業するよりも、繁華街の外れとか、ぱっと見ではわからないような小さな路地の先なんかで常連さんだけを相手にひっそりとたたずんでいることの方が多い。最近は馬齢をかさねてきたせいか、若いおねーちゃんなんかがいる店よりも、そういう店で地元の魚の干物かなんかを肴に地酒をぬる燗ぐらいでちびちびやる、って風情にあこがれるようになりました。実際、現在行き着けと言ってよい店は大きなビルの谷間でひっそりと朝時から空けている大衆酒場だったりします。

氏の文章の一番の魅力は、料理の味や香りとともに、そこに生きる人の息遣いまでがしっかりと感じられること。さすがは居酒屋探訪家を標榜するだけあって、数々の名店をしっかり押さえているし、一見さんでぶらっと入った店でも、店の人や隣席のお客さんの懐に飛び込んでいって、その人々が持つ物語をしっかり聞きだしています。どんな人の人生にもさまざまな起伏があるもので、そういうお話こそが最高の酒のつまみなのだ、という主張がしっかりと感じられる一冊でした。

読み終えてから気づいたのですが、この本では四国と北陸の町が数多く取り上げられていました。実は当家は二人とも四国と北陸三県に行ったことがありません。北陸新幹線も開通したことだし、今年の夏は金沢にでも行こうか、というプランもあったのですが、最高権力者様のご都合で東北紀行となったため、いけずじまいでした。こんな魅力的な描き方をされたら、ぜひ行きたくなってしまいますね。特に高知県の桂浜にはぜひ行ってみたいと思いました。もちろんカツオのたたきも食いたいですしね。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-12 04:39 | 読んだ本 | Trackback | Comments(2)

『さよなら、シリアルキラー』を読んだ

さよなら、シリアルキラー (創元推理文庫)

バリー・ライガ/東京創元社

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Kindleのオススメ本コーナーにあったので、ついつい衝動DLしてしまった標題の書。バリー・ライガという作家の作品を読むのは初めてです。

主人公は高校生の男子、ジャズ(ジャスパー)。彼はごく普通の男子高校生なのですが、父親ビリーが特別な「有名人」でした。ビリーは20年以上のもの間、100人以上の人間を殺害したシリアルキラー(連続殺人犯)なのでした。ジャズの住んでいるのはアメリカの片田舎。アメリカには先進的な大都市が存在する一方で、信じられないくらいのド田舎が存在します。「日本からわが町に初めての交換留学生が来た」みたいな記事が地元新聞の一面を飾ってしまうようなド田舎が、です。

さて、そんなド田舎の町に猟奇的な連続殺人事件が勃発します。その手口は十数年前にビリーが起こした事件と同一で、被害者の職業やイニシャルまでが同じという徹底したフォローぶり。そんな事件にジャズは強い興味を持ってしまいます。

ジャズはビリーに殺人及び死体解体の手練手管をしっかりと叩き込まれていたのでした。ビリーはジャズに殺人及び死体解体のテクニックを見せつけることによって、神への祈りなど無力であることや、命の儚さや、人体の物質としてのみにくさなどを「教育」していくのです。そんな教育を受けたジャズは、ビリーの姿を嫌悪しながらも、殺人事件の犯人を追及することには強い興味を持ってしまいます。犯人像を特定するためのプロファイリングは警察の専門家をもしのぐ冴えをみせたりもします。何しろ、幼少時から異常快楽殺人者の姿をつぶさに眺めて来たのですから…。

でも最後の最後、犯人捜査が行き詰まった時に、保安官の要請で、ジャズはビリーにプロファイリングに関しての助言を受けに行きます。捜査に首を突っ込んだ人間が、「実績」のある殺人犯に教えを乞う…、『羊たちの沈黙』そのまんまのストーリーじゃねーの、これ?しかもビリーは後にわずかな警備の隙をついて刑務所を脱走しています。ますますもってハンニバル・レクター博士そのものじゃん。そんなサイドストーリーを交えながら、ジャズと保安官は犯人の姿を追い求めてゆきます。果たして犯人の正体は?ジャズ達は犯人を捕らえることが出来るのか?この作品はミステリーでもありますので、結末についてはぜひとも本文をお読み下さい。

巻末に翻訳者の解説がありましたが、この作品はミステリーである以上に一人の青年が少年から男に変わる時代の苦悩を描いた「青春小説」であると記しています。私もこの見解には賛成です。犯人探し云々よりも、「自分は一体どこから来て、どこに行こうとしているのか?」という青年期に特有な悩みの描写の方に、より惹かれてしまいます。ジャズの場合はたまたま父親が連続殺人犯という常識からはかけ離れた存在であり、父親がジャズに施した教育が異常だったために、より鮮明に、先鋭的に悩みが描かれるのですが、子供にとって最も身近な存在である親から、生活の様々な場面で受けて来た影響というのは、良きにつけ悪しきにつけその人間の一生に多大な影響を及ぼす、ということを改めて考えざるを得ません。自分が親から「常識」として教わったことが、世間の常識からすれば異常なことなのか否かは、自分が社会に参加して初めてわかることです。そうした葛藤を実に見事にエッセンスとして読ませてくれた功績のほうが、なるほど、ミステリーとしての面白さよりも大きいような気がします。

この作品には後に続くものが二作あるそうです。ビリーはこの作品の終結時点では脱獄後に早速一件の殺人を犯した後、行方知れずとなっています。ますますもって、『羊たち〜』シリーズそのままですね。折を見て続編も読んでみたいと思います。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-11-08 05:43 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

『大江戸剣豪列伝 切先越しにみるサムライの260年』を読んだ

大江戸剣豪列伝 切先越しにみるサムライの260年(小学館新書)

田澤拓也/小学館

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題名の通り、江戸時代に実在したと伝えられる数々の剣豪の評伝。宮本武蔵から始まって柳生一族に、堀部安兵衛、荒木又右衛門、新撰組、人斬り以蔵に男谷精一郎まで。いずれの人物も小説、コミック、映画にドラマなどの主人公を張るに値するビッグネームばかりです。

ということはこの本で取り上げられている人物達は皆、いろいろに脚色されて等身大の人物像が見えづらい人ばかりだということです。宮本武蔵などは、それこそ日本史上に燦然と輝く剣術家であるという評価もあれば、大したことのない相手ばかりに勝ったことを喧伝した結果、尾ひれがつきまくって実際の実力以上に過大評価されているという説もあります。

柳生十兵衛もしかり。数々の剣豪小説の大家達に絶対的ヒーローとして描かれてしまったが故に、一種のスーパーマンにまで祭り上げられてしまっていますね。では、実際のところはどうなのでしょう?

標題の書は、歴史書を基に、脚色されすぎた虚像よりはやや事実よりの記述が多かったように思います。まあ、井沢元彦氏によれば歴史書に書いてあることは必ずしも「正しい」とは限らないわけですから、頭から丸呑みにしてしまう訳には行かない、と眉につばをつけつつ読み進めはしましたけどね…。

その上で、やはり、歴史的に比較的現代に近い剣士である男谷精一郎に一番惹かれましたかね。当時の剣豪といわれた人物達と戦って無敗。それも三本勝負の場合は必ず相手に一本は取らせたそうですから、実力が段違いのものであったように考えられます(あくまでも歴史書に基づいてのオハナシですから、やや懐疑的にみる必要はもちろんありますがね)。相手に無用な怨恨感情を抱かせず、花を持たせつつも最後にはしっかり勝利をおさめている、というのはやはりなまなかな腕前ではなかったのでしょう。戦いに明け暮れた戦国時代に片足を突っ込んでいた宮本武蔵と比べたら、試合に臨んだ場合の「覚悟」が違う、とも考えられますが、どうしても宮本武蔵の場合は後の世に作られてしまったイメージが強すぎて想像にリアルさを付け加えることができません。柳生十兵衛の場合はもっと酷い。千葉真一氏の演じた十兵衛の姿しか浮かびませんし、もっというと、千葉氏のモノマネをしている関根勤氏の十兵衛像が浮かんで来てしまって到底リアルな想像などなし得ません(苦笑)。

高校まで剣道部に所属していた私としては、自分がもし対戦したら、などという神をも恐れぬ想像をしてしまったりもしますが、恐らく、それこそ鎧袖一触ってな感じであっさりと斬られてしまうんでしょうね。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-29 18:16 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

『食肉の帝王』を読んだ

食肉の帝王 (講談社+α文庫)

溝口 敦/講談社

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社会のダークサイドやアウトサイダーたちに視線を注ぎ続けるジャーナリスト溝口敦氏が、自ら「世間を動かした」と自負している一冊。浅田満という人物をめぐる様々な事柄をえぐり出しています。

この浅田満氏という人物、私は浅学にして知りませんでしたが、題名の通り「食肉の帝王」と称されるにふさわしい人物のようです。大阪の食肉卸の最大手、ハンナンの経営者。反社会的勢力とされる集団の長とは兄弟分であり、鈴木宗男衆議院議員をはじめとする有力な政治家の「財源」でもあります。

この人物が世間の注目を浴びたのはBSE騒動の時。国は国内感染を防ぐために、すでに流通していた輸入牛肉を買い上げるという施策を実施しましたが、この施策を利用して国内産の牛肉まで買い上げさせて莫大な金額をせしめたのが浅田氏。国内の畜産流通業者たちを保護するための原資が「輸入モノ」を騙ったニセモノの買い上げに使われだまし盗られたのです。そしてそのカネは政治家に回り、政治家の勢力の拡大に使われる。勢力を増した政治家は、様々な利権を手にし、そこから得られる「カネになる話」を浅田氏に提供する…。

利益の拡大のために投資を行うのは商売の常道であり、その意味においては、投資がうまく作用した例であるとも言えるのですが、「公金」すなわち我々の税金を私するような結果となっていれば立派な犯罪だし、倫理的観点からも断罪されるべき行為であると思います。

しかし、浅田氏は滅多にマスコミに姿をさらすこともないし、警察や検察といった罪を糺す機関もどことなく及び腰であるような印象を受けます。そこに浅田氏が持つもう一つの顔が大きく関係して来るのです。

もう一つの顔とは「同和問題」の運動家であるということです。マスコミにとっても、国家権力にとってもこの問題はタブー。出来れば触れずに済ましたい問題です。故に浅田氏は計上したと予測される利益に比しては不釣り合いなほどの微罪にしか問われないというわけです。

自らのハンデをバネにのし上がって来た浅田氏はこのハンデを徹底的に利用し尽くし、最後には最大の防具にまでしてしまいました。ある種、立派な才覚であるとも言えるのですが、それを悪用し尽くしたところがこの方の醜悪さの最たるもの。とは言え、この方の尺度は一般庶民からはかけ離れたものなのでしょうから、世間からの批判なんぞ馬耳東風と受け流しているんでしょうけどね…。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-27 10:54 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

48回目の定期戦

昨日、久しぶりにラグビーの試合に出ました。

夏頃に本格的にシニアのグレードでデビューしようと決意してからさまざま紆余曲折があったため、シニアデビュー初戦が48回目を迎える大試合となってしまいました。

筋トレはガチガチにやっていなかったし、週2回をノルマとしているジム通いもさぼりがちだったりしましたが、それなりに準備はしました。現役引退を決めた時に、すべて後輩に譲り渡したスパイクやらヘッドキャップなどの道具類もすべて新調しました。

どんなレベルであれ、試合というのは緊張するものです。ましてや、相手はなかなか勝てない強豪チームですから。引退から4年。久しぶりにジャージと短パンを身に着け、いざグランドへ。

今回は相手のチーム15人のうち5人が赤パンツ(還暦以上)ということで、少し気分は楽でした。スクラムもラインアウトもノーコンテスト、つまり力競べはしないってことです。首のケガで引退した私にとってはありがたい試合形態ではありました。時間も前後半15分ずつの30分。現役時代の半分以下です。

前半相手ボールのキックオフからいきなりこちらの攻めが巧く回ります。何度かポイントを作った後にSHがサイドアタック。相手に捕まったところで、すぐ後ろにたまたま付いていた私にパスが回ってきました。で、もらった時の走りの勢いだけで、少し前進。ダウンボールしようと思った瞬間にゴールラインが見えた!!ってことでボールを持った右腕を思いっきり伸ばしたら、オンライン!先制トライを記録しちゃいました。しっかりと前にボールを運んでくれた仲間と、とっさの判断でボールをくれたSHに感謝感謝。少しおまけをしてくれたであろうレフェリーにも感謝。4年ぶりの試合で本当に最初のプレーでトライを記録出来るとは…。まあ的のレベルがレベルではあったのですが、トレーニングを継続して来ておいてよかった、としみじみ感じた瞬間ではありました。

この後、我がチームは私の大学の先輩でもあるキャプテンもトライ。一本トライをとられたものの10-7で前半を折り返します(当方のコンバージョンは二本とも失敗。相手は1本成功)。

後半、は開始早々から相手がエンジン全開できました。突破力のあるプレーヤーが強引に持ち込んで来るボールを保持し続けられる、イヤなパターン。でもこちらもシニアというにはまだ若いメンバーが多々いたこともあって、なかなかゴールにまでは行かせません。及ばずながら私も何度かディフェンスに参加しました。ばしっと止めたタックルはありませんでしたが、密集ではそれなりにバトル出来たのではないかという自己評価。まあ、トレーニングを続けていたわりには走れねーな、ってのも同時に感じましたけどね。

しつこくディフェンスした効果は後半の後半になって出てきました。残り後5分となったくらいから3連続トライ。1本ビッグゲインが出てしまうと、誰も追わない(追えない)というのもシニアチームの特色。3本が3本ともちょいとディフェンスをかわしたら後は一直線という同じパターンでした。最終スコアは31-7。快勝でした。私はこのシニアチームに勝ったのは恐らく初めてです。

現役チームにはちょっぴり未練を感じはするものの、シニアチームでの勝利もなかなか良いものです。今後に向けて、張り合いの持てるものが一つ見つかりました。ラグビーに感謝です。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-23 17:57 | ラグビー関連 | Trackback | Comments(0)

『シビル・ウォー』鑑賞

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

クリス・エヴァンス,ロバート・ダウニーJr.,スカーレット・ヨハンソン,セバスチャン・スタン,アンソニー・マッキー/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社

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アベンジャーシリーズの第三弾。第一弾は邪神、第二弾は超能力者達との戦いと来て、今作はアベンジャーズの「内戦」。チームキャプテンアメリカ(以下チームCA)とチームアイアンマン(以下チームIM)に分かれてのバトルが展開されます。ちなみに蛇足ながら「Civil War」とはアメリカの南北戦争をさします。確かに今作もアメリカの「内戦」を描いています。

厚き友情と、世界平和を守る、という強固で崇高な意志で結ばれていたはずのアベンジャーズが何故分裂しなければならなかったのか?

この部隊は確かに世界の平和を守るために戦っているのですが、同時に戦闘の巻き添えを食って死んでしまう人々をも数多生み出してしまっています。そうした人々の遺族からはアベンジャーズの行動を制限すべきだとの訴えが国連に寄せられていますし、キャプテンアメリカなどは遺族のひとりから憎しみの言葉を投げかけられたりもします。こうした声の高まりを受けて、国連はアベンジャーズをその指揮下に置こうとする国際法を制定。これに反対したのがチームCA、指揮下にはいることをえらんだのがチームIM。そしてこの二派が戦いを繰り広げる、というわけです。なお、今作にはハルクとマイティー・ソーは登場しません。彼らが現れるとまた話がもっとややこしくなりそうではあります(笑)。

このチーム分けは見事に今のアメリカの姿を表しているように感じました。

すなわち、チームCAは「世界の警察」たるアメリカの主張。少々の巻き添えが出ようがどうしようが「アメリカの支配する世界」の平和が保たれればそれでよし、とする考え方です。紛争が起こっている国や地域への介入なんかがその考え方の典型例ですね。この作品中でも巻き添えを食った人々のほとんどはアメリカではない国の人々です。

一方でチームIMは世界を相手にいろんなものを売りさばく、アメリカの商工業を象徴していると思います。お得意先様である「世界」のご機嫌を損ねないよう、国際法は遵守しましょう、というアメリカの建前の象徴でもあります。チームIMの首領トニー・スタークはアメリカ最大の特産品にして、最大の利益製品でもある「兵器」の製造販売会社の社長ですね。

両者共に、自分の方が「正義」なのだ、という信念の下に激突。イラクやアル・カイーダを無理矢理焚き付けて紛争やテロを起こさせ、世論を煽った上で攻め込んで鎮圧し、その後に「民主主義」を導入したアメリカのマッチポンプ外交をモロに表している、と考えるのは穿ち過ぎでしょうか?

物語は、お定まりのハッピーエンド、すなわちお互いの行き違いを認めて和解して、メデタシメデタシ。少年ジャンプを支えた「正義・友情・勝利」の三原則を見事に守った結末を迎えますが、結局アメリカは自国に都合のいいように世界を支配する手段だけは持ち続けていたいんだなってのもよくわかるオハナシでした。まあ、所詮はアメコミのヒーローモノですから結果は見えていましたけどね。変に深読みしたくなる設定と展開ではありました。





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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-22 08:44 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『マイ・インターン』鑑賞

マイ・インターン [DVD]

ロバート・デ・ニーロ,アン・ハサウェイ,レネ・ルッソ,アンダーズ・ホーム,クリスティーナ・シェラー/ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

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一度は実社会を引退した老人と、若き女性企業経営者を描くヒューマンな一作。『プラダを着た悪魔』でいじめられ役だったアン・ハサウェイが今作では、ワンマンな女性経営者を演じるということで注目を浴びましたね。

アン演じるジュールズはニューヨークでアパレルの通販会社を経営しています。わずかな間に起業した会社の業績を急上昇させた辣腕の経営者、という設定です。その企業は社会貢献の一環としてシニア世代の人間を従業員として受け入れ始めていますが、その「一期生」として採用されたのがデ・ニーロ演じるベン。40年以上勤務した会社を定年退職し、連れ合いにも先立たれた孤独な身の彼は、単に社会とつながっていたいという欲求のために就職活動をして、採用されたのでした。

さて、ジュールズの会社はその成長にインフラ整備が追いつかない状況。殺到する注文を捌くのに手一杯で、倉庫の管理や物流の整備といった会社の根幹をなす部分が手つかずのまま。それ故、大小さまざまなトラブルが常に起こり、その対応に追われた社員たちは疲弊して、基本の整備は野放しのまま。オフィスの一角に山積みになったままの箱やDMの類いに、書類であふれかえり、「崩落」寸前の社員の机…。その昔の自分の姿を思い出して苦笑いでしたがね。

こうした、様々なトラブルに対処するために、外部からCEOを招聘することを勧められているジュールですが、独立性が阻害されるとしてこの案には乗り気ではありません。しかしながら、常に先頭に立って社員たちを引っ張ることに躍起になっているジュールズの家庭にもなにやら不穏な雰囲気が…。

こうしたジュールズの公私の危機を救うのがベン。彼は、「現役時代」は在職していた企業でそれなりの地位にあった人物、との設定。その経験から得られた知見でジュールズの身の回りのトラブルをすべて解消してしまいます。多少のドタバタはあるものの、なかなかリアルなオハナシではあります。どんな先進的な考え方を持っていても、「基本」がしっかりしていなければ仕事も人生も大成はしない、というこの作品の根本にある思想は、なんだかんだ言いつつも20数年サラリーマンをやっている私には実感を伴ってよくわかります。どんなに技術が進歩しようと、どんなに仕事の環境が変わろうと、基本は人間としてのインフラがどこまで整っているか、こそが成功に結びつく。人間としてのインフラとは、身の回りの整理整頓をきちっとすることと、ツールに頼らずにフェイストゥフェイスでコミュニケーションをとることを厭わないということです。ベンはジュールズのみならず、同僚の若手社員たちの悩みの解消に一役買ったりもするのですが、カノジョにフラレそうな男が散々にメールを送っていることを諌めて「言葉は直に会って顔を見て伝えろ」というアドヴァイスを与えます。実にわかりやすい例えですね。何万言、何百万言費やしても、たった一言の肉声にはかなわない。まったくもってその通り。

俗に、親の小言と茄子の花は千に一つも無駄がない、などと言いますが、豊かな人生経験に裏打ちされた知見の豊かさ、ありがたさをしみじみと感じさせてくれる作品だったように思います。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-16 16:58 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

2016年の夏休み6 最終日

いよいよこの旅日記も最終日。全然リアルタイムじゃなくなっちゃいましたが、けじめをつけとかなきゃいけませんので(苦笑)。

さて、この日は新潟のちょっと気になるスポットにいくつか寄って、自宅に帰るだけ、ってスケジュールでした。気になるスポットも前日か当日の朝にちょいとネット検索して調べたところばかり。

まずは、今年の春にオープンしたばかりの観光農園施設「そら野テラス」へ。

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非常に綺麗な建物で、道の駅などの農産品直売所にありがちな「泥臭さ」があまりない施設でしたね。

出迎えてくれたのはリクガメ君。

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人が近寄って来ると、エサをくれるもんだ、という習慣が刷り込まれているんでしょう、と言ってしまえば身もフタもないのですが、愛想のいいリクガメ君でした。

ケージの奥にはもう一頭。

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こっちは我関せずのマイペース。

ここでは夏野菜を買い込みました。みずみずしいキュウリと、甘さがきわだっていた枝豆が特筆ものでした。
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ところで、「そら野テラス」に行く前に、手作りらしい看板が道の端に立っていました。「自家焙煎コーヒー豆 たぶの樹」です。ちょうどコーヒー豆が切れていたことを思い出し、せっかくだから寄ってみるか、と全くの気まぐれで行ってみました。ご夫婦二人して、主要幹線からかなり外れた場所にある古い農家を改築してやっている喫茶店兼コーヒー豆販売のお店。
目についたのは「ウガンダ」の文字。ウガンダ産のコーヒー豆というのは初めて目にしたので、早速買い込んできました。程よい酸味と苦みで軽い味わいでした。なかなかのヒット「店」でした。そうそうちょいちょいとは行けないのが残念なロケーションですけどね。

お次は「日本のミケランジェロ」と称される彫刻家石川雲蝶の作品が多数ある西福寺へ。

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この文字も雲蝶の作品です。

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趣のある山門。中国の古寺に来たようなたたずまいです。

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雲蝶が不動明王像を彫っているところを表した彫像。カラダの線、とりわけ筋肉のつき具合や動作の瞬間に生じる陰影が見事に表現されています。寺の境内にある作品は撮影不可でしたので載せることはできませんが、なるほど日本のミケランジェロと呼ばれるにふさわしい写実的な作品たちでした。

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西福寺の後は八海山ビレッジへ。美味な清酒として名高い八海山の蔵元が経営する物販と飲食の施設の集合体です。ここのなかにあるそば屋長森は新潟県のそば店のランキングで常に上位に位置する店です。そこで少し遅めの昼食。

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私はもりそば大盛りと海老と小柱のかき揚げ。そばつゆは色の薄い辛めのものと、甘みの強い返しを使った色の濃いもの二種類がかならず出てきます。それぞれに味わいがありますが、私は色の濃い奴の方が好きですね。

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最高権力者様オーダーのおろしぶっかけそば。夏の食材がぎっしり。暑さをしのぐことのできそうな一品でした。

ここからは関越道に乗って一路上京。暑い暑い東京の日常に戻りました。なかなか内容の濃かった夏休みでしたね。



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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-15 17:48 | ドライブ | Trackback | Comments(0)

『レヴェナント:蘇えりし者』鑑賞

レヴェナント:蘇えりし者 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

レオナルド・ディカプリオ,トム・ハーディ,ドーナル・グリーソン,ウィル・ポールター/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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「無冠の帝王」レオ様がついにアカデミー賞主演男優賞を獲得したことが話題になったのが標題の作。遅ればせながら、観ることにしました。

舞台は開拓時代のアメリカの酷寒の地域。フランス語をしゃべる原住民が登場することからカナダに近い地域なのではないかと推測されます。レオ様扮する主人公グラスが属しているのは毛皮の採集を目的とした狩人の集団。原住民の女性との間にできた息子ホークとともに狩りに参加していました。狩猟の時期が終わり、さて獲物の毛皮をまとめて砦にご帰還、というまさにその朝にこの集団は原住民の集団に襲われます。この戦いでメンバーの大半と多くの獲物を失った狩人集団は、原住民にみつからないような間道を通って砦に帰ることを決断します。

この逃避行中にグラスは巨大なグリズリーに襲われ瀕死の重傷を負ってしまいます。この熊との死闘は前半最大のクライマックス。熊が完全にトドメをささずにグラスから離れてしまうなど、やや御都合主義な面はあったものの、かなり迫力のあるシーンでした。

狩人集団はグラスの処遇をめぐって対立を生み出します。グループの功労者であるグラスを粗末に扱うわけにはいかない、という隊長と、ただでさえ危険な逃避行中に、自分で歩くことすらできないグラスは単なる足手まといにしか過ぎないから見捨てて先を急ごうという副長格のフィッツジェラルドとの対立です。いつまた原住民の集団が襲って来るかもしれない、という極限状況の下、隊長はグラスの最期を看取る人間3人を残して本隊は先を急ぐという妥協案を採ることにしました。

最期を看取るためということで残ったのは、残ることによって出ると約束された「特別手当て」に目がくらんだ「強硬派」のフィッツジェラルドと、グラスの息子ホーク、そしてホークの「友人」的な描写をされていた年若いブリッジャーでした。

フィッツジェラルドは一晩だけは我慢しましたが、結局グラスを生き埋めにして先を急ごうとします。生き埋めを止めようとしたホークはもみ合ううちにフィッツジェラルドに刺殺されてしまいます。息子の刺し傷を目を見開いて見るしか術のないグラス。確かにあの刹那の表情には迫力がありました。さすがは主演男優賞。もっともストーリーが単純なので、あのくらいは「演技」で魅せてもらえないとなぁ、って気もしましたけどね。

この後のストーリーは絶望的な状況に落とされたホークが、それでも諦めること無く、執念で原住民の襲撃をかわし、動物の生肉を齧り、極寒に負けずに体力を取り戻し、復讐を果たすというもの。この辺の回復の早さもややリアリティーにかけるという指摘が散見されました。酷寒の地故ばい菌が繁殖することが押さえられ、傷の化膿が進まなかったのだ、という暗黙の了解とカラダの傷などは息子を殺された恨み、悲しみと比べればなにほどのこともないのだ、人間のココロはカラダをここまでつきうごかすのだ、という根本的なテーマ設定でなんとか辻褄を合わせたという感は否めません。レオ様の演技はなるほど鬼気迫るものではありましたが、残念ながら私はそれだけでは大きな感動を覚えることはできませんでした。

大きな画面と、周りの家々への騒音の心配の無い映画館で観たら、また違った感想になったかもしれませんが、ストーリーにもう一波乱二波乱あったほうがよかったな、というのが率直な感想です。




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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-15 16:58 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『スパイ』鑑賞

SPY/スパイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

ジェイソン・ステイサム,ジュード・ロウ,メリッサ・マッカーシー,ローズ・バーン/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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おデブちゃんの中年女性がさっそうとしたアクションをみせるコメディアクション映画。主演メリッサ・マッカーシーは『ブライズメイズ史上最悪のウエディングプラン』で2011年のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた以外は少なくとも日本ではさほど有名ではない女優です。故に日本ではこの映画はビデオスルーとなり、劇場では未公開。主役が目立たない分、脇役にはジェイソン・ステイサムやジュード・ロウといった、それなりのビッグネームを配してはいるのですが…。

さて、舞台はCIA。ジェームス・ボンドを彷彿とさせる諜報員ファイン(ジュード)が核爆弾を奪った敵組織のパーティーに潜り込み、敵の親玉に銃を突きつけるまでの一連のシーンから始まります。007シリーズのパロディーっぽいシーンが随所に盛り込まれた、コメディー映画らしいくすぐり。ここで、この映画最大のおバカシーンが演じられます。すなわち、花粉症を患っているという設定のファインは、突然襲って来たくしゃみの弾みで、敵の親玉を射殺してしまうのです。おかげで、核爆弾の行方は知れないまま。この一連の活劇シーンで、実際に戦闘をするファインの目となり耳となるのが内勤分析官のスーザン(メリッサ)。様々な機器を駆使して、敵がどの方向から何人来るかをファインに的確に報告し、その情報に助けられたファインが躍動するという設定です。一方でCIAのオフィス内は何故かコウモリの巣窟となっていたりもしました。ま、コメディですから多少の辻褄の合わなさには目をつぶって笑う方が得策です。

敵の親玉の娘レイナが爆弾のありかを知っているとにらんだファインはレイナに近づくのですが、スパイであることがバレて射殺されてしまいます。代わりの諜報員として白羽の矢が立ったのが、実際の諜報活動にはいままでまったく縁がなく、しかも運動神経にも恵まれていなさそうなスーザン。このキャスティングに不満を爆発させたのが腕利きのスパイを辞任するフォード(ジェイソン)。しかしこの作品のジェイソン・ステイサムは三枚目に徹しています。自分が持っていたリュックが爆弾入りのものにすり替えられていたことに気づかなかったり、ヘリコプターから振り落とされてしまったり。しまいには根本的かつ初歩的な感覚の欠如までが描かれた上に、あれほど軽蔑していたスーザンと「男女の仲」にまでなってしまいます。

さて、にわか素人スパイのスーザンの活躍やいかに、ってなところなのですが、これが意外に面白かった。こういう映画にありがちな、考えられない幸運の連鎖も不自然さなくつながっていましたし、レストランのキッチンでの戦闘シーンなんかは大笑いの連続でした。往年のジャッキー・チェンを彷彿とさせるアクションシーンを、おデブちゃんの中年女性が演じるってのはさすがに少々無理がある演出ですが、まあこれもギャグのうちだと思って楽しむしかありませんね。

まあ、最後の最後はハッピーエンド。ハリウッド映画の王道です。まあ、意外な、とか苦いってな形容詞のつく終わり方は考えられないストーリー展開ではありました…。何故日本ではビデオスルーだったのか疑問に思うほどのヒロイモノでした。オススメです。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-09 08:20 | エンターテインメント | Trackback | Comments(2)

『ブリッジ・オブ・スパイ』鑑賞

ブリッジ・オブ・スパイ 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]

トム・ハンクス,マーク・ライランス,エイミー・ライアン,アラン・アルダ/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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トム・ハンクス主演のヒューマンな一作。東西冷戦下に実在した弁護士の、実話をもとにしたストーリートム演じる弁護士ドノヴァンは敏腕で名の通った人物。この弁護士は国選弁護人としてのスパイア、ベルの弁護を担当することとなります

所属法律事務所の上司は及び腰。アメリカの敵であるソ連のスパイの裁判なんぞ負けて当たり前。万が一勝ちでもしたらさまざまな苦難が待ち受けている…。本人も乗り気ではありませんでしたが、最終的には上司の押し付けで引き受けざるを得ない。今なら、モロにパワハラですね。それこそ裁判沙汰になれば、かなりの確率で押し付けられたほうに有利な判決が下るであろうパワハラです。

法廷でのシーンは当時のアメリカのヒステリックな姿が垣間見られる描写がなされています。ドノヴァンの活躍によりアベルに「寛大な」判決が下った瞬間傍聴人がそれに抗議をし始め、ほぼ全員が判決を不服として暴動じみた騒ぎが起こるのです。「世界の警察」を自負する国家の国民にとっては、「警察」の敵、すなわち犯罪者、それも多くの死者を出す可能性のある施策に影響する情報を流したスパイなんぞは、叩っ殺しても飽き足りない。今のアメリカだったら有無を言わさず、敵とみなした国には攻め込んじゃいますが、そこは東西の巨大国家が核武装をエスカレートさせていた冷戦下。戦いは勝者を生まないドッグファイトになることは明白でしたから、民衆は怒りの持って行き先がない。

というわけで、敵に有利な状況をもたらしたドノヴァンにはさまざまな迫害が押し寄せます。法律事務所では上司からプレッシャーを受け家には銃弾が打ち込まれる。そもそも弁護を引き受けた時点で、娘が彼氏からフラれていたりしました。「そんな男はこっちからフッてやれ」と励ましたものの、思春期の娘の傷は癒えないまま。世間のすべてからモラハラをうけているような状態ですね。しかも逃げ場がまったくない。集団でのヒステリーは実に恐ろしい。

さて、ドノヴァンの次なる仕事は、自分が担当したアベルと、東側に拘束された、最新の偵察機に乗っていて撃墜された軍のパイロットと、学生との人質交換でした。大国同士の思惑に翻弄される弁護士。しかし、粘り強い交渉で、時にはソ連の高官をも、たじろがせるような気迫を持って交渉に当たった弁護士は見事に人質交換を成功させます。その交換場所は橋の上。ここにタイトルがきいてくる、というわけです。

信念を持って行動することの難しさと、それを成し遂げた人の気高さをうまく表現していた一作だと思います。

まあ、私には主人公のような行動は無理ですね(苦笑)。
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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-05 22:24 | エンターテインメント | Trackback | Comments(0)

『「特上カバチ!!」公式副読本大人のケンカ術ー「ホーリツ的に正しい」逆襲の作法』を読んだ

『特上カバチ!!』公式副読本 大人のケンカ術──「ホーリツ的に正しい」逆襲の作法

田島 隆/講談社

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海事代理士、行政書士にしてコミック『カバチタレ』、『特上カバチ!!』の原作者でもある、田島隆氏の手による一冊。題名通り「大人のケンカ術」を紹介しています。パッと見の題名からアングリー・マネジメントとか、自分の気持ちにダメージを与えずに、イヤな奴に対処する方法とかのノウハウを求めて衝動DLしました。イヤな奴はとにかくたくさんいますからねぇ(笑)。DLしたのはかなり前。恐らく前の職場でイヤなおっさんに散々痛めつけられていた時期だと思います。結局DLした甲斐無く休職に追い込まれたりしましたがね…。

さて、本書の内容は私の予想とは全く違ったものでした。題名の後半に「ホーリツ的に正しい」とあるように、モメゴト、特にオカネがらみのトラブルが起こった際に、いかにして法律を武器にして自分の身や財産や家族を守り、また、反撃するか、といったことが詳細に書かれていました。前半部分は田島氏の半生記。家業の喫茶店経営がうまくいかず、父親は母親に手ひどいDVを行い、鬱憤のたまった母親は田島氏をはじめとする我が子たちにまた暴力をふるうという最悪の家庭環境で育ったことが語られます。田島氏はせっかく高校に進学し、優秀と言って良い成績であったにもかかわらず、経済的理由で中退。以後30を超える職業を転々としますが、中卒という学歴が足かせとなって、就職できるのは劣悪な環境かつ低賃金の労働現場ばかり。ここで、世間の「最下層」とでもいうべき部分の実情を知ったことは田島氏のコミック原作者、あるいは文筆家としての話題の豊かさにつながっています。一つ一つの事例がとにかく面白いんです。

ある時、賃金の未払いおよび退職金もなしの不当解雇という事態に遭遇した田島氏は、労働基準局に訴えて、賃金を支払ってもらえたことにより、法律の「武器」としての側面に気づくのです。そして、敷居の高い弁護士よりは、法律を何やら難しいものとして敬遠しがちな一般庶民にとってより身近な存在である法律屋、すなわち行政書士として生きて行くことを決意します。その後は行政書士として関わったトラブルとその解決方法などが紹介されています。弁護士だと、料金も高いし、とっつきにくいだろうから、リーズナブルな価格で相談に乗る町の法律屋。なるほど、便利な存在ですし、実際にさまざまなトラブルから守ってくれる力強い味方にもなってくれ得る存在でもあります。

私は今のところ、こうした法律屋さんにお世話になるようなトラブルを抱えたことはありませんが、何かの際に、こういう選択肢もあるのだ、ということを知ってるだけでも心強い、というのは事実ですね。さっそく行政書士とか司法書士のお友達を作ろう!(笑)

いずれにせよ、法律というものに関してのアレルギー体質は改めなければならないと思います。世の中を快適に渡って行くためのマニュアルの一つなのだ、と考えて折に触れて学ぶ、という姿勢に変えて…、いけたらいいなぁ。

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# by lemgmnsc-bara | 2016-10-03 22:52 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

なんだかんだで読んだ本のことばっかり書いてます。たまに映画、時々食い物とドライブとラグビー観戦。
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